地区内に数多くある空き家となった古民家の再生活用に必要な伝統的な技法をワークショップを通じてプロから学び、自分たちで古民家の再生ができるよう目指しています。
ワークショップの会場は、将来的な再生活用を目的に所有者から許可をいただいている古民家で行います。
https://maps.app.goo.gl/t9eJ736pqjRKwy7U7
住所は、大町市美麻4407-1
新しい壁の材料は新しい粘土と古い土壁をブレンドする必要があるとのこと。
元の関で解体中の土蔵から表面の土を剥ぎ取ります。
2時間ほどの作業で土のう袋10体の土を採取しました。
フランスからのワーホリで滞在中の3人にお手伝いいただきました。
粘土を混ぜる大型のトロ舟を作りました。完成したら古民家の庭に設置します。
屋根裏と室内に板とシートを敷きならべて古い壁を壊します。
一面だけですが壊した土は土嚢袋で10体ほど。思ったより多い量でした。
壁を壊す過程で横に通してあった木も壊れてしまいました。構造を理解していなかったので、修理してからの作業となります。
地元の山から採取した土と古い土壁の土を混ぜるためトロ舟に運びます。
新しい土だけではよい壁ができいそうです。
WS当日だけではすべての作業ができないので、壁の下地となる骨組みを作っていただきました。
当日、体験していただく部分を残してほぼ完成。
講師の先生に聞くところでは、一般家庭でこの作業をするのは、およそ30年ぶりとのこと。
緻密の組み合わされた骨組みは、壁の中に入ってしまうのがもったいないほどの美しさです。
目的:壁の下地を作るための骨組み作業
材料:竹や葦(よし)、シュロ縄など
方法:柱や間柱に竹を縦横に編み込んで、格子状の骨組みを作る
次工程:この小舞の上に土壁を塗り重ねていく(荒壁→中塗り→上塗り)
この技法は日本の伝統的な土壁工法で、特に古民家や茶室、寺社建築などで見られます。小舞の組み方にも「荒小舞」「細小舞」などの種類があり、用途や仕上げによって使い分けられます。
美麻地区内で採取した年度と古い壁から採取した年度を混ぜ合わせて作ります。
水を混ぜて耕運機でかき回し、その後、稲わらを6cmに切ってさらに混ぜますが、かなりの重労働です。昔は1軒の家の壁をつくるために一週間この作業を行ったそうです。
現在は壁在屋さんから土を買うので、この作業自体行うのは35年ぶりとのことでした。
当日も体験していただきますが、長靴と百均のカッパなどお持ちいただくと汚れずに済むかもしれません。
わらを押釜で切る作業はとても危険な作業です。昔は指を落としてしまった人が何人もいたとお聞きしました。
土が練り終わってもはすぐに使えません。
わらと土が馴染むまで一週間ほど寝かすことが必要だそうです。
それでは、当日会場でお待ち押しています。
開始は9時ですが駐車場所から歩いていただく必要があるので、時間に余裕をもってお越しください。
完成まで作業しますが、午前中に終わらない可能性が高いです。午後も作業しても良いという方は、お昼を持参してください。
この事業は、令和7年度長野県地域発元気づくり支援金の助成を得て実施しております。