gfortranはFortran言語のコンパイラである。GNU Compiler Collection (GCC) 内に組み込まれている。C言語のコンパイラである GNU C Compiler (gcc)と略称が同じだが、両者は別物である。以下では大文字 (GCC) と小文字 (gcc) で区別する。gfotranはGCCに含まれているので、GCCをインストールすれば一緒にインストールされる。GCCのインストールにはHomebrewを使う。
Homebrewはパッケージマネージャーである。ターミナルで">> brew install foo”と実行すると、ソフトウェアをインストールできる。多くのソフトウェアは他のソフトウェアに依存しているので、それ単体では動作しない。Homebrewは対象が依存しているソフトウェアを自動で把握し、関連するものをパッケージとしてインストールしてくれる。依存ソフトを把握していればHomebrewを使わなくてもインストールできるが、煩雑である。
Homebrewをインストールするためには、以下のコマンドをターミナルで実行すればよい。
/bin/bash -c "$(curl -fsSL https://raw.githubusercontent.com/Homebrew/install/HEAD/install.sh)"
上記のコマンドはHomebrewのホームページに記載されている。要求に従ってパスワードなどを打ち込めば、インストールが行われる。
==>Installation successful!
とターミナルに出てくればインストール完了。インストールが正常に行われたかを確認するために、
brew doctor
とターミナルに打ち込む。正常であれば、
Your system is ready to brew.
と表示される。
(余談)Homebrewのインストールに関して、Xcode, command line tools for Xcodeなどのインストールが必要という記載をいくつか見たが、Homebrewのインストール過程で、必要なものが揃っているか自動で確認され、無ければ勝手にインストールされるので、事前にあれこれやる必要は無い。Homebrewのインストールにはcommand line tools for Xcodeが必要であり、Xcodeをインストールするとcommand line tools for Xcodeも一緒にインストールされるので、このような方法が取られているようである。この方法では不必要なソフトウェアが色々と導入されること、それらの容量がそこそこ大きいことは知っておいてもいいかと思う。
GCCのインストールには、ターミナルで以下を実行する。
brew install gcc
インストールが終わったら、
gfortran —version
と打ち込む。正常にインストールできていればバージョンが表示される。Tab補完を有効にするためには、一度ターミナルを終了する必要がある。