#298 電柱の自分を想像する
ある婚活番組で、アドバイザーである植草美幸さんが、自分から動かずに「結婚できない」と悩む女性に対して、「電柱女」と叱咤している場面がありました。女性を「電柱」に喩えるという表現はとても新鮮に、そして少し恐ろしくも感じられましたが、その痛快さだけでなく、その後の出演者の振る舞いを「電柱」として捉えると非常に腑に落ちるものがあり、期せずしてメタファーが持つ力を強く実感させられました。
もし、婚活の場で自ら行動を起こせない女性が「電柱」なのだとしたら、それを「概念メタファー(抽象的で理解しにくい概念を、具体的でなじみのある概念を使って理解・表現する認知の仕組み)」的に捉えることで、行動理解や変容のベースになり得るのではないかと考え、色々と表現を巡らせてみました。
実際に学生と一緒に考えてみた際には、「いつまで黙って突っ立ってんの!それじゃ進まないよ」という言葉が出てきました。この場合の「黙って突っ立っている」というのはまさに電柱の性質を指しており、なかなか上手い表現なのではないかと思います。
さらに、AIなどとも格闘しながらアイデアを出してみたところ、「そのうち誰の目にも留まらなくなるよ」という例も浮かび上がりました。確かに電柱というのは街の背景に溶け込んでおり、私たちは普段、無意識のうちに視界からはずし、わざわざ目を留めることがありません。
恋愛に限ったことではありませんが、自分がどうしても積極的に動けないとき、「このままでは自分が電柱になってしまう」と想像してみることで、自分自身を能動的に動かすきっかけにできるかもしれないな……と感じる今日この頃です。
参考
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000003206.000064643.html
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[概念メタファー]