堀本個人の研究業績は こちら をご覧ください。
【複雑流動研究室に興味がある学生さんへ】
複雑流動研究室では、以下の研究課題に対して、主に実験的手法を駆使して挑戦しています。これらの研究を通して、制御システムを含む実験装置の作成に始まり、レーザーと高速度カメラを用いた流れの可視化や計測、プログラミングによる画像解析など、様々な経験してもらうことを重要視しています。そうして、流体力学だけでない多様な知識やスキルを土台とした問題の発見力・分析力・解決力をもつ人材育成を目指しています。
以下の内容だけでなく、「こんなことがしてみたい」という要望があれば、相談しながら対応していきます。複雑流体研究室では、学生さんからの意欲ある提案を常に待っています。
水に高分子や界面活性剤の添加すると、流体は粘性だけでなく弾性も示す非ニュートン流体へと変化します。流体のもつ粘弾性は乱流を劇的に抑制することが知られ、乱流がもたらす流動抵抗によるエネルギーロスの低減に利用されています。高いレイノルズ数の乱流を調べるための実験装置を構築し、粘弾性による乱流変調の物理メカニズムの解明に取り組んでいます。
Horimoto & Okuyama, Applied Thermal Engineering, Vol. 262 (2025), 125238.
Horimoto & Goto, Physical Review Fluids, Vol. 2 (2017), 114603.
航行する船舶のエネルギー消費の大部分は、船体と海水との間の摩擦抵抗が占めます。摩擦抵抗を低減するための技術として、船底の乱流境界層中に空気を注入する空気潤滑法が、世界中の企業により多くの船体に実装されつつあります。しかし、空気と水の混じる混相流の乱流は、単相乱流の常識が通用しない現象でもあります。船底における乱流境界層中の気泡の挙動を模擬するために、圧力勾配でなく壁面運動により乱流境界層を維持できる実験装置を開発し、気泡の運動と乱流の相互作用を調査しています。
Horimoto, Mori, Park, Tasaka & Murai, Journal of Fluids and Structures, Vol. 19 (2024), JFST0013.
液体中を沈降する粒子群の挙動は、化学工学や地球物理学において重要なテーマで、非ニュートン流体中を粒子が沈降する場面もたくさんあります。粒子の沈降挙動は液体の物性に強く依存するため、種々の流体中に多数の粒子を沈降させる実験を行い、そこに現れる特異な分裂・凝集現象の物理メカニズム解明に挑戦しています。
Takano, Ohie & Horimoto, Physics of Fluids, Vol. 27 (2025), 061702.
新しく立ち上げる予定の研究テーマです。
流れのパターン形成と局在化
生物対流の制御
同期現象としての複雑流動
容器の非定常運動を利用した流体混合