#324 呼び方で関係性を変える試み
6月28日の朝日新聞の記事「〇〇先生と呼ばないで 九工大「さん付け」推奨 教員と職員の間、無意識の上下関係なくす試み」が印象に残っています。
九州工業大学では、教員と職員の間にある無意識の上下関係を突破するため、大学教員のことを「〇〇先生」ではなく「〇〇さん」と呼ぶ取り組みを2021年度に始めたそうです。これは会議やメールの文面でも実施されています。
事務職員出身の副学長の方は、「『先生』と言われる人が集まってこうしようと決めたら、我々事務職員は『おかしいな』と思っても、黙って『はい、分かりました』と自然に出ていた」と語っており、「先生」は「上」という無意識の固定観念があったことがうかがえます。また、職員出身から副学長に就任したことについて、「無意識の制約みたいなものを呼称で突破してきた」とも言及しています。呼び方を変えると関係性も変化し、言える内容も変わるということを考えると、言葉の方向づけの強さを感じました。
大学入学時、慶應では福沢諭吉先生以外は「君付け」の文化があるということで衝撃を受けましたが、実際それを見たり聞いたりするのは、式典や成績証明書などのフォーマルな場面だけでした。
ですが一度だけ、掲示板に張り出されて呼び出されたことがあるのですが、そこに「北澤茉奈君」と書かれていたときには、ちょっと厳かな気持ちになるとともに、自分自身もその中の一員なのだと、無意識に大学のアイデンティティを感じさせられたことを思い出しています。
参考
朝日新聞 2026年6月28日朝刊「〇〇先生と呼ばないで 九工大「さん付け」推奨 教員と職員の間、無意識の上下関係なくす試み」
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