#220 会話を支える3つの柱
会話のやりとりにおいて、私たちの言葉を規定する要素には大きく分けて3つの柱があります。これらは「状況のコンテクスト」と呼ばれ、会話を支える重要な土台となります。
まず、何について話しているのかという「話題」や「目的」を示す要素は、「活動領域(field)」と呼ばれます。次に、その会話に関わる人々の間柄を示す「役割関係(tenor)」、そして、どのような手段や媒体で伝えるのかという「伝達様式(mode)」。これらの要素が組み合わさることで、コミュニケーションが成立しています。
選択体系機能言語学(SFL)では、これら3つの要素が言語のどの側面と結びついているのかを分析します。文化や社会、言語によってその表出方法は異なりますが、基本的な対応関係は以下の通りです。
活動領域(field):言語の「観念構成的機能(ideational metafunction)」と深く関連しています。これは、世界をどのように捉え記述するかという機能であり、主に「過程構成(transitivity)」を通して具体的な言葉として具現化されます。
役割関係(tenor):言語の「対人的機能(interpersonal metafunction)」と関連します。話し手と聞き手の関係性や態度に関わるもので、「叙法(mood)」や「法助動詞(modals)」などを通して表現されます。
伝達様式(mode):話の順序立てなどを司る「テクスト形成的機能(textual metafunction)」と関連します。これは「主題・論述展開」や「情報構造」に関わり、メッセージを一つのまとまりあるテクストにする役割を果たします。
これらを見渡すだけでも、人間が織りなす言葉がいかに多層的な構造を持っているかに気づかされます。
参考
龍城正明(2006)『ことばは生きている:選択体系機能言語学序説』くろしお出版.
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