コース5 古き京町風情を巡る
古い京都では間口が狭く、奥が長い「町屋」という建物が一般的であって、現代でもそのような地域が残されている。このコースで巡る先斗町、祇園もそのような古い街の構造を残している街である。
先斗町通~先斗町歌舞練場~三条大橋~花の回廊~祇園白川~祇園~祇園甲部歌舞練場~建仁寺 歩行距離:約2.5㎞ 全散策時間 約3時間
(1)先斗町通
阪急電鉄・四条河原町駅を降り、地上に出て、少し歩いた四条大橋の手前に左側に細い道に「先斗町通り」の碑があり、それが先斗町通りだ。両側には飲食店が軒を連ねている。皆、間口の広さはほぼ一緒で奥方向に店が伸びているようだ。特に東側の鴨川方面の店は鴨川にテラス(川床)を張り出しており、老舗も多く高級店も多い。そのテラスの様子は鴨川側からみることができる。歩いているだけで楽しくなる小道だ。
(2)先斗町歌舞練場
先斗町通りを北に真っ直ぐ500m位進むと右側に先斗町歌舞練場という施設がある。ここは本来は京踊りの練習場であるが、現在では日に何回か「鴨川おどり」という踊りの公演か行われている。当日でも空席あれば入場できるので、観賞するのも面白い。劇場内は撮影禁止だが、鴨川に面したテラスから鴨川の風景など撮影できる。
(3)三条大橋・花の回廊
更に先斗町通を北上し三条通にでて右折し三条大橋に出る。三条大橋から鴨川に沿って左岸は「花の回廊」とされている。河原に近い低い遊歩道を選ぶか、道路の横の歩道を選ぶか悩むところである。花が咲いているのは上の歩道であるが、川の流れ音を楽しむのであれば下の遊歩道。いずれにせよ、この道では花々、鴨川、対岸の先斗町の家並み、先斗町歌舞練場など、撮影ポイントがたくさんある。
(4)祇園白川
四条大橋まで来たら、交差点を左折し、更に左折して祇園白川に向う。祇園白川はいつも着物姿での写真撮影が盛んに行われいて、特に桜のシーズンは多く、そんな姿を目にして歩を進めるのが楽しい。風景写真としてはあまりよいスポットはなく、ここは和装をした観光客が楽しそうに写真を撮っている姿を楽しむというところだろう。
(注)この白川を遡っていくと護岸も低く、柵もない川沿いの「白川筋」があり、最終的には1・5㎞先の岡崎の平安神宮の赤い大鳥、京セラ美術館のところに到達する。
(5)祇園
祇園白川の隅にある巽橋という小橋を渡って南下し、コアな祇園の町に入っていく。花見小路、西花見小路を中心に多くの道があり、いわゆる祇園の町が広がる。雰囲気のある場所なので写真をどんどん撮りたくなるが、住民や商業者の生活やプライバシーを守る為に私道への立ち入り禁止、写真撮影禁止の場所が多いので写真撮影には配慮が必要である。
(7)建仁寺 (けんにんじ)
祇園の町を南に外れたところにある。拝観の入口当たりからはあまり期待できない印象があったが、実際に入ってみると見所も多く、また写真撮影も人物写真でなければ許可されている(禁止されている場所を除く)のが嬉しい。国宝の「風神・雷神屏風」はこの寺院が保有しているが、その精巧なレプリカが展示されている。また、法堂の天井には大きな「双龍図」があり見所。座って庭園をみることができる部屋もあるので、旅の最後の疲れを癒すのによい。帰途は四条大橋付近の駅に戻るか、バス・タクシーを利用する。
(注)ここから東山の方に歩を進めると産寧坂、八坂の塔、清水寺などのゴールデン散策路に通じる。