コース1
琵琶湖疏水を巡る
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琵琶湖疏水を巡る
コース1 琵琶湖疏水を巡る
京都の北にある大きな淡水湖「琵琶湖」の水を京都市街に供給する為に1900年前後に水路「琵琶湖疏水」が作られた。水路は今も稼働しており、観光船が運行している。このコースは最初、その観光船に乗り、下船後は京都の関連施設を徒歩で回る。
コース:大津付近・琵琶湖疏水船乗り場--琵琶湖疏水船--蹴上・下船~インクライン~疏水分線 ・水路閣(南禅寺)~琵琶湖疏水記念館~蹴上発電所・ネジリマンポ~地下鉄蹴上駅
歩行距離約2㎞(施設内除く) 乗船を含めた全体散策時間:3時間前後
(1)琵琶湖疏水船に乗船
このコースは徒歩は簡単だが、船の予約が直前では難しいだろう。しかし、一回は乗船してほしい。滋賀・大津港又は三井寺から京都蹴上まで約1時間程度下りコースに乗船する。保津川下りのようなスリルはないが、トンネルや河岸施設があったり、特に桜や新緑、秋の紅葉シーズンでは船上からの珍しい風景が楽しめる。
(注:逆方向の船もあるが、そちらは川をエンジン全開で遡ることになるので、ちょっと煩いし、時間も短いのでお勧めしない。)
(2)旧御 所水道ポンプ室~インクライン~発電用導水施設
終点・蹴上で下船。下船場に洋館があるが、これは旧御 所水道ポンプ室で、迎賓館や京都博物館などを設計した片山東熊という日本の初代建築家の一人の設計による名建築。現在は内部は見学できない。
下船場を出て右手に進むとレールが敷かれている斜路がある。琵琶湖疏水は単に水を供給するだけでなく、琵琶湖からの物流路としても機能させていた。蹴上まで来た貨物船は、ここから高低差のある京都市街まで、このインクラインと言われるケーブルカーのような設備で昇降させられていた。現在はこの施設は稼働していないので、斜路とレールが残っているだけであるが、桜の名所となっている。
インクラインに沿って下まで降りることはできるが、ここでは降りないで、そのまま疎水に沿って右方向の小道を進む。
直ぐに大きな建物かあり左の崖には太いパイプが何本か見えるが、これは下の発電所への導水管。これは日本で初めての発電施設であり、このコースの最後に発電所を眺める。
(3)疏水分線 ・水路閣
細くなった水路(疏水分線 )に沿って北方向に小道を歩いて行くと、程なく水路閣という西欧風の水道橋に到達する。日本では珍しい構造の橋であり、写真スポットになっていて、何時も人が多い。ここは南禅寺の境内の一角でもあり、南禅寺の見学を行ってもよいだろう。山門の回りはいつの季節でも綺麗だ。
(注:ここから永観堂前を通り過ぎ、右折し少し登っていくと再び琵琶湖疏水に出会うが、その場所が「哲学の道」のスタート地点。銀閣寺方面に通じているが、行ってしまうと戻ってくるのが大変)
(4)琵琶湖疏水記念館
南禅寺の門を出て西方向に進むと程なく水をたたえた堀のような場所に出る。ここも琵琶湖疏水の一部であり、蹴上の発電所を経由した水はここに流れ込む。インクラインが稼働していたときは、ここに船を下ろし鴨川方面に水上で船を進めた。堀の手前右側に目立たないが琵琶湖疏水記念館があり、歴史を知ることができる。喫茶コーナーもあり、休憩にも最適。
(注:この場所は季節によっては観光船「岡崎十石舟」の発着場所にもなる)
(5)ネジリマンポと蹴上発電所
道を戻り、インクラインに沿って歩道を登って行くとインクラインの下にネジリマンポというトンネルがある。螺旋状にレンガが貼られており面白い。前の三叉路の反対側には日本で初めての水力発電所である蹴上発電所がある。
(6)地下鉄東西線・蹴上駅
ネジリマンポ前の歩道を少し登っていくと地下鉄東西線の蹴上駅に到着し、本コースは終了となる。