#288 Aussieも国民性
以前勤めていた大学の卒業生が、オーストラリアでのワーキングホリデーから帰国したということで、久しぶりに会って色々なお話をしました。
現地ではホテルで勤務したほか、現地家庭に住み込みで家事や子どもの世話をする「オペア(フランス語の『対等な立場』が由来だそうです)」をしながらお金をため、その後はアジアの数か国を旅して帰ってきたとのことでした。
彼女は様々な場所で英語を使っていたそうですが、特別長く滞在したわけでなくても、話す英語から「オーストラリアにいたの?」と指摘されることがあったそうです。例えばゴミ箱を「bin」と呼ぶことなどを彼女が挙げてくれたのを聞き、私は本名氏の著書『世界の英語を歩く』のオーストラリア英語のセクションを読み返してみました。
同書の中で著者は、オーストラリア英語の最も顕著な特徴は「発音」にあると述べています。それは大きく三つに分類されます。一つ目はイギリスの標準英語をモデルにし、テレビやラジオのアナウンサーなどが話す(1)cultivated type(洗練型)、二つ目は多くの人が実際に使う(2)general type(一般型)、そして三つ目が(3)broad type(通俗型)です。(2)の代表例としては、「G'Day」や「Sunday」をそれぞれ「グッダイ」「サンダイ」と発音することが挙げられています。
また、人懐っこく親しみやすい国民性や、明るさを失わない辛抱強さを表す言葉として「No worries(心配しないで)」が紹介されています。これは「Thank you」「I am sorry」「Would you do me a favor?」といった様々な問いかけへの応対表現として使われるそうです。さらに、華々しい結果よりも成し遂げようとする粘り強い態度を大切にする「Good on you(立派だぞ)」という表現にも触れられています。
オーストラリアでは、「Aussie」という言葉にも見られるように、語句を縮めて短くする傾向があります。例えば「Thank you」の代わりに「Ta」、「Christmas」を「Chriessie」、「sunglasses」を「sunnies」などと言い、一般的に幼児言葉に見られる「-ie」などの指小詞をつけるのが特徴です。これは単なる「かわいらしさ」の表現ではなく、「問題を小さくとらえ、何事もおおごとと考えない」という気持ちを表す減価語法(depreciative)の表れであると同書では説明されていました。
参考
本名信行(2003)『世界の英語を歩く』集英社新書.
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