当研究室について
当研究室は教育学部に所属していますが,代数幾何学という純粋数学の研究を行っております.
代数幾何学とは,代数多様体と呼ばれる多項式の零点が定める図形(をうまく貼り合わせたもの)やその性質を研究する学問です.
代数多様体の例として,点・直線・2次曲線(双曲線・放物線・楕円)・平面・球面などが挙げられます.
当研究室では,主に特殊な2次元の代数多様体に対して,アフィン線織性などの観点から構造を調べています.
但し,上述の研究は,あくまで澤原が取り組んでいるものです.ゼミ生がこの研究に着手する必要はありません.
研究室の性質上,当研究室の卒研では,数学科の卒研に準ずる内容に取り組んでいただきます.当研究室希望の方は,ご承知おき下さい.
卒研ゼミの内容
当研究室では,勉強したい純粋数学のトピックを決めていただき,それを輪講形式で学習します.
輪講とは,指定のテキストを読み,その内容を板書で発表する方法です.(※数学の卒研は輪講で行うことが一般的です.)
トピックは代数学に関するものであれば何でも良いです.教育学(算数・数学教育を含む)関連のトピックには対応できません.
代数学に関するトピックの例として,代数幾何学・可換環論・整数論・群論・組み合わせ論などが挙げられます.
特に希望がなければ,代数幾何学(の初歩)を学習していただきます.
代数学以外の純粋数学(解析学や幾何学など)に関するトピックを扱いたい場合,相談に応じます.
なお,トポロジーという幾何学に関するトピック(*)をゼミで扱ったこともあります.
(*) 分かりやすさ重視のために「幾何学に関するトピック」と書きましたが,実際には幾何学だけでなく代数学の要素(群・加群など)も含んでいます.
当研究室から数学を専攻とする大学院への進学を考えている場合,代数幾何学関連のトピックを扱うことを推奨します.
※当研究室から大学院進学を考えている方は,なるべく早めにご相談下さい.
輪講に用いるテキストについて
輪講に用いるテキストは,ゼミ生が希望するトピック等をもとに,相談の上で決めます.
集合論・線形代数学の基本的な知識は必須です.テキストによっては,微分積分学・群論などの知識も必要になる場合があります.
(但し,知識に不安がある場合でも,不足している知識を学び直そうとする気概があれば大丈夫です.)
これまでの卒研ゼミで使用したテキストは,以下の通りです.
2025年度
B4ゼミ
田村一郎・著『トポロジー(岩波オンデマンドブックス)』岩波書店,2015年.
B3ゼミ
永井保成・著『代数学入門』森北出版,2024年.
2024年度
B4ゼミ
梶原健・著『代数曲線入門』日本評論社,2004年.
B3ゼミ
阿原一志・著『計算で身につくトポロジー』共立出版,2013年.
卒業論文について
卒業論文のテーマは,卒研ゼミの内容や進捗状況をもとに,相談の上で決めます.
当研究室では,卒業論文は原則としてLaTeXで作成していただきます.(※数学の論文は通常LaTeXで執筆します.)
過去のゼミ生の卒論題目は,以下の通りです.
2025年度
(準備中)
2024年度
「ヒルベルトの零点定理の証明について」
最終更新日: 2025年11月1日