#293 Keep Clean
2010年の雑誌『新英語教育』では、日本語と英語の違いをテーマに様々なお話がまとめられています。
その中で、窪園晴夫先生の「英語の命名にはどんな法則があるか?」では、英語のキャラクターの名前(たとえばMickey Mouse, Donald Duck, Peter Pan, Peter Parkerなど)は、頭韻(alliteration)を踏んでいることが共通していると指摘されています。
頭韻とは、「近接する2語の語頭に同じ子音(群)が現れる現象であり、同じ音の繰り返しから快い感覚―つまりリズムーが作り出される」と説明されています。ハリー・ポッターに出てくるホグワーツの4つの学生寮(Godric Gryffindor, Helga Hufflepuff, Rowena Ravenclaw, Salazar Slytherin)も、いずれも頭韻を踏んでいて面白いです。
この頭韻は英語の命名ではよく見られるもので、キャラクター名だけでなく、商品名、映画などのタイトル、ことわざ、慣用表現、広告・スローガンに至るまで幅広く観察されるそうです。
一方で日本語の場合、頭韻を使った技法はそれほど一般的ではありません。一拍(子音+母音)だけでは韻を感じにくい場合が多く、「藤子不二雄」や「ガリレオ・ガリレイ」のように、二拍以上の一致があってようやく気づくかも?といった具合です。
そんな中、本日「下北線路祭」を楽しむ途中で立ち寄ったトイレに、あるポスターが貼ってありました。
それを見て、「Keep Clean」も /k/ の頭韻を踏んでいるな、と言葉の仕組みに目が留まりました。さらに、これは「強・弱・強・弱」のリズム構造になっているのではないか……などと、トイレの中でついあれこれと考えてしまいました。振り返ってみると、3K(綺麗に・きちんと・気持ちよく)も頭韻でしょうか。
参考
窪園晴夫 (2010)「英語の命名にはどんな法則があるか?」『英語教育』59(6), 大修館書店, pp. 16-17.
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[頭韻] [名づけ]