【士業間の連携】
複雑な業務となるほど1つの士業だけでは業務は完結しません。
そのため、士業間で連携して業務にあたります。
当事務所でも、提携させて頂いている各先生方とお仕事をさせて頂いております。
複数の士業が連携して業務に当たる例をご紹介いたします。
<関連する専門家の例>
会社を設立する際の主なお手続きと士業の関連を例示します。
【会社の設立関連と士業】
①行政書士
会社の定款(会社全体のルール)を作成します。
↓
②社会保険労務士
会社の就業規則(経営者と従業員との間の労働条件などのルール)を作成します。
↓
③司法書士
会社の登記(会社ができましたよ!というお手続き)を行います。
↓
④税理士
会社と顧問契約を結び、税務や会計業務を行います。
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⑤弁護士
会社と顧問契約を結び、会社の各種問題を未然に防いだり、解決を行います。
↓
⑥公認会計士
会社と契約を結びます。会社の財務状況を独立した立場で監査することで、その信頼性を保証します。
このように役割分担して業務にあたります。
<関連する専門家の例>
土地を購入して賃貸物件を新築する際の主なお手続きと関連する専門家を例示します。
【関連する専門家の例】
①宅地建物取引士
購入する土地の取引+重要事項説明を行います。
↓
②司法書士
購入した土地の登記(この土地は私のモノですよ!というお手続き)を行います。
↓
③土地家屋調査士
新築する建物図面の作成、ならびに表題登記(建物が新しくできましたよ!というお手続き)を行います。
↓
④司法書士
完成した建物の登記(この建物は私のモノですよ!というお手続き)を行います。
↓
⑤行政書士
建物の賃貸借契約書の作成(契約内容、権利義務を明確化して紛争を予防)を行います。
↓
⑥弁護士
賃借人に滞納や重大な契約違反があった時に、和解や訴訟などのお手続きを行います。
このように役割分担して業務にあたります。
<関連する専門家の例>
相続財産の分割の際の主なお手続きと士業の関連を例示します。
【相続財産の分割と士業】
①行政書士
相続に関係する戸籍等を収集し、相続人を確定させます。
↓
②司法書士
土地・建物の登記(この土地、建物は相続人○さんのモノになりましたよ!)を行います。
↓
③行政書士
自動車の登録(この車は相続人○さんのモノになりましたよ!)や現預金の名義変更を行います。
↓
④税理士
相続税に関するお手続きを行います。
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⑤弁護士
相続関係でトラブルが起きた際、法律相談ならびにその解決のための仲裁などを行います。
このように役割分担して業務にあたります。
<関連する専門家の例>
会社の経理や決算に関わる業務と士業の関連を例示します。
【会社の設立関連と士業】
①社会保険労務士
従業員の社会保険関係(労災や年金など)のお手続きをします。
↓
②行政書士
会社の決算に関する資料を作成します。
↓
③税理士
会社の決算時の税務申告を行います。
↓
④弁護士
トラブルが起きた際、法律相談ならびにその解決のための仲裁などを行います。
このように役割分担して業務にあたります。
「業際問題」(ギョウサイモンダイ)とは…。
士業間では業務範囲の線引きが難しい場合があります。
そのような場合「どちらの士業が取り扱う業務か?」といった業務の範囲・内容において問題となることです。
業際問題の例をご紹介いたします。
【弁護士と行政書士】
「遺産分割協議書」の作成はどちらもお取り扱いできます。
ただし、相続人同士で紛争が明らかな場合は弁護士の方のみが担当できます。
弁護士以外の方が弁護士業務を担当することを「非弁行為」といい、違法行為です。
<もっと詳しく>
【遺産分割協議書】
相続の際に、その遺産をどう分けるか?相続人の皆様の間で合意があった内容を文書にしたものです。
士業は作成時の相談に乗ったり、法定相続分をお伝えしたりします。
【紛争】
紛争の解決のための仲裁や交渉ができるのは弁護士の方のみです。
ですが、どこからが紛争?とするか、線引きが難しい場合があります。
明らかに相続人の一人が
「こんな内容で合意できるか!訴えてやる!」
みたいな場合は弁護士案件ですが、全てがそのような分かりやすい場合とは限らないからです。
極端ですが、例えば、その相続人の主張が
「全財産は私一人が相続!他の相続人は借金だけ相続!」
みたいなことを言っている場合、そもそもそれぞれ法令違反なのでその主張が認められることはありません。
「その主張は法律違反ですよ!」と伝えるのは仲裁や交渉ではありません。
【決着】
このような場合、どう決着がつくのかというと…。
・明らかに弁護士法違反の場合
行為者に刑事罰が待っています。
・弁護士法違反かどうか?あいまいな場合
裁判等でそれぞれ個々の状況などを勘案してセーフかアウトか?判断して下さいます。
なお、明らかにセーフの場合は裁判所は「却下」といって、その訴えそのものを審査しません。
【社会保険労務士と行政書士】
「就業規則」の作成業務を取り扱えるのはどちらか?
問題となった事例です。
<もっと詳しく>
【就業規則】
会社には就業規則といって、会社と従業員のルール(労働時間や賃金、退職など)があります。
就業規則は従業員数が10名以上なら必ず作成、それ以下なら作成は任意です。
(もちろん作成をオススメします)
【業際問題】
では、就業規則を作成できるのは社会保険労務士と行政書士、どちらでしょうか?
社会保険労務士は特にこのような労働法関係に特化しています。
行政書士は権利義務に関する書類を作成できます。
【経緯】
2010年代~のお話です。
社会保険労務士の皆様の団体(全社連)が
「行政書士は就業規則を作成しないでね!」
と申し入れました。
それに対し行政書士の皆様の団体(日行連)は
「就業規則の作成は社会保険労務士と行政書士の共同独占です」
と返答しました。
全社連は
「共同独占?いや、そういう話をしているのではなくて…。そもそも社労士の独占業務だから、共同かどうかとか話し合う部分がそもそもありませんよ!」
と、お互いの意見は平行線のままです。
【決着】
このような場合、どう決着がつくのかというと…。
最高裁判所での判決や、監督省庁から通達等での決着が多いです。
本件は正式な決着はついておりません。
これには、もともと行政書士から社会保険労務士が派生(1968年~)した影響もあると思われます。
以前は、労働や社会保険に関わる業務も行政書士の取扱範囲でしたが、その分野に特化した専門職が必要とされていました。
そして社会保険労務士が成立しています。
その際に、どこまでが社会保険労務士のみの業務範囲となるのか、行政書士との共管部分は?
…やはり全ての業務の線引きは難しいです。
そのため、問題となった際にその都度、解決していく必要があると思います。
士業は「業際」がたびたび問題となりますが、当事務所は法を遵守し、行政書士業務に真摯に取り組みます。