広島リンパ浮腫研究会 代表世話人 挨拶

代表世話人:春田直樹 (たかの橋中央病院血管外科 )

ここ10年間で四肢リンパ浮腫を取り巻く状況は一変いたしました。特筆すべきは弾性着衣(スリーブ、ストッキング)や圧迫包帯に対する療養費補助が開始されたことであります。これは全国規模の署名活動などが実った結果ですが、広島県内におきましても、弾性着衣の公的補助実現を目的に「鬨の会 広島」を結成し、同様の活動をしてきました。2008年4月、当初の目的が達成されたことよりいったんは「鬨の会 広島」の解散を検討いたしましたが、広島県内において、いまだ四肢リンパ浮腫に関する啓発活動は必要な状況であるという意見が多数を占めました。そこで会の名称を「広島リンパ浮腫研究会」と変更し、すでに四肢リンパ浮腫に対する複合的治療(CDT: Complex Decongestive Therapy)を治療に導入していた、たかの橋中央病院血管外科の春田直樹が代表世話人となりました。

本研究会は当初医師、看護師、理学療法士、リンパ浮腫患者12名で発足しました。以後参加希望者の増加により、現時点では広島県内14医療施設、4職種と患者会代表からなる32名の世話人で活動しています。

主な活動は、以下の5つあります。

1.リンパ浮腫教室の定期開催

2.リンパ浮腫指導のための小冊子作成

3.県内各地で患者のための「リンパ浮腫講習会」開催

4.医療者のための「リンパ浮腫治療講習会」 開催

5.リンパ浮腫指導管理用DVD作成。

会の名称が示しますように、当初より広島県内での活動が主体であり、全国規模の活動は行っておりませんが、リンパ浮腫やフットケアに関係する学会などで、広島県の四肢リンパ浮腫に対する取り組みを参考にしたいので、広島リンパ浮腫研究会の活動内容や会の運営方法そのものの紹介を依頼されることがありました。そこで今回このホームページを作成して、当研究会の活動内容を公開することに致しました。また、このホームページを通じて当研究会世話人同士の情報交換の場として活用することも考えております。広島県内はもとより他県においても、このホームページが少しでも各地区での四肢リンパ浮腫治療にお役に立てれば幸いです。