第307回
日時: 2026年 10月24日(土) 15時~18時
場所: 明治学院大学白金校舎1455教室
講演者: 蛭子 彰仁 (千葉工大)
タイトル:超幾何級数からみた $1/\pi$ 公式
アブストラクト:$1/\pi$ 公式と呼ばれる一連の公式がある。
これらは $1/\pi$ を特別な超幾何級数の和として表すものであり、
なかでもChudnovsky兄弟による公式は $\pi$ の高精度計算に使われている。
また、これらの公式が不思議な形をしていることから、
その背景や導出について、これまで多くの研究がなされてきた。
通常、これらの公式の導出には、超幾何級数だけでなく、
モジュラー関数や虚数乗法論など、さまざまな数学が用いられる。
本講演ではこれとは異なり、超幾何級数の一般的な知識のみを用いて、
いくつかの $1/\pi$ 公式を構成する方法を紹介する。
具体的には、超幾何級数の隣接関係式、変換公式および特殊値公式の構成法を概観し、
それらを組み合わせることによって、実際に $1/\pi$ 公式を導出する。
2026年度は以下のご講演者を予定しています.
2026年 11月7日(土) 15時~18時 原隆 (津田塾大) 場所: 明治学院大学白金校舎1455教室
2026年 12月12日(土) 15時~18時 小川原弘士 (城西大) 場所: 明治学院大学白金校舎1455教室
第306回
日時: 2026年 7月18日(土) 15時~18時
場所: 明治学院大学白金校舎 1456教室
講演者: 遠藤 健太 (鈴鹿高専)
タイトル:Euler-Zagier型の多重ゼータ関数の臨界線上での値の稠密性について
アブストラクト:本研究では, Euler-Zagier 型の多重ゼータ関数において, すべての変数を同一とした関数の値分布について考察する. 1重の場合, この関数は Riemann ゼータ関数と一致する. 虚軸に平行な直線上での値の集合の稠密性に関しては, さまざまな結果が得られているが, Riemann ゼータ関数の臨界線上での値の集合の稠密性は, 現在も未解決の問題である.
一方, 多重ゼータ関数についても, 虚軸に平行な直線上での値の集合の稠密性に関しては, Riemann ゼータ関数の場合と同様の議論が可能である. しかし, 臨界線上での値の集合の稠密性については, 同様に未解決であった. 最近, 見正氏は Riemann 予想を仮定することで, 2重ゼータ関数の場合に, 臨界線上での値の集合が複素平面上で稠密となることを証明した.
本講演では, Riemann 予想の仮定の下で, 4重以上の Euler-Zagier 型多重ゼータ関数についても, 臨界線上での値の集合が複素平面上で稠密となることを示す.
世話人 村田 玲音(明治学院大)・川島 誠(明治学院大) ・齋藤 耕太(日本大)