「TRPGシナリオ書きたいサーバー Advent Calendar 2022( https://adventar.org/calendars/7376 )」の為に、
シナリオクリエイトTRPG「プレゼント2022 TRPGシナリオを書こう」というTRPGを書きました。
プレイヤー1名、ゲームマスターレス運用OKで、プレーすると一本道シナリオの原型として悲劇的ストーリーが作れます。
ボードゲームと呼んでもいいぐらいのルール量ですが、プレイヤーの発想で無から有を生み出すことを許容することから、ジャンルをTRPGとしています。
プレイヤーは、ルールに従って悲劇に陥るキーキャラクターを作り、キーキャラクターの悲劇的な展開を作り、最後に作成した展開に対して判定(クオリティチェック)を行い、悲劇的ストーリーであるバッドエンドを作り上げます。
このTRPGでの定義として、バッドエンドとは、本来登場するべきだった英雄(シナリオに参加するプレイヤー)がいないか、何もしなかったために生ずる、キーキャラクターにとって不幸な展開とその結末、のことを指しています。
本TRPGで作られるバッドエンドまでの流れ、つまり、シナリオ原型は、以下の構造を持ちます。
1・オープニングとして目を引くビジュアルが描写される
2・キーキャラクターの真実の姿とそれを塗り隠す事情が記述される
3・キーキャラクターがもつ事情がエスカレートし、キーキャラクターの本意でない行為がなされる
4・キーキャラクターは残酷なバッドエンドを迎える
このシナリオ原型をTRPGシナリオにして遊ぶ際、そのプレイヤーは、1,2にてシナリオ上での状況を示す情報を収集する遊びを行い、3で、集めた情報を元にバッドエンドを回避する遊びを行い、4にはいかず、4’としてプレイヤーとゲームマスターとでその先を語る、という遊びをします。そのために必要な、1234を作るのが、本TRPGで行う遊びです。
こうして完成した悲劇的ストーリーをTRPGで遊べるシナリオに作り替えるのはもちろん、プレイヤーであるあなたです。
ゲームシステムの作者である私(山内剛(マッチ棒))は、このゲームで作られる悲劇的ストーリーを以下のシナリオ形式に変換する事を想定しています。経験が少ないうちは、以下のパターンに沿ってTRPGシナリオ化を進めるといいでしょう。
1.事前説明として、ストーリー情報はプレイヤーには提供する(ブリーフィング)
2.本編その一として、キーキャラクターに絡んでの情報収集をプレイヤーが行う(サーチ)
3.本編その二として、キーキャラクターの悲劇的展開からの救出をプレイヤーが行う(レスキュー)
4.結末として、キーキャラクターが不幸でなくなったことをプレイヤーが認識して終える(デブリーフィング)
ですが、この部分は必ずしもこのようにする必要はありません。創作とは自由なものであるべきだからです。(なのでこの部分はサポートに移しています)
もちろん、TRPGシナリオはプレイヤーとゲームマスターが手を取り合ってプレーして初めて完成するものですから、必ずしも完全に自由であるかというと、TRPGシナリオはそうではありません。
TRPGシナリオを作る上では、以下を整理して、文中に明示する必要があります。
1.勝利条件(誰が不幸でなくなったら勝利なのか)
2.舞台(いつのどこを起点にプレイヤーキャラクターは動くのか)
3.難易度(勝利条件を達成するのがどれくらい難しいのか)
本作でできるシナリオ原型は、上記のうち1と2は用意されていますが、3は用意されません。シナリオ制作者であるあなたは、シナリオ原型となる悲劇的ストーリーを覆し、プレイヤーの望む結末を得るのに必要な難易度を設定し、TRPGシナリオに書き込む必要があります。
とはいえ、完全にゼロから作るよりはよほど楽なはずです。
そんな、TRPGシナリオ作りの手助けをしてくれるTRPG、
「シナリオクリエイトTRPG「プレゼント2022 TRPGシナリオを書こう」」は、電子書籍としてコノス様に委託しました。12/22頒布開始の予定です。