当スタジオでは、プロダクトデザインだけでなく、その周辺にある「使われ方」や「環境への影響」までを含めて設計すべき対象であると考えています。
その思想から生まれたのが、環境負荷の低減を考慮したオールインワンタイプのスニーカークリーナーです。
洗浄・消臭・抗菌の機能を一本に集約することで、複数製品の使用や廃棄を減らし、ユーザーの利便性向上と同時に環境負荷の軽減にもつながる設計としています。製造時の安全性、使用時の安心感、そして排出後の環境影響までを見据え、生産者から使用者まで配慮した製品提案を行いました。
本製品の各効能については第三者機関による試験を実施し、客観的なエビデンスをもとに設計されています。
長年シューズデザインに携わると同時に、自身も数百足のスニーカーを所有し手入れを続けてきたユーザーの視点から、「本当に使いやすいケア用品とは何か」を追求。あるアンケート調査において、男女問わずシューズケアに求められている要素が「簡便さ」であることを踏まえ、誰でも迷わず使える仕様としています。
デザインの役割は形をつくることだけではなく、使う人の負担を減らし、社会や環境に配慮した選択肢を増やすこと。その考えを体現した取り組みの一つです。
次世代との対話から学ぶデザイン
当スタジオでは、デザインの本質は「伝えること」と「理解し合うこと」にあると考えています。その実践の場の一つとして、子ども向けのものづくり活動に継続的に取り組んでいます。
子どもたちが自分たちでお店をつくりあげる体験プログラム*「ちびっこうべ」においてデザイン講師として参加するほか、身近な素材を使いながら、ものづくりやデザインの考え方に触れられるワークショップを実施しています。
子どもに伝えるためには、専門用語や感覚的な表現ではなく、物事の仕組みや意図を分解し、誰にでも理解できる言葉に置き換える必要があります。この「言語化する力」や「相手の立場に立つ視点」は、プロダクトデザインにおいても極めて重要な要素です。
次世代との対話から得られる気づきや視点は、日々のデザインワークへと還元され、より本質的で伝わるプロダクト設計へとつながっています。
*「CREATIVE WORKSHOP ちびっこうべ」は、デザイン・クリエイティブセンター神戸(KIITO)が、子どもの創造性を育むことを目的として、2012年から開催している体験プログラムです。