数理論理学の様々な分野に関して、現代的な観点に基づくレクチャーを実施し、次世代を担う若手研究者の育成を行い、これらの分野の裾野を広げることを目的としています。
テーマ
会場
日程
池渕未来(京都大学)
木田良才(東大数理)
藤田博司(愛媛大学)
新屋良磨(秋田大学)
木原貴行(名古屋大学)
木田良才「可算ボレル同値関係とエルゴード理論」
可算ボレル同値関係(countable Borel equivalence relations, CBER)は、もともとエルゴード理論および作用素環論の研究の中で生まれた概念です。近年の CBER の研究では、記述集合論の流れを汲む研究者の活躍が目立っています。本講演では、講演者の専門とするエルゴード理論の立場から、CBER の理論への入門を試みます。全5回の講演内容は、おおよそ次のとおりです。
1. 可算ボレル同値関係(CBER):背景と導入
2. 可算群の従順性
3. CBER の従順性
4. 自由群とその CBER 類似
5. 剛性定理への誘い
池渕未来「ホモロジー的等式論理」
位相空間のような幾何的対象や,群などのような代数的対象の研究には,しばしばホモロジー群と呼ばれる不変量が使われる.
この講義では等式論理の理論を圏として捉えることで,位相空間や群と同様にホモロジー的手法が可能かつ有用であることを見ていく.
講義予定:
モノイドから圏へ
加群とホモロジー代数
単体複体,群ホモロジー,単体的対象
普遍代数とLawvere代数理論
Lawvere代数理論のホモロジー
藤田博司「ボレル集合の一意化問題と応用」
古典記述集合論の精華というべきLusin-Novikovの定理とArsenin-功力の定理を、実効記述集合論の観点から証明し応用する。その他の関連する話題にも触れたい。
新屋良磨「言語・代数・論理の対応」
正規言語に対応する種々の特徴づけ(オートマトン・正規表現・統語モノイド・単項二階述語論理)について解説し,言語・代数・論理それぞれの性質で定義可能な有限文字列の集合族(言語クラス)間に自然な一対一対応が存在するという言明を述べている Eilenberg の variety theorem を紹介する.
時間に余裕があれば,講演者の最近の研究成果である形式言語理論への測度論的アプローチの研究成果についても言及する.
木原貴行「オラクルと層と論理」
近年、計算可能性理論の再構築が急速に進んでいる.この講義では,まず多項式関手の理論の観点から,還元可能性概念や次数上の演算を導入する.次にLawvere-Tierney 位相をオラクルとして,そして層をオラクル計算として解説する.そして,オラクル層トポスの内部論理をLawvere-Tierney 位相による(ゲーデル-ゲンツェンあるいは黒田)翻訳として記述し,様々な証明不可能性証明の具体例を与える.
山田瑛嗣 (筑波大学・M2) 「Introduction to Epistemic and Dynamic Epistemic Logic」
横山駆 (名古屋大学・D1) 「計算的学習理論による学習不可能性とランダムネス」
山田鈴太 (電気通信大学・M1) 「Effectful Toposes and Their Lawvere-Tierney Topologies」
湯山孝雄 (ZEN大学・講師) 「群の語の問題と rational transuduction」
見村万佐人 (東北大学・准教授)
正整数kを決めるごとに、the space of k-marked groupsと呼ばれるコンパクト距離化可能位相空間が定義できます。異なるkでこれらの空間が同相になることがあるか、という問題です。
横山啓太 (東北大学・教授)
TBA
3月13日(金)
13:00--14:00 開会式・受付・各種アナウンス
14:00--15:00 講義:木田先生1
15:00--16:00 講義:木田先生2
16:00--16:30 休憩
16:30--17:30 講義:木田先生3
17:30--18:30 講義:池渕先生1
18:30--20:00 質疑応答・研究講演等
3月14日(土)
10:00--11:00 講義:木田先生4
11:00--12:00 講義:木田先生5
12:00--12:30 未解決問題共有:見村先生
12:30--14:30 昼休み
14:30--15:30 講義:池渕先生2
15:30--16:30 講義:池渕先生3
16:30--16:45 休憩
16:45--17:45 講義:藤田先生1
17:45--18:45 講義:藤田先生2
18:45--19:00 質疑応答・アナウンス
3月15日(日)
10:00--11:00 講義:池渕先生4
11:00--12:00 講義:池渕先生5
12:00--13:00 昼休み
13:00--14:00 研究講演:横山駆・山田鈴太・山田瑛嗣
14:00--14:10 休憩
14:10--15:10 講義:藤田先生3
15:10--16:10 講義:藤田先生4
16:10--16:30 休憩
16:30--17:30 講義:藤田先生5
17:30--18:30 講義:木原先生1
18:30--18:50 未解決問題共有:横山先生
18:50-- 質疑応答・自由討論
3月16日(月)
Excursion day (自由討論)
3月17日(火)
10:00--12:00 講義・木原先生2&3
12:10--12:30 研究講演・湯山孝雄
12:30--14:00 昼休み
14:00--16:00 講義:新屋
16:00-- 閉会式
岩手県北上は秋田から新幹線で2時間程度,東京からも新幹線で2時間(はやぶさ)~3時間(やまびこ)程度の秋田・東京間の中点です.冬の日本海側は大雪や視界不良などでしばしば新幹線や飛行機が止まったりしますが,東京・北上間の新幹線が止まることはあまり無いです.
加えて東北屈指のリゾートスキー場「夏油高原スキー場」が北上駅から無料のシャトルバスで40分程度と近く,冬から春にかけて多くのスキー・スノーボード観光客で賑わいます.夏油は例年積雪量が豊富でGW前後までリフト営業を行っており,スキー場内に温泉・食事・休憩スペース一式が備わっており会議やワーケーションにも最適の施設となります.
近年は人気漫画「呪術廻戦」の影響で夏油の名を知っている方も多いと思いますが,実際に作中でも北上駅が登場したりと縁の深い土地となっています.
参考ブログ記事:「漫画『呪術廻戦』聖地巡礼、岩手県北上市の駅周辺を歩いてみた」