#210 カワイイWSを終えて
本日は、ワークショップ「かわいい言語学―多行為性で読み解く『カワイイ』の諸相―」というタイトルのもと、先輩方と一緒に「カワイイ」という言葉を通じて私たちが何を行っているのかについて、様々な角度から話題提供をしました。
私自身は「Instagramのハッシュタグにみる『#kawaii/#かわいい』の多行為性」と題して、「#kawaii」「#かわいい」「#可愛い」がどのようなタグと共起するのか、また地の文とどのように関連しているのかといった、周囲との関わりから「カワイイ」が果たしている役割について分析結果を提示しました。そこでは、「カワイイ」というラベルを付ける営みが、単なる評価や感情の表出に留まらず、共通の感性を持つ仲間探しであったり、日本文化への位置づけを行ったり、あるいは「何が可愛いか」という価値観そのものを提示したりする営みである可能性を指摘しました。
今回のワークショップではそれぞれの発表データも多岐にわたり、日常会話において相手へのリアクションとして機能している側面や、初対面の会話や課題達成談話においてFTA(フェイス侵害行為)を回避する手段として用いられている側面、さらに、商標やキャッチコピーの分析では、「カワイイは作れる」や「カワイイのその先へ」といった表現に見られるように、言葉が概念化され名詞的に使われていることや、そうした逸脱的な使用が持つ強い訴求力についても検討がなされました。
何より、尊敬する先輩方と一緒にこの場に立てたことが本当に感慨深く、私にとって心からうれしく幸せな時間となりました。この貴重な経験を糧に、これからもまた素晴らしいコラボレーションができるよう、一層精進してまいります。
参考
https://www.jass.ne.jp/meeting/conference-next/program/