#230 男坂と女坂
本日は恩師とともに、江戸の情緒を感じる文化散歩に出かけてきました。
御茶ノ水から上野まで歩き、そこから銀座線に揺られて浅草へ。道中で甘酒を味わい、神社にお参りをし、最後にはビールを楽しむという大充実の散歩コースでした。心地よい疲れとともに、「新年度からもなんとか頑張れそうだ」という前向きな活力をいただいた一日となりました。
そんな散歩の道中、先日まで考えていた「ことばとジェンダー」に関連する興味深い出会いがありました。湯島天神にある「男坂・女坂」です。ここには、まさにステレオタイプな「男観・女観」が反映された命名の文化が残っていました。
ざっくりと言えば、傾斜が急で上り下りが険しいのが「男坂」、それに対してゆるやかで歩みを進めやすいのが「女坂」とされています。湯島天神に限らず、こうしたセットの坂は各地の参道や登山道に見られるそうで、私にとっては初めて知る非常に面白い発見でした。恩師から「どちらにする?」と尋ねられ、散歩への意気込みに溢れていた私は、迷わず「男坂」を選んで進みました。
写真にある男坂の説明には、こう記されています。
「三十八段の石段坂である。別名は天神男坂。すぐわきにある、ゆるやかな坂・女坂に対して男坂という。」
この命名について、昔のジェンダー規範の人がつけた名前であり、その性差の再生産をなげく記事も見かけました。しかし、私的には特にそんな思いはなく、その名がつけられたその時に思いをはせ、楽しい選択肢として捉えました。その名が付けられた当時の時代背景や人々の感覚に思いを馳せると、それは現代の視点だけで切り捨てられない「歴史の奥行き」のようにも感じられます。私にとっては、散歩を彩る楽しい選択肢の一つであり、むしろこうした名前が消えてしまったら寂しいとさえ思ってしまいました。
参考
https://jca-home.jp/2021/10/27/%E7%A5%9E%E4%BF%9D%E7%94%BA%E6%95%A3%E6%AD%A9%E3%80%80071/
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[ジェンダー]