Research

我々のグループでは、「開発したモード同期ファイバレーザを光源とした超高速分光システムを用いて世界で誰も見たことのない現象を可視化する」ことを目指して、レーザー開発と分光システムの開発の両輪で研究を進めています。

ファイバレーザーの開発

ファイバーレーザーは小型そして軽量であり,高い安定性を有するため,産業から基礎科学の幅広分野で利用されており,極めて実用性が高いレーザー です。我々のグループでは、短パルスかつ高出力、高安定性動作を目指して、光ファイバを用いたモード同期レーザ開発を行っています。また時間伸長フーリエ分光を用いてモード同期パルスのスペクトル形成ダイナミクス理解も取り組み、理解を通して新しい光パルス形成法に関する研究にも取り組んでいます。


時間伸長フーリエ分光

MHzのフレームレートでスペクトル計測が可能な新しい分光法を実現するために光パルスが媒質中を伝搬する際に生じる分散を利用した時間伸長フーリエ分光システムの開発を進めています。

スーパーコンティニュアム光生成

開発を進めているファイバーレーザーパルスをフォトニック結晶ファイバという特殊なファイバに入射して可視域から赤外域を超える1オクターブの広がりを有するスーパーコンティニュアム光の生成を行っています。時間伸長フーリエ分光器を用いてショットごとに安定したスーパーコンティニュアム光の生成を目指しています。この開発したスーパーコンティニュアム光を用いて生物試料の分光研究への応用を計画しています。

共振器内のパルス形成ダイナミクス

ファイバレーザの共振器において光パルスは狭いコア径に閉じ込められるため、そのピーク強度は高くなり、複雑かつ新規的な非線形効果のダイナミクスが観測できます。本研究では、連続的なシングルショットスペクトル計測を通して、この複雑なダイナミクスの理解に取り組みます。一部の成果は、カナダのリサーチ機関が公開するAdvanves in EngineeringのSignificanceに選ばれました。

タイトル:Spectral periodicity in mode-lock laser


フェムト秒パルス誕生のダイナミクス

共振器内において光パルスが形成され,モード同期動作に変遷するダイナミクスの理解に取り組んでいます.

レーザー学会誌に掲載された研究室紹介