日本猫ゲノムプロジェクト
簡単に言うと
日本全国の、いわゆる「日本猫(雑種、ミックス)」の遺伝子を調べることで、猫ちゃんの形質や性質と遺伝子との関係、歴史的なルーツを解明したい!! というプロジェクトです。
1. 猫ちゃんのほっぺた内側を綿棒でこすっていただきます
2. アンケートにご回答していただきます
3. ご協力に対するお礼としまして、猫ちゃんのおやつまたは雑貨(市販)を差し上げております。
4. 結果のお返しは原則しておりません(→Q4をご覧ください)。
本研究は日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究の助成を受けています(課題番号: 20K20159)。
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ご協力できる方
日本猫/雑種/MIXの猫ちゃんのみ
個人の飼い主さま…アンケートは1頭のみ。DNA採取は何頭でも歓迎します。ただしお礼の量は変わりません。
ネコカフェさま、保護ネコシェルターさまなど…親子兄弟姉妹(血縁関係)の片方を除いたできるだけ多くの猫ちゃん(アンケートが異なります)。
※異なる純血種同士の交配による雑種のネコちゃんはこのプロジェクトでは対象外ですが、DNAやアンケートは非常に助かりますのでご応募もOKです
調査の流れ
猫ちゃんアンケート応募から、お名前、住所、猫ちゃんのお名前、好みのおやつ/雑貨をご回答いただきます。
調査者より、同意書、DNA採取スワブ、アンケートのご案内、猫ちゃんのおやつ/雑貨(400円相当)をお送りします。
ご返送ください。※アンケート等を見てから協力をしないことも可能です。
どれくらい負担?
DNA採取
右図のようにほっぺたの内側をこする必要があります。10回程度こするのが理想的ですが、3回ほどでもDNAは一応採取できます。あまりに嫌がる場合は中止してください。
DNA採取の詳しい方法はコチラをクリックしてください(送付もいたします)。
アンケート
個人の飼い主さまのアンケートには「必須」と「任意」があります。「必須」は10分ほどかかります。任意はさらに15-30分かかります。
ネコカフェさま・シェルターさま向けアンケートについては、名前や年齢などの基本情報のほかは、1ネコちゃんにつき4問です。
研究説明書
調査参加時に以下の内容で同意書をいただきます。
ネコの遺伝子と形質・性質との関連
調査担当者: 荒堀みのり(京都大学野生動物研究センター 特任研究員・アニコム先進医療研究所株式会社 研究員)
連絡先: minori.arahori.62z@gmail.com
概要: ネコちゃんのDNAを採取し(ご自宅訪問時または郵送)、飼い主さまにはアンケート(webまたは郵送)にお答えいただきます。遺伝子解析を行い、アンケートとの関連を調べ、どのような遺伝子がネコちゃんの性格や形質に寄与しているかを検討します。
研究期間: 2019年8月1日-2024年7月31日を予定しております。
飼い主様、ネコちゃんのご負担: 綿棒でネコちゃんの口のなかをこすることでDNAを採取します(1往復~10往復)。あまりにも嫌がる場合は中止してください。アンケートは、ネコちゃんの動画やお写真、巻き尺を用いてのネコちゃんの体長測定も含みます。それぞれ5~15分かかるものが複数ありますが、それぞれへのご参加は任意にお選びになることができ、無回答も可能です。
所要時間: 1分(DNA採取)、10~40分(アンケート、合計)
この研究で期待される結果: 例えばネコちゃんのなつきやすさ、問題行動、体重、目の色にどのような遺伝子がかかわっているかが判明するかもしれません。もし何かの形質・性質と関連する遺伝子が見つかった場合は、個別のネコちゃんの結果をお知らせできる場合があります。
個人情報の取り扱い: 「飼い主さま登録」からもデータを取得し、解析に使用します。ただし、飼い主さまの情報はID化され、個人を特定できるようにはなっておりません。ご自宅訪問時または郵送経由にて、同意書にサインいただきます。担当者の所属の1つであるアニコム先進医療研究所株式会社に、個人情報および調査データそのものが蓄積されることはありません。
経済的負担とお礼: この研究に参加することによる特別な経済的負担はありません。また、2020年9月より、200-1000円程度のネコちゃん用おやつまたは雑貨をお送りします(2020年8月まで: 結果が出た場合のお返し)。お礼については消費期限等を必ず確認いたしますが、市販のため、それに伴う損害等の責任は負いかねます。
研究への参加の任意性: 本研究への参加同意、および参加撤回は自由に行うことができます。ただし、学会・論文等での公表後は撤回することができませんので、ご了承ください。
研究成果の公表: 学会発表や論文等で公表いたします。研究結果の公表後、研究成果を報告書としてご送付することがあります。
資金: 本研究は、日本学術振興会 科学研究費助成事業 若手研究の助成を受けています(課題番号: 20K20159)。
Q & A
Q1. 日本猫(雑種)の定義は何?
A1. かっちりとした定義はありませんが、「アメリカンショートヘア」のような品種名がついていないネコちゃんのことです。ノラネコとして歩いているネコちゃんはだいたい雑種です。本プロジェクトでは、例えばマンチカンとアメリカンショートヘアを交配した雑種は「日本猫(雑種)」としては扱いません。もし雑種かわからない場合でも、日本猫と純血種は明らかにゲノムが違うことで判別できるので、DNAを採取してくださればOKです。
Q2. スワブをすごく嫌がり、どうしても採取することができないがどうしたらいいか?
A2. 無理に行わず中止してください。飼い主さまも怪我をするおそれがあります。返信時にその旨お伝えいただくか、フォームにてご連絡いただければ幸いです。ご協力いただかないこともお選びいただけます。また、毛や爪をいただくことのご相談も可能です。
Q3. なぜ日本猫を対象とするのか知りたい。
A3. 他の家畜動物(ウシやウマ、犬、カイコなど)はヒトによる選抜が長い間されてきました。つまり、ヒトにとってちょうど良い形質・性質を持った動物が選択されてきたのです。しかし、雑種の(土着の)猫は多くの国で、ヒトによって交配相手が決められない状態が長く今でも続いています。一方で、ヒトと暮らしている以上ヒトによる影響も大きいでしょう。このような「微妙な」家畜動物である雑種の猫の遺伝学、遺伝と行動の関係、どこから来てどこへ行くのか、という問いを解明したいと考えています。このように長く書きましたが、私の猫が日本猫であるのが一番の理由です。
Q4. 自分の猫の結果を知ることはできるか?
A4. 個々の結果に関しては原則できません。現在、いただいたデータを用いてこれから調べる段階のためです(良い研究成果が得られるかもわかりません)。ただし、飼い主さまが最も気になるところだと思いますので、将来的には考えていきたいと思っています。なお、研究成果が出ましたら論文等で公表いたしますが、それに関して報告書を送付することができる場合があります。
Q5. 送った情報を削除してほしい。
A5. 可能です。ただしすでに公表されたデータに関してはできません(公表されていない部分に関しては可能です)。こちらよりご連絡ください。
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