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岐阜県美濃地方の河原の石ころ1
長良川沿い:美濃市生櫛山崎大橋下流左岸の河原
岐阜県美濃地方の河原の石ころ2
木曽川沿い:愛岐大橋下流左岸の河原(愛知県江南市)
岐阜県美濃地方の河原の石ころ3
揖斐川沿い:揖斐郡揖斐川町島三町大橋上流左岸の河原
岐阜県美濃地方の河原の石ころ4
長良川沿い:岐阜市古津千鳥橋上流右岸の河原
岐阜県美濃地方の河原の石ころ5
木曽川沿い:各務原市川島笠田町平成川島橋下右岸の河原
岐阜県美濃地方の河原の石ころ6
揖斐川沿い:大垣市三本木町大安大橋上流右岸の河原
岐阜県美濃地方の河原の石ころ7
土岐川沿い:多治見市新町1丁目多治見橋下流左岸の河原
岐阜県美濃地方の河原の石ころ1
長良川沿い:美濃市生櫛山崎大橋下流左岸の河原
「河原にある石ころについて知りたい」という声を聞きます。石ころの名称を知るためには、いくつかの出版社から出ている岩石図鑑で調べればよさそうですが、身近な河原へ行って石を調べようとすると、なかなか適した図鑑がないのが実状です。岩石は動物や植物とは違って、色や形など見た目だけで分類するわけにはいきません。見た目で分類すると、非常に多くの種類に分かれてしまうでしょう。そのため、岩石はどのようなものからどのようにしてできたかという成因によって分類され、そして名称がついています。しかし、同じ名称(分類)のものであっても、地域が異なると見た目には大きく違って見える岩石があります。全国版で紹介された岩石を美濃地方で当てはめようとしても、見かけがかなり違い、役に立たないことが多いのです。例えば、図鑑に安山岩が載っていても、それと実際に目にする安山岩とは一見違う岩石のように見えてしまいます。岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察すると似ているのですが、肉眼ではそこまで詳しく観察できませんから、なかなかわからないのが実状のようです。河原の石の図鑑は、本来は川ごとの図鑑が必要となるのです。実際に、近年は川ごと(多摩川、荒川、京都の川、大阪の川、常願寺川、神通川など)や県別の岩石図鑑(神奈川県、北海道など)が出版されています。
では、河原にある石ころの名称を知るにはどうすればよいのでしょう。現在の河原にある石ころは上流にある岩石が削られ、流されてきたものですから、その川の上流に分布する岩石が河原の石ころになるのです(☆)。川の上流部にはそれほど多くの種類の岩石が分布しているわけではありませんから、限られた数の岩石を知っていれば、その河原の石ころについてだいたい見当がつきます。ただし、同じ岩体の岩石でもさまざまな見かけのものがあります。河原の石ころを全部知ろうと思わずに、代表的なものを知ろうと思われたほうがよいでしょう。そして、その代表的な岩石のどれと似ているのかを観察によってつかむことが大切です。
長良川はスキー場で知られる大日ヶ岳を源流とし、いくつかの支流と合流して南へ流れています。山崎大橋付近の河原にある石ころは、山崎大橋の上流にある長良川の本流、支流沿いに分布する岩石が反映されます。長良川とその支流周辺に分布する岩石は、おもに美濃帯堆積岩類(チャート、砂岩、泥岩、石灰岩、玄武岩質溶岩など)とよばれるものです。そして、それを基盤岩として形成した奥美濃酸性岩類(溶結凝灰岩や花崗岩、花崗斑岩など)や濃飛流紋岩、奥美濃地域の何ヶ所かに分布する第四紀火山岩類(安山岩)などです。そのため、美濃市の山崎大橋下流左岸の河原で見られる石ころは、美濃帯堆積岩類のチャート、砂岩、泥岩、石灰岩、玄武岩質溶岩など(緑色岩とも呼ばれる)と、奥美濃酸性岩類などの溶結凝灰岩、花崗岩、花崗斑岩、そして安山岩です。
それぞれの石の特徴と写真を載せます。
〇チャート‥‥‥白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、あずき色、うすい緑色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘では傷がつきません。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、ややかどのある多角形をしているものが多いです。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化してオレンジ色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。砂の粒が並んで、縞模様になることもあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。灰色の細かな縞模様が見られることがあります。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合が多いです。
〇石灰岩‥‥‥白色から灰色で表面がなめらかなものが多いです。表面の傷が白く粉っぽく見えます。他の岩石と比べるとやわらかく、ハンマーやくぎで簡単に傷がつきます。風化した表面をよく見ると、フズリナなどの化石が浮き上がって見えることがあります。一般的には、削られやすいため扁平で丸いです。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩など)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることもあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうで、かどがとれて丸みがあります。二酸化ケイ素(SiO2)の少ないマグマが海底に噴出した玄武岩類ですが、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けています。変質作用でできた鉱物の多くは緑色なので、全体に緑っぽい色の岩石となります。
〇溶結凝灰岩‥‥‥緑がかった灰色のものがよく見られますが、白っぽいもの、茶色っぽいもの、黒っぽいものなどいろいろな色のものがあります。2~5㎜の小さい斑晶(鉱物の結晶)がたくさん見られますが、見かけでは三角形などの破片状になっていることが多いです。見慣れていないと判断しにくい岩石ですが、長さ数cm、幅1cm以下の緑っぽいレンズ状のものが見られる場合は、この岩石であることがはっきりわかります。このレンズ状のものは、火砕流に含まれている軽石が圧縮されてできたものです。また、他の岩石の破片(角ばっている)を含んでいるものもあります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。わかめご飯のおにぎりのように、黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織)。入っている鉱物は、石英、長石(斜長石、カリ長石)、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいる場合があります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰色っぽく見える石英、白~うすいピンク色の長石(斜長石、カリ長石)、黒っぽい緑色の黒雲母などが、岩石の中に斑点状に入り(斑状組織)、くっきり見えます。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。石英の粒が斑点状に入り、他の鉱物は目立たない岩石もあり、石英斑岩とよびます。
〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と黒っぽい緑色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石(斜長石)で、黒っぽい緑色の鉱物が角閃石や輝石です。ただし、斑晶があまりはっきりしないものもあり、砂岩と見まちがえる場合があります。丸っこい形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。
☆「川の上流に分布する岩石が河原の石ころになるのです」と書きましたが、「過去から現在にかけて、川の上流に分布する岩石が河原の石ころになるのです」という言い方のほうがより正しいです。過去には流路が現在とは違っていて、現在は流れ込むことはない上流の岩石が過去には流れ込んでいたということがあります。そのような場合は、現在その川の流域にはない岩石が河原には存在しているということがあります。具体的には、過去に流れ込んだ岩石が段丘などに堆積していて、その段丘堆積物が削られて現在の河原に流れ着くということがあるのです。
岐阜県美濃地方の河原の石ころ2
木曽川沿い:愛岐大橋下流左岸の河原(愛知県江南市)
木曽川は、美濃加茂市で飛騨川と合流しています。そのため、それより下流では木曽川流域と飛騨川流域の両方の地質を反映しています。木曽川流域にはおもに花崗岩類、濃飛流紋岩、美濃帯堆積岩類が、飛騨川流域にはおもに濃飛流紋岩と美濃帯堆積岩類がそれぞれ分布しますから、これらに由来する岩石が下流に運ばれています。美濃帯堆積岩類の中には、花崗岩による熱変成作用でできたホルンフェルスも含まれています。これらのほかに、美濃加茂市周辺に分布する瑞浪層群、飛騨川流域の下呂付近のみに分布し特徴的な顔つきをしている湯ヶ峰流紋岩、そして両河川の最上流部に分布する御嶽・乗鞍火山の噴出物(安山岩など)が見られます。
岩石は成因で分類され名称がつくのですが、中には特徴的な岩石であるため、肉眼でどこの火山から噴出された岩石かまでわかる場合があります。そのような場合は、地域名などをつけて呼ばれます。縄文時代の遺跡で見つかる矢じりなどの石器の中で、下呂石と呼ばれる岩石でできたものが各地で見つかっています。この下呂石は、成因で分類すると流紋岩質溶岩で、下呂市の湯ヶ峰火山から噴出した溶岩です。同様に下呂石とは見かけはかなり異なりますが、湯ヶ峰火山から同じく噴出した小川石と呼ばれる岩石も流紋岩質溶岩で、庭石などに使われています。木曽川沿いの河原では下呂石はなかなか見られないものの、小川石は見られます。
それぞれの石の特徴と写真を載せます。美濃帯堆積岩類(チャート、砂岩、泥岩、緑色岩(玄武岩質溶岩等))、濃飛流紋岩類・花崗岩類(溶結凝灰岩、花崗岩、花崗斑岩)、湯ヶ峰流紋岩(流紋岩質溶岩)、安山岩、熱変成作用でできたホルンフェルスの順に紹介します。ただし、長良川沿いの石ころで紹介したチャート、砂岩、泥岩、緑色岩(玄武岩質溶岩等)、溶結凝灰岩、花崗岩、花崗斑岩、安山岩の説明は長良川沿いのものとほとんど同じです。
〇チャート‥‥‥白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、あずき色、うすい緑色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘で傷がつきません。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、かどのある多角形をしているものが多いです。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化して全体に淡黄色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。砂の粒が並んで、縞模様になることもあります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合があります。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩など)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることもあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうで、かどがとれて丸みがあります。海底などで噴出した玄武岩類で、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けていて、変質作用でできた鉱物の多くは緑色です。そのため、全体に緑っぽい色の石となります。
〇溶結凝灰岩‥‥‥緑がかった灰色のものがよく見られますが、白っぽいもの、茶色っぽいもの、黒っぽいものなどいろいろな色のものがあります。2~5㎜の小さい斑晶(鉱物の結晶)がたくさん見られますが、見かけでは三角形などの破片状になっていることが多いです。見慣れていないと判断しにくい岩石ですが、長さ数cm、幅1cm以下の緑っぽいレンズ状のものが見られる場合は、この岩石であることがはっきりわかります。レンズ状のものがもっと大きいものもあります。このレンズ状のものは、火砕流に含まれている軽石が圧縮されたものです。また、他の岩石の破片(角ばっている)を多く含んでいるものもあります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。わかめご飯のおにぎりのように、黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石(斜長石、カリ長石)、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白~うすいピンク色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇流紋岩質溶岩(湯ヶ峰流紋岩、小川石)‥‥‥淡灰色、淡青灰色、淡赤灰色などの色がみられ、縞模様になっています。縞模様の方向で板状に割れやすいです。風化面では長石などの細かい鉱物が並んで見えるため、砂岩と見まちがいやすいです。平たく、かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と緑黒色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石(斜長石)であり、緑黒色の鉱物が角閃石や輝石です。斑晶があまりはっきりとしないものもあり、砂岩と見まちがえる場合があります。丸っこい形のものが多いです。
〇ホルンフェルス‥‥‥泥岩や砂岩などが高い熱(近くに分布する花崗岩などの熱)によって変成してできた岩石です。表面はもとの岩石の色を基本にしてさまざまな色を示しますが、紫色っぽく(わずかに赤味を帯びて)見えることが多いです。これは、熱変成作用によって、黒雲母などの細かい鉱物が生成されているためです。日光を当てると、新しくできた細かい鉱物がキラキラ光ることがあります。硬く、割れ口はかどばっていることが多いです。ハンマーでたたいたり、岩石同士をぶつけたりすると、金属音を出すことがあります。丸っこいが、多角形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。
岐阜県美濃地方の河原の石ころ3
揖斐川沿い:揖斐郡揖斐川町島三町大橋上流左岸の河原
揖斐川流域にはおもに美濃帯堆積岩類、花崗岩類(貝月山花崗岩、能郷白山花崗閃緑岩)が分布しますので、これらに由来する岩石が下流に運ばれています。また、美濃帯堆積岩類の中には、花崗岩類による熱変成作用でできたホルンフェルスも含まれています。これらのほかに、福井県境に新第三紀の安山岩類が分布します。また、花崗斑岩や安山岩などの貫入岩も分布しています。
それぞれの石の特徴と写真を載せます。美濃帯堆積岩類(チャート、礫岩、砂岩、泥岩、石灰岩、緑色岩(玄武岩質溶岩等))、花崗岩類(花崗岩、花崗閃緑岩、花崗斑岩)、安山岩、熱変成作用でできたホルンフェルスの順に紹介します。ただし、河原の石ころ1、2で紹介したチャート、砂岩、泥岩、石灰岩、緑色岩(玄武岩質溶岩等)、花崗岩、花崗斑岩、安山岩、ホルンフェルスの説明はほとんど同じです。
〇チャート‥‥‥白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、あずき色、うすい緑色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘では傷がつきません。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、ややかどのある多角形をしているものが多いです。
〇礫岩‥‥‥礫(小石、径が2mm以上)が集まってできています。礫と礫の間を砂粒などが埋めています。色は礫や砂などの色によりますが、全体に暗い灰色が多いです。礫の入ったコンクリートと見まちがうので注意が必要です。礫の大きさや入り方によっては、ゴツゴツしたいびつな形のものもあります。礫の粒が小さいものでは、丸みのある石となります。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化してオレンジ色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。砂の粒が並んで、縞模様になっていることもあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。灰色の細かな縞模様が見られることがあります。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合が多いです。
〇石灰岩‥‥‥白色から灰色で、表面がなめらかなものが多いです。表面の傷が白く粉っぽく見えます。他の岩石と比べるとやわらかく、ハンマーやくぎで簡単に傷がつきます。風化した表面をよく見ると、フズリナなどの化石が浮き上がって見えることがあります。一般的には、削られやすいため扁平で丸いです。ただし、ここでは分布地が割合近いということもあり、やや大きいものや、やや角ばっているものもあります。また、写真の下の段の右は石灰岩が角礫となり、それがくっついてできた石灰質角礫岩です。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩など)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることがあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうです。かどがとれて丸みがあります。海底などで噴出した玄武岩類で、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けていて、変質作用でできた鉱物の多くは緑色です。そのため、全体に緑っぽい色の石となります。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。ここでは数は少ないです。
〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と緑黒色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石であり、緑黒色の鉱物が角閃石や輝石です。斑晶があまりはっきりとしないものもみられ、砂岩と見まちがえる場合があります。一般的には丸っこい形のものが多いですが、ここでは、かどのとれた箱型のものがあります。
〇ホルンフェルス‥‥‥泥岩や砂岩などが高い熱によって変成してできた岩石です。表面はもとの岩石の色を基本にしてさまざまな色を示しますが、紫色っぽく(わずかに赤味を帯びて)見えることが多いです。これは、熱変成作用によって、黒雲母などの細かい鉱物が生成されているためです。硬く、割れ口は角ばっていることが多いです。また、岩石の表面に灰色をした数mm径の結晶が見えるものがありますが、熱変成作用で新たな鉱物が結晶化したものです。ハンマーでたたいたり、岩石同士をぶつけたりすると、金属音を出すことがあります。丸っこいですが、多角形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。
岐阜県美濃地方の河原の石ころ4
長良川沿い:岐阜市古津千鳥橋上流右岸の河原
河原に現在見られる石ころは、人類が誕生するはるか…はるか以前に誕生し、地表にあらわれ、そして削られ、川に流され、今ここに見られるのです。
「チャート」という石は岐阜県の石に認定されています(日本地質学会が2016年に県の石を認定)が、岐阜市周辺など美濃地方ではごく身近に落ちていて、特に気にとめることはない石でしょう。誕生は約2億数千万年前のことですので、人類が誕生したと考えられる時(約700万年前)よりはるか昔のことです。陸地からかなり離れた大洋の深海底にたまった微小生物(おもに放散虫という原生動物)の遺骸がチャートのもとです。それが、海洋プレートの移動により、1億数千万年ほど前に海溝にもたらされ、当時の大陸の縁(現在の日本列島にあたる場所)に付加したのです。その後、固結したチャートが地表に露出し、崩れたり、削られたりして、破片となったものが川などの水に流され、やっとこの河原にたどり着いたのです。河原にある石ころには、形成された時期や場所は異なりますが、それぞれに長い道のりがあります。そのできるまでの道のりが岩石の組織や形などに表れています。「チャート」を例にとれば、放散虫は特別な顕微鏡でしか観察することはできません(チャートによっては、0.1mmくらいの点として見えるものがあります)が、二酸化ケイ素(SiO2)の殻が集まってできた石ですから、ひじょうに硬く、風化しにくい岩石です。また、割れ目が多く入っていて、その方向に割れやすくなっています。割れて直方体のような形になるのですが、硬く風化はしにくいために、角は削られて多少丸くなるものの、他の石ころに比べて全体的に丸くなることがないのです。これが河原で見られるチャートの石ころです。
河原の石は、その上流の地質を反映していますので、同じ川沿いの河原の石の種類はほとんど変わりません。もちろん、支流が流れ込んで本流の上流にはない種類の岩石が入ることがあったり、河原によって岩石の種類の割合は異なったりします。そのため、この千鳥橋近辺で見られる石は、「河原の石ころ1」で紹介した美濃市山崎大橋下流左岸の河原と種類はほとんど変わりがありません。ただし、ここでは山崎大橋下流左岸では見つけられなかった礫岩が見られ、反対に石灰岩は見つけられませんでした。
岐阜市の千鳥橋上流で見られる美濃帯堆積岩類(チャート、礫岩、砂岩、泥岩、緑色岩(玄武岩質溶岩等))、奥美濃酸性岩類など(溶結凝灰岩、花崗岩、花崗斑岩)、安山岩を順に紹介します。石の説明は、河原の石ころ1と同じですが、載せておきます。
〇チャート‥‥‥白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、あずき色、うすい緑色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘では傷がつきません。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、ややかどのある多角形をしているものが多いです。
〇礫岩‥‥‥礫(小石、径が2mm以上)が集まってできています。礫と礫の間を砂粒などがうめます。色は礫や砂などの色によりますが,全体に暗い灰色が多いです。礫の入ったコンクリートと見まちがうので注意が必要です。礫の大きさや入り方によっては、ゴツゴツしたいびつな形のものもあります。礫の粒が小さいものでは,丸みのある石となります。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化してオレンジ色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。砂の粒が並んで、縞模様になることもあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。灰色の細かな縞模様が見られることがあります。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合が多いです。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩など)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることがあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうで、かどがとれて丸みがあります。二酸化ケイ素(SiO2)の少ないマグマが海底に噴出した玄武岩類ですが、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けています。変質作用でできた鉱物の多くは緑色なので、全体に緑っぽい色の岩石となります。
〇溶結凝灰岩‥‥‥緑がかった灰色のものがよく見られますが、白っぽいもの、茶色っぽいもの、黒っぽいものなどいろいろな色のものがあります。2~5㎜の小さい斑晶(鉱物の結晶)がたくさん見られますが、見かけでは三角形などの破片状になっていることが多いです。見慣れていないと判断しにくい岩石ですが、長さ数cm、幅1cm以下の緑っぽいレンズ状のものが見られる場合は、この岩石であることがはっきりわかります。このレンズ状のものは、火砕流に含まれている軽石が圧縮されてできたものです。また、他の岩石の破片を含んでいるものもあります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。わかめご飯のおにぎりのように黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織)。入っている鉱物は、石英、長石(斜長石、カリ長石)、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいる場合があります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰色っぽく見える石英、白~うすいピンク色の長石(斜長石、カリ長石)、黒っぽい緑色の黒雲母などが、岩石の中に斑点状に入り(斑状組織)、くっきり見えます。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。石英の粒が斑点状に入り、他の鉱物は目立たない岩石もあり、石英斑岩とよびます。
〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と黒っぽい緑色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石(斜長石)で、黒っぽい緑色の鉱物が角閃石や輝石です。ただし、斑晶があまりはっきりしないものも見られ、砂岩と見まちがえる場合があります。丸っこい形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。
岐阜県美濃地方の河原の石ころ5
木曽川沿い:各務原市川島笠田町平成川島橋下右岸の河原
河原の石を見る場合、上流の地質(どんな岩石が分布しているか)を産総研地質調査センターの地質図(全国は)やHPジオランドぎふ(岐阜県は)で確認をし、その上でその石がどのようなものからできていて、どのようにしてできたのかを把握するように観察することが大切です。
火成岩の代表である「安山岩」と「花崗岩」について、どのようにしてできた岩石で、それが岩石のどこに表れているかを述べたいと思います。「安山岩」という石は、長良川、木曽川、揖斐川沿いいずれの河原でも見られる岩石です。しかし、それぞれの川沿いにある安山岩は、同じ安山岩という名称がついていますが、できた場所や時代は異なります。いずれも安山岩質マグマ(52~66%のSiO2からなるマグマ)が地表へ噴出して冷え固まったり、地表近くで冷え固まったりしたものが、地表で削られ(侵食)、川で流されて(運搬)、河原で見られる(堆積)のです。見かけは斑状組織と言って、目に見えないくらい細かい結晶またはガラス質のもの(石基とよびます)の中に、割合大きめの結晶(斑晶とよびます)が入っています。おかゆに例えると、どろどろのかゆ状(石基)の中にご飯粒(斑晶)が入っている感じです。また、その結晶には白っぽい粒と黒っぽい粒がありますが、白っぽい粒が斜長石で、黒っぽい粒が角閃石や輝石です(違う場合もあります)。一概には言えないですが、方向によって割合均質であるため、全体的に丸いものが多いです。節理によって割れやすい面もありますので、そのような場合は平べったく丸い石になると思います。
「花崗岩」という石は、墓石や石碑としてよく使われる石ですが、長良川、木曽川、揖斐川沿いのいずれの河原でも見られる岩石です。この石も安山岩のように、それぞれの川における供給源は異なります。長良川では奥美濃酸性岩の一つである高賀花崗岩が主な供給源でしょう。木曽川では東濃地域に広がる苗木花崗岩などの花崗岩が、揖斐川では貝月山花崗岩などの花崗岩が主な供給源でしょう。しかし、いずれの花崗岩も花崗岩質マグマ(66%以上のSiO2からなるマグマ)が地下深くでゆっくり冷え固まったものが、地表に現れ、そして削られ、川で流されて、河原で見られるのです。ゆっくり冷え固まったため、見かけは等粒状組織と言って、同じくらいの大きさの結晶が集まっています。また、その結晶には白っぽい粒と黒っぽい粒がありますが、白っぽい粒が石英、斜長石、カリ長石で、黒っぽい粒が黒雲母です(違う場合もあります)。一概には言えないですが、方向によって割合均質であることや、節理もありますが方状節理という立方体や直方体の割れ目ですので、全体的に平面形では円形や楕円形など丸いものが多いです。
平成川島橋(東海北陸道の木曽川にかかる橋の東の橋)下で見られる美濃帯堆積岩類(チャート、砂岩、泥岩)、濃飛流紋岩類・花崗岩類(溶結凝灰岩、花崗岩、花崗斑岩)、湯ヶ峰流紋岩(流紋岩質溶岩)、安山岩、熱変成作用でできたホルンフェルスを順に紹介します。石の説明は、「河原の石ころ2」と同じですが、載せておきます。なお、ここでは美濃帯堆積岩類の緑色岩(玄武岩質溶岩等)は見つけられませんでしたので、載せてありません。
〇チャート‥‥‥白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、あずき色、うすい緑色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘で傷がつきません。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、ややかどのある多角形をしているものが多いです。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化して全体に淡黄色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。砂の粒が並んで、縞模様になることもあります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合があります。
〇溶結凝灰岩‥‥‥緑がかった灰色のものがよく見られますが、白っぽいもの、茶色っぽいもの、黒っぽいものなどいろいろな色のものが見られます。2~5㎜の小さい斑晶(鉱物の結晶)がたくさん見られますが、見かけでは三角形などの破片状になっていることが多いです。見慣れていないと判断しにくい岩石ですが、長さ数cm、幅1cm以下の緑っぽいレンズ状のものが見られる場合はこの岩石であることがはっきりわかります。レンズ状のものがもっと大きいものもあります。このレンズ状のものは、火砕流に含まれている軽石が圧縮されたものです。また、他の岩石の破片(角ばっている)を多く含んでいるものもあります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。わかめご飯のおにぎりのように、黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石(斜長石、カリ長石)、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白~うすいピンク色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇流紋岩質溶岩(湯ヶ峰流紋岩、小川石)‥‥‥淡灰色、淡青灰色、淡赤灰色などの色がみられ、縞模様になっています。縞模様の方向で板状に割れやすいです。風化面では長石などの細かい鉱物が並んで見えるため、砂岩と見まちがいやすいです。平たく、かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と緑黒色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石(斜長石)であり、緑黒色の鉱物が角閃石や輝石です。斑晶があまりはっきりとしないものもあり、砂岩と見まちがえる場合があります。丸っこい形のものが多いです。
〇ホルンフェルス‥‥‥泥岩や砂岩などが高い熱(近くに分布する花崗岩などの熱)によって変成してできた岩石です。表面はもとの岩石の色を基本にしてさまざまな色を示しますが、紫色っぽく(わずかに赤味を帯びて)見えることが多いです。これは、熱変成作用によって、黒雲母などの細かい鉱物が生成されているためです。日光を当てると、新しくできた細かい鉱物がキラキラ光ることがあります。硬く、割れ口はかどばっていることが多いです。ハンマーでたたいたり、岩石同士をぶつけたりすると、金属音を出すことがあります。丸っこいが、多角形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。
岐阜県美濃地方の河原の石ころ6
揖斐川沿い:大垣市三本木町大安大橋上流右岸の河原
河原の石ころ(岩石)を成因で分類する場合、まず大きく3つ(堆積岩、火成岩、変成岩)に分けます。堆積岩、火成岩、変成岩の順で、でき方や特徴を述べます。
◇堆積岩
地表にあるものが川の流水や風などによって運ばれて、川底や湖底、海底にたまって、固結した岩石を堆積岩と呼びます。堆積するものは、地表に分布していた岩石がくだかれてできた砕屑物(礫、砂、泥など)、生物の遺骸、蒸発の結果として残る化学沈殿物、火山噴出物(火山灰、軽石など)等があります。地表に露出している岩石は、風化し、水などによって削られます。また、割れ目に入った植物の根や氷の体積膨張によっても砕かれます。削られたり、砕かれたりしてできたものを砕屑物(さいせつぶつ)と呼びます。砕屑物は、流水や風で運ばれるうちに大きさや重さの違いで分けられます。粒の大きさを2mmと1/16mmで区切って、礫、砂、泥に分けています。2mm以上が礫、2mm~1/16mmが砂、1/16mm未満が泥です。それらを主とする岩石がそれぞれ礫岩、砂岩、泥岩となります。
生物の遺骸からつくられる岩石には、石灰岩、チャート、石炭などがあります。石灰岩は、炭酸カルシウム(CaCO3)の骨格や殻をもつサンゴ、石灰藻、貝類、有孔虫などの生物の遺骸がたまってつくられるもので、ほとんどが浅い海でできたものです。チャートは、二酸化ケイ素(SiO2)の殻をもつ原生動物の放散虫や珪質海綿が、深海底で堆積したものです。石炭は多くの植物が埋もれてできたものです。ほかに、珪藻がたまってできた珪藻土や鉄バクテリアの作用でつくられた鉄鉱層などもあります。
火山灰や火砕流なども地表にたまって地層をつくります。このような岩石を火山砕屑岩と呼びます。マグマの性質や噴火の性格などを調べるときは火山岩(火成岩)として扱いますが、地表での堆積作用を考えるときには堆積岩として扱います。このように、岩石には二重の性質をもつものもあります。
◇火成岩
マグマが冷え固まってできた岩石を火成岩と呼びますが、大きくはマグマが地上で固まる火山岩と、地下で固まる深成岩に分けることができます。ただし、火成岩はマグマがそのまま固まったものではありません。マグマが冷え固まる間に、水分などの揮発しやすい成分は抜け出してしまいます。火成岩では、マグマの組成が鉱物の種類や量比(岩石の組成)に、マグマが固まった環境が鉱物の粒の大きさや並び方(岩石の組織)として記録されています。そこで、これらの特徴を目安にして、火成岩を分類しています。それが、図に示した火成岩の代表的な分類表です。表の横方向は“岩石の組成”を表す軸、縦方向は“岩石の組織”を表す軸になります。横軸を3つに分けて、それぞれの枠に入る岩石に含まれる鉱物の種類が上に表現されています。岩石中に含まれている鉱物の種類を目で判断することで横軸の枠が決まります。
ガスになりやすい成分(水など)を多く含むマグマが地上に出てくると、マグマにかかっていた圧力が急激に低くなるため、ガスになりやすい成分が一気にガスになって容積が急激に増え、爆発的な噴火となることがあります。その噴出様式(溶岩であるか、火砕流であるか)によっては、同じ成分をもつマグマであっても(同じ種類の鉱物をふくむ岩石であっても)、見かけの異なる岩石となります。流紋岩質溶岩(一般に流紋岩と呼ばれる)と流紋岩質溶結凝灰岩(濃飛流紋岩の主体をなす岩石)がその例です。
◇変成岩
どのような岩石でも、新たに高い圧力や高い温度のもとに置かれると、その状態で安定である鉱物が岩石中に新しくできます。そのため、もととは違った別の岩石になります。しかし、圧力や温度が非常に高くて溶けるとマグマがつくられてしまい、それが冷え固まってできた岩石は火成岩です。そうではなく、もともとの鉱物が溶けることなく別の鉱物に変わった岩石が変成岩です。変成岩中で新たにできる鉱物の種類は、もともとの岩石の化学組成によって変わります。また、温度や圧力の違いによってもできる鉱物の種類が変わります。そのため、変成岩は、本来できた鉱物の組み合わせと岩石の化学組成、変成の度合によって分類されますが、大まかには温度と圧力を基準に考えておけばよいようです。温度と圧力のどちらも強くはたらいて変化してできた岩石を広域変成岩、主に温度が強く働いて変化してできた岩石を接触変成岩、主に圧力が強く働いて変化してできた岩石を圧砕岩(マイロナイト)とそれぞれ呼びます。
広域変成岩は、数100kmにもわたる帯状の広い範囲に分布することが多いため、このような名称がついています。縞模様がみられ、流動したように変形している結晶片岩と呼ばれる岩石や、鉱物の粒が粗くなり、見かけは花こう岩に似ていますが、縞状の構造をもつ片麻岩と呼ばれる岩石がこの仲間です。
接触変成岩は、花こう岩体の周りに限って分布し、花こう岩をつくるマグマの熱によってできたものです。ホルンフェルスと呼ばれる岩石は、もともとは堆積岩である泥岩が熱の影響で変わったものを指しますが、接触変成岩全体を指すようにも使われることがあります。美濃地方の河原に見られる変成岩はこの接触変成岩です。
変成岩は、それができる以前に堆積岩、火成岩、変成岩のいずれかであったはずですから、もとの岩石の性質を残していることが多く、二重あるいはそれ以上の現象を記録していることもあります。
大安大橋上流右岸で見られる美濃帯堆積岩類(チャート、礫岩、砂岩、泥岩、石灰岩、緑色岩(玄武岩質溶岩など))、花崗岩類(花崗岩、花崗閃緑岩、花崗斑岩)、安山岩、熱変成作用でできたホルンフェルスを順に紹介します。石の説明は、「河原の石ころ3」と同じですが、載せておきます。
〇チャート‥‥‥白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、あずき色、うすい緑色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘では傷がつきません。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、ややかどのある多角形をしているものが多いです。
〇礫岩‥‥‥礫(小石、径が2mm以上)が集まってできています。礫と礫の間を砂粒などが埋めています。色は礫や砂などの色によりますが,全体に暗い灰色が多いです。礫の入ったコンクリートと見まちがうので注意が必要です。礫の大きさや入り方によっては、ゴツゴツしたいびつな形のものもあります。礫の粒が小さいものでは,丸みのある石となります。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化してオレンジ色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。砂の粒が並んで、縞模様になっていることもあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。灰色の細かな縞模様が見られることがあります。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合が多いです。
〇石灰岩‥‥‥白色から灰色で、表面がなめらかなものが多いです。表面の傷が白く粉っぽく見えます。他の岩石と比べてやわらかく、ハンマーやくぎで簡単に傷がつきます。風化した表面をよく見ると、フズリナなどの化石が浮き上がって見えることがあります。一般的には、削られやすいため扁平で丸いです。ただし、ここでは分布地が割合近いということもあり、やや角ばっているものもあります。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩など)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることがあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうです。かどがとれて丸みがあります。海底などで噴出した玄武岩類で、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けていて、変質作用でできた鉱物の多くは緑色です。そのため、全体に緑っぽい色の石となります。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗閃緑岩‥‥‥花崗岩と比べると、黒っぽい鉱物(有色鉱物)が多く、全体的にやや黒っぽく見えます。花崗岩と同様に地下でゆっくり冷え固まった岩石であるため、白っぽい粒や黒っぽい粒が同じような大きさで入っています(等粒状組織)。丸っこい形のものが多いです。ここで花崗閃緑岩と判断している岩石の中で、鉱物組成(鉱物の量比)を偏光顕微鏡などで調べると、閃緑岩や花崗岩と判断した方がよい岩石があるかもしれません。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。ここでは数は少ないです。
〇安山岩‥‥‥暗い灰色のものが多いですが、白っぽいものもあります。白色と緑黒色をしたやや大きい斑点状の結晶(斑晶)がわかるものが多いです。白色の鉱物が長石であり、緑黒色の鉱物が角閃石や輝石です。斑晶があまりはっきりとしないものもみられ、砂岩と見まちがえる場合があります。ここでは、かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇ホルンフェルス‥‥‥泥岩や砂岩などが高い熱によって変成してできた岩石です。表面はもとの岩石の色を基本にしてさまざまな色を示しますが、紫色っぽく(わずかに赤味を帯びて)見えることが多いです。これは、熱変成作用によって、黒雲母などの細かい鉱物が生成されているためです。たいへん硬く、割れ口は角ばっていることが多いです。岩石の表面に灰色をした数mm径の結晶が見えるものがありますが、熱変成作用で新たな鉱物が結晶化したものです。ハンマーでたたいたり、岩石同士をぶつけたりすると、金属音を出すことがあります。丸っこいですが、多角形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。
岐阜県美濃地方の河原の石ころ7
土岐川沿い:多治見市新町1丁目多治見橋下流左岸の河原
岐阜県美濃地方の河原で見られる岩石の種類は限られますので、上流域の地質(岩石の分布)を把握し、かつ河原にある代表的な岩石になれることが大切です。一般的に岩石を肉眼で見分ける第一歩は、堆積岩、火成岩、変成岩の3グループのいずれに属する岩石であるかを決めることです。ただし、岩石を観察する際、次のことを頭に入れておくことが重要です。
1.物を見分ける場合、見た目の色や形などによって分けようとしますが、岩石の場合はその色や形はあまり参考にはなりません。
2.3つのグループ(堆積岩、火成岩、変成岩)ではそれぞれ形成される過程が異なりますから、それぞれの形成過程で起こったことが岩石の中に残されています。それに注目して区別していきます。以前にも書きましたが、例えば、火成岩はマグマ(液体)が冷えて鉱物をつくりながらできたものですから、冷え方の程度に応じて、岩石の中に鉱物の粒がところどころに存在する状態(斑状)から、岩石全体に同じような大きさの鉱物が集まっている状態(等粒状)まで変化します。極端な場合には、全く鉱物ができないうちに冷えて固まってしまったもの(ガラス質、代表は黒曜石)もあります。
3.岩石を分類するのは、なかなか理屈どおりにはいきません。実際には、火成岩の安山岩質溶岩と堆積岩の砂岩を区別することが肉眼ではできないような場合もあります。基本的な岩石の形成過程を理解した上で、できるだけ数多くの岩石にあたり、慣れる必要があります。
このようにして、河原の石を見て、岩石に興味をもってもらえるとうれしく思います。
木曽三川以外の河原の石として、土岐川沿いの河原の石について紹介します。土岐川流域にはおもに花崗岩類、美濃帯堆積岩類、新第三紀堆積岩(瑞浪層群)、濃飛流紋岩(溶結凝灰岩など)と花崗閃緑斑岩等が分布しますから、これらに由来する岩石が下流に運ばれています。美濃帯堆積岩類の中には、花崗岩類による熱変成作用でできたホルンフェルスも含まれています。これらのほかに、土岐川流域には安山岩岩脈や領家帯構成岩類の一つである結晶片岩が小規模に分布しています。
多治見橋付近で見られる美濃帯堆積岩類(チャート、砂岩、泥岩、緑色岩)、新第三紀層の砂岩、花崗岩類・濃飛流紋岩類(花崗岩、花崗閃緑岩、花崗斑岩、溶結凝灰岩)、熱変成作用でできたホルンフェルスを順に紹介します。石の説明は、木曽三川沿いの河原の石ころとほとんど同じですが、載せておきます。
〇チャート‥‥‥赤褐色、褐色、うすい緑色、白色・灰色・黒色とそれらが混ざり合ったもの、褐色など、さまざまな色があります。ハンマーなどで割るとゼリーのような半透明感がありますが、硬くてハンマーや釘で傷がつかないです。よくみると表面に小さな傷・へこみがあります。割れたところは、ガラスの割れ口のように鋭いです。他の石と比べて、かどのある多角形をしているものが多いです。
〇砂岩‥‥‥灰色から暗い灰色のものが多く、風化して全体に淡黄色がかるものもあります。よくみると砂の粒がわかり、ざらざらしている場合があります。黒色の小破片(泥岩)が入ることがあります。ただし、熱変成作用などを受けると、砂の粒がわかりにくくなり、ざらざら感もなくなります。砂の粒が並んで、縞模様になることもあります。かどのとれた箱型から丸い形が多いです。写真の下段の真中、右は新第三紀層瑞浪層群の砂岩で、砂粒がわかりざらざら感があり、硬くないので、実際に見るとわかりやすいと思います。
〇泥岩‥‥‥泥が集まってできた岩石のため、灰色から黒色、つやのない黒色がほとんどで、粒が小さく、よく見ても石をつくる粒は見えません。細長い楕円形や扁平なものが多いです。表面に割れ口がいくつもみられる場合が多いです。熱変成をやや受けていると思われるものがあり、やや硬くなっていると思われます。
〇緑色岩(玄武岩質溶岩など)‥‥‥緑色、暗い緑色、黄緑色で、あずき色がかることがあります。よく見ても結晶の粒は見えないことが多いですが、結晶の粒が大きい場合、光に反射させると細かくキラキラ光るものもあります。表面に幅のせまい割れ目やへこみのあることがあります。いびつな形がふつうです。かどがとれて丸みがあります。海底などで噴出した玄武岩類で、圧力や熱、熱水などにより変質作用を受けていて、変質作用でできた鉱物の多くは緑色です。そのため、全体に緑っぽい色の石となります。
〇花崗岩‥‥‥表面はなめらかに見えますが、触ってみると少しざらざらします。黒い粒と白い粒、うすピンク色の粒が、同じような大きさで入っています(等粒状組織といいます)。入っている鉱物は石英、長石、黒雲母などです。黒い粒(黒雲母)のところが浅くくぼんでいるものがあります。丸っこい形のものが多いです。
〇花崗閃緑岩‥‥‥花崗岩と比べると、黒っぽい鉱物(有色鉱物)が多く、全体的にやや黒っぽく見えます。花崗岩と同様に地下でゆっくり冷え固まった岩石であるため、白っぽい粒や黒っぽい粒が同じような大きさで入っています(等粒状組織)。丸っこい形のものが多いです。ここで花崗閃緑岩と判断している岩石の中で、鉱物組成(鉱物の量比)を偏光顕微鏡などで調べると、閃緑岩や花崗岩と判断した方がよい岩石があるかもしれません。
〇花崗斑岩‥‥‥無色透明~灰白色の石英、白~うすいピンク色の長石、緑黒色の黒雲母などが岩石の中に斑点状に入り(斑状組織といいます)、くっきり見えます。花こう岩に似ていますが、大型の長石類が斑点状に入る点で異なります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。
〇溶結凝灰岩‥‥‥緑がかった灰色のものがよく見られますが、白っぽいもの、茶色っぽいもの、黒っぽいものなどいろいろな色のものが見られます。2~5㎜の小さい斑晶(鉱物の結晶)がたくさん見られますが、平面形では三角形などの破片状になっていることが多いです。様々な顔つきをしたものがあり、わかりにくいですが、長さ数cm、幅1cm以下の緑っぽいレンズ状のものが見られる場合はこの岩石であることがはっきりわかります。レンズ状のものがもっと大きいものもあります。このレンズ状のものは、火砕流に含まれている軽石が圧縮されてできたものです。また、他の岩石の破片を多く含んでいるものもあります。かどのとれた箱型から楕円形のものが多いです。この溶結凝灰岩は、濃飛流紋岩の主体をなすもので、噴出後自重と熱によって圧縮しくっつく(溶結)ことによって、かなり硬い岩石となっています。同じ噴出物であっても、量が少なかったり、熱が足らなかったりして溶結していない岩石(凝灰岩)もあります。
〇ホルンフェルス‥‥‥泥岩や砂岩などが高い熱によって変成してできた岩石です。表面はもとの岩石の色を基本にした色を示しますが、紫色っぽく(わずかに赤味を帯びて)見えることが多いです。たいへん硬く、割れ口はかどばっていることが多いです。そこに光を反射させると、新しくできた細かい鉱物がキラキラ光ることが多いです。ハンマーでたたいたり、岩石同士をぶつけたりすると、金属音を出すことがあります。丸っこいですが、多角形のものが多いです。
※ここでは、岩石を肉眼で判断していますが、本来は岩石を薄くけずって、光が通過するようにして顕微鏡(偏光顕微鏡)などで観察し判断するのです。そのため、間違って岩石名が書かれてある場合があるかもしれませんが、その場合はお許しください。