助産師とはじめる女性の健康
助産師とはじめる女性の健康
Support for SRHR (Sexual Reproductive Health and Rights)
私たち「LALA+ Support for SRHR」は、助産師が中心となり多職種と連携を取りながらセクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕をサポートする任意団体です。
設立の背景
我が国において、全ての国民が健やかで心豊かに生活できる持続可能な社会の実現に向け、誰一人取り残さない健康づくりの展開とより実効性をもつ取組の推進を通じて、国民の健康の増進の総合的な推進を図るための基本的な事項を示し、2024(令和6)年度から2035(令和17)年度までのプランとして、健康日本 21(第三次)が推進されています1)。これらのことから、特に少子化・高齢化による総人口・生産年齢人口の減少、女性の社会進出、仕事と育児・介護との両立、多様な働き方の広まりなどの社会状況の変遷に応じて、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕の視点からも、女性のライフステージにおける健康の維持・増進への取り組みや、女性のライフコースの多様がもたらす健康問題に対して、我が国の動向を加味した助産師としての取り組みが必要です。
また、女性のライフステージにおいて、エストロゲンの関与は侮れません。女性の健康におけるホルモンの関与を理解し、そしてそれを加味した女性の健康管理や妊娠・出産、そして我が国における少子化・女性の社会進出・仕事と育児の両立などの社会状況に応じた支援の取り組みが重要です。
日本産科婦人科医会2)は、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕に関する問題に取り組むために、2019年6月にリプロダクティブ・ヘルス(SRHR)普及推進委員会を発足しました。しかし、我が国の継続したセクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕に関する問題として、⺟体保護法の問題、包括的性教育の未発達、LGBTQへの差別、男性主体の避妊法、性暴力の問題、産後うつなどの問題、プレコンセプションケアの認知度の低さ、不妊症への理解不足などを指摘しています。これらのことからも、助産師としても、さらには助産師だからこそ我が国のセクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕に関した問題に取り組み、女性や、女性の大切なパートナーやご家族の健康の維持・増進に努める使命があります。
1)厚労省サイト.健康日本21(第三次),健康日本21(第三次) |厚生労働省(アクセス:2025.2.16) 2)日本産科婦人科医会サイト.セクシュアル・リプロダクティブ・ヘルス/ライツ(SRHR)推進委員会, 2024.10.23,https://www.jsog.or.jp/medical/898/(アクセス:2025.2.16)
活動の目的
私たち「LALA+Support for SRHR」は、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕の視点から、女性のライフステージに応じた心身の健康やライフへの支援と、女性や女性の大切なパートナーやご家族の健康の維持・増進に努めることを目的とします。
私たち「LALA+ Support for SRHR」が目指すところ
「健康日本21(第三次)」における基本的な4つの方向「①健康寿命の延伸・健康格差の縮小」、「②個人の行動と健康状態の改善」、「③社会環境の質の向上」、「④ライフコースアプローチを踏まえた健康づくり」にプラスし、私たちは、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕の視点で女性のライフステージに応じた健康維持・増進に取り組みます。それにより女性や、女性の大切なパートナーやご家族の健康が維持・増進され人々のwell-beingに繋がる可能性があると考えます。 ここに「LALA+ Support for SRHR」の活動の意義があると考えます。
団体名称とロゴマークの由来
ハワイ語で「LA」は太陽。太陽のように輝く女性が自身のライフステージを健康で過ごせるよう、助産師が隣に寄り添い共に歩むという私たちのコンセプトをもとに、「LA」を2つ付けて「LALA」としました。また「+」は、我が国の健康増進の政策や社会情勢の変遷の動向にプラスして、セクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕の視点からも取り組みが必要であると考え付与しました。団体名称は、「ららぷらす」と読みます。
本団体のロゴマークは、女性の健康と権利を尊重し、女性と共にあることを表現しています。
「LALA⁺ Support for SRHR」の主な活動
ライフステージにおける健康に関することや、妊娠・出産・育児に関することなどのご相談をお伺いし、一緒に考えていきます
様々な分野の専門家から、健康や生活に役立つお話が聞ける場を作ります
必要な情報やケアの提供を行い、女性のデリケートゾーンのケアについてサポートさせていただきます
助産師のキャリ形成のサポートの一環として、様々な場所で働く助産師との交流の場を作ります。
女性の健康やライフに役立つセクシュアルリプロダクティブヘルス/ライツ(SRHR)に関する情報を配信します
研究活動を通して、女性や女性のパートナーおよび家族の健康に貢献することを目指します
設立までのメンバーの道のりと想い
私たちは、医療施設、看護系大学、開業助産所に勤務しています。それぞれが助産師としての経験を積み、また自分たちが女性としてのライフステージを生きていく中で、さまざまな自分たちの経験を活かしながら、女性や女性の大切なパートナーやご家族の方々のセクシュアル・リプロダクティブヘルス/ライツ〔SRHR〕をサポートしていきたいな、と考え任意団体を設立しました。そして私たち「LALA+Support for SRHR」の活動は,私たち助産師が中心となって、いろいろな分野の専門家の方々と協力しながら、女性たちと共に歩める場所を作りたいと考えました。
3月3日は女児の健康を願うひな祭りです。また3月8日は国際女性デー、そして厚生労働省は3月1日~8日を「女性の健康習慣」としています。このように、3月は女性に関係することが多い月のようです。そこで私たちは、3月1日~8日の中でも「大安」である3月3日を「LALA+Support for SRHR」の設立日としました。出産も大安産になるよう、そして女性たちの日々のライフが吉日でありますよう願いも込めて。
2025(令和7)年3月3日大安 設立メンバー:折井淳子 座波ゆかり 小野真由子