#259 すぐに本題に入るのもあいさつ?
あいさつ言葉についての話題が続いてしまいますが、「ゆる言語学ラジオ」のYouTubeで非常に興味深い内容を見つけました。
番組内では『ものの言いかた西東』という本をベースに、「東北(特に青森)は挨拶が少ない」という傾向について言及されています。もちろん「おかえり」「ただいま」「いってらっしゃい」といった基本的な言葉は使われるのですが、他地域に比べると全体的に挨拶の頻度が低いとされているようです。
しかし、これには面白い背景があるといいます。東北の人たちは、会ったときに「こんにちは」という定型句を挟まずに、「今日は早いね。今来たの?」といったように、いきなり本題や相手の状況に踏み込んだ会話から入る傾向があるそうなのです。
その結果、形式的な「挨拶」としてカウントされる言葉が少なく見えてしまうのではないか、という分析でした。「こんにちは」というワンクッションを省略して、ダイレクトに相手への関心を示す。そう考えると、挨拶が少ないというよりは、コミュニケーションの距離感が最初から近いのかもしれません。
参考
小林隆・澤村美幸著『ものの言いかた西東』(岩波新書、2014年)
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