#153 きっと勝つとぉ
本日、Book Logで紹介した『人類学者のレンズ』の中で、名前にまつわる興味深い事例に出会いました。すでに知っている方も多いかもしれませんが、印象に残ったので少し紹介してみたいと思います。
本書では、チョコレート菓子「キットカット」が、日本では受験のラッキーアイテムとして定着していった過程が取り上げられています。九州で冬に売り上げが伸びていることに気づいたマーケティング担当者が調査を行ったところ、「キットカット」という名前が「きっと勝つとぉ」という方言の響きに近く、縁起のよい言葉として受け取られていたことが分かったそうです。そこから桜のイラストや「キット、サクラサクよ」というコピーを用いた展開へとつながり、全国的な広がりを見せ、さらには日本土産として海外の観光客にも購入されるようになった、という話です。
本書では、このように、未知のものを身近なものとして捉え直す視点を「アンソロ・ビジョン(人類学的視野)」と呼び、他の視点や事例とあわせて紹介しています。