夏休みに入ってのpart3は遥々北海道まで行ってきました。2泊3日の十勝連峰には天候不順でいけず、サブ計画のトムラウシになりました。トラブルこそありましたが想像以上の景色を堪能することができました。
日程::8/3.4
参加者:S井(CL) NCK(SL) WN(食当) Toka(装備) M谷(食補) T村(装補)
行程
Day1
5:07 入山
5:49-53 小R
6:28ー32 小R
8:17ー35 コマドリ沢 大R
9:31ー40 前トム平 R
10:07ー11 小R
10:54ー58 小R
11:27 テント場着
12:00 piston発
12:20ー40 トムラウシ山頂
13:55 piston着
Day2
4:00 起床
4:45 piston出発
5:45 piston帰着
6:10 出発
6:51-7:00 トムラウシ公園 R
7:35-50 前トム平 R
8:43-55 コマドリ沢 R
読図
10:20-29 カムイ天上R
11:36 下山
入山まで
今回の北海道遠征の日程は8/2から8/9まで。8/2と8/9は移動日なので、このなかで2泊3日の十勝連峰と1泊2日のトムラウシの2つの計画の実施するには天気によほど恵まれていなければならない。肝心の天候は6日に前線が来そうではあったものの、3,4,5日に十勝連峰に行けそうであった。しかし出発日が近づくにつれ、前線の到来が前倒しの予報になって5日の天気が怪しくなり、8月1日の夕方、3,4日にトムラウシに行くことにした。
M谷とT村は一足早く北海道に行っていた。十勝の食当はペミの必要があり、当初は十勝に先に行く予定だったので入山前日にぺみをできるように十勝食当のM谷にはコッヘルを持っていってもらっていた。
8月2日、関空でS井、NCK、T岡、WNの4人で集合して出発。荷物検査でライターを没収された。青い火が出るものは持ち込めないよう。先に行っていたT村のライター本体は持ち込めたようだが、彼もまた荷物検査の餌食になりライターの火力を強めるものを没収されたらしい。あてにしていた千歳空港のsnow shopという土産屋の売り場にはガス缶はおいていなかったので、聞いてみるとレジ裏から取り出してくれた。
空港でM谷と合流、レンタカーを借りて駅の近くでT村とも合流し全員そろった。ビックマンという家電量販店で熊スプレーをレンタルし、夕飯、風呂、買い出しを済ませ、思ったより遅くなったので迷わず高速を使って入山口に向かった。思ったより遅くなった原因には、海鮮屋で店主の要望に反した注文をした人、時計をなくした人がいたことがあげられる。
思えば、1週間も北海道を車で移動したのに、高速に乗ったのはこの時だけだった。
大雪山系と日高山脈の境界である狩勝峠の近くで星がきれいそうだったので止まった。車を降りてみると満天の星空があり、NCKはこれだけで満足とか言っていた。
トムラウシ温泉から短縮登山口の道はダートなので少し明るくなってから行くことにし、トムラウシ温泉の駐車場で1時間半ほど仮眠をとった。4時頃再出発。短縮登山口まではガタガタのくねくね道だったのでこの判断は正解だった。この道は両側が背丈以上の笹薮で熊が出てきそうな雰囲気があった。
駐車場はここにたどり着くまでの道を考えると意外なほど混んでいた。短縮登山口を使ってCT.10時間ほどで日帰りするのがメジャーなよう。朝食とここにしかないトイレを済ませ、出発。
5:07 入山
オーダーはSL、WN、T岡、T村、M谷
白樺の林を歩く平坦な道はすぐ終わってしまい、500mの登りが始まる。足元はべちょべちょしていて不快だった。
直近で雨は降っていないはずなので、水はけが悪くいつもこんな感じなのだろう。
5:49-53 小R
1143の小ピークでレスト。順調なペースだった。
6:28‐32 小R
カムイ天上分岐。名前がついている割に特に何もない場所だったがトムラウシと初対面できた。
少し先に行くと展望が開け、前方に雲に半分隠れた十勝連峰、後方にニぺソツなどの東大雪、左側に雲海を望めた。北海道らしい雄大な風景でひとまず満足。登山道が比較的平坦なところには木道が設置されていたが、一歩踏み外すとぬかるみにドボンするので気が抜けない。
この先コマドリ沢分岐まで地面がびちょびちょで、スペースもなく、とても荷物を下ろせない状況が続いていたので、頑張って歩いてもらった。
泥のせいで登山靴のグリップも効かない。北海道なのに蒸し暑い。うちのPartyには奇声要員がいないが、人によっては奇声必至の道だった。そしてコマドリ沢に降りる道の長いこと長いこと。Part2東赤石のDay1ラストの下りの記憶がよみがえる。
8:17‐35 コマドリ沢 大R
前回の休憩から2時間弱も空いてしまったので長めにとる。水場ではあったがエキノコックスのせいでそのまま飲めないので汲まなかった。普通に水を浴びている人もいたが、自分はエキノコックスが気になって触るのすらためらわれた。気にしすぎなのだろうか。
沢沿いの道を150mほど登る。ヒグマ目撃情報のある場所だったが、今回は出なかった。山行通して獣臭いところもあまりなかったように思う。周りにたくさん花が咲いていてきれいだった。沢のわりに明るく、本州とは違う雰囲気を感じた。
沢をはなれ、ガレ場ゾーンをトラバースする。滑落の心配はないが、ガスっていると道迷いしやすそうなところだった。標高2000m行かずしてカール地形が見られるのはさすが北海道といったところ。
9:31ー40 前トム平 R
地面が平らで乾いており、トムラウシも望める絶好のレストポイント。少しガスり始めているのが気がかりだった。再びガレ場を越え、尾根にのる。窪地になっているトムラウシ公園が見渡せ、目の前に迫力あるトムラウシ山という絶景だった。
10:07ー11小R
とても良いところだったので、行きたい人だけすぐ横の小ピークに行き、残りの人はレスト。
ここからテント場まではトムラウシ公園に一度降りてから登り返す。まずトムラウシ公園までの下りが険しく、標高差70mとは思えない感じだった。そこで体力を持っていかれたのか、登りのペースがなかなか上がらず、とても長く感じた。ペースは70-80%ぐらい。
10:54ー58 小R
メンバーの疲労を感じたのでレスト。テスト明け1発目の山行は体力的にきびしくなる。一人6L持たなくてはならない十勝連峰を先にしなくてよかったなと思った。
11:27 テント場着
午前中に着き、トムラウシも晴れているのでピストンをしたい気持ちはあったが、メンバーの余力に差があった。とりあえずテントを設営してから相談。暑さのせいで水の余裕もそこまでないので北沼の水場に汲みに行きたいという事情もあり、今日は有志で計画通りのトムラウシから北沼の周回をし、明日の朝、全員でトムラウシの山頂のみをピストンしようということになった。
12:00 piston発
WN、T村の二人は今日はいかなくていいということだったので残りの4人で行った。急登をぐいぐい進みあっという間に到着。荷物が軽いって素晴らしい!
12:20‐40 トムラウシ山頂
山頂は火山の名残を感じる景色。旧火口のようなものもあった。思い思いに写真撮影を楽しんだ。M谷は山頂で気持ちよさそうに寝ていた。どこでも寝れることはワンゲラーに必要な資質の一つであり、彼はそれを極めている。
北沼で夕飯用の煮沸が必要な水を手に入れた。北沼の方面から見ると、トムラウシが双耳峰なのがよくわかる。
13:55 ピストン着
帰ってくると隣に6テンが張ってあった。 テントは4テン二つにS井、WN、M谷とNCK、T岡、T村でわかれた。
16時になり昼寝から目覚め、さあ料理をしようとなり、M谷にコッヘル出してくれる? と聞いたところで問題が発覚した。 コッヘルは駐車場に置いてきたという。 M谷が京都を出た時には、十勝連峰からのトムラウシの予定だったので、十勝食当のM谷にコッヘルを任せていた。 トムラウシの食当はWNさんだったが、膝の問題もあり、元々共同装備を持ってもらうつもりはなく、CLは コッヘルをそのままM谷に持ってもらうつもりでいたが、それを伝えられていなかった。
みんな寝起きだったこともあり、時間が止まったような空気になったが、気を取り直して確認すると、個人所有の直火対応のコッヘルが合計3つある。 本日のメニューがサバカレーからサバトマトパスタに変更されていたことが吉と出た。
一つ目のコッヘルでサバ缶とトマトを煮込み3人分のソースを作る。 もう2つのコッヘルはパスタ用に使う。 一つで一人分のパスタをゆで、ゆで終わったら準備しておいたもう一つのコッヘルにゆで汁を移し、そちらでパスタをゆでる。 ゆでている間、出来上がったパスタを食器に取り出し、新しいパスタを準備してコッヘルに入れておく。
この要領でやっていくと、1時間ほどで全員分の鯖トマトパスタが完成した。 M谷アドバイスのシーチキンのおかげもあり、とてもおいしかった。 結果オーライ。
夕方頃、雨が降ってきたが、山頂付近では大したことはなかったし、比較的すぐやんだように思う。 北海道は屋久島同様携帯トイレを使用しなければならない。 携帯トイレブースは臭いがしないのはよいが、持って帰らなければいけないのがつらいところ。
夕飯のごたごたで一疲れしたので19時前に寝た。
4:00 起床
昼間は暑すぎたテント内も快適な気温となり、2時前から出発の準備を始めていた隣りのPartyの音で目が覚めるまではとてもよく眠れた。今日下山する感じでもなかったので旭岳、十勝連峰と縦走するのだろう。明日雨なのでかわいそう。
元々全員で山頂へ行く予定だったが、下りが主の今日は膝が不安だというWNさんとCLがテント場に残り、他の4人がピストンへ行くことになった。朝ごはんを食べ、片方のテントを片付けてからピストン勢が出発した。CLが持つべきピストン用の共同装備はNCKに持たせた。
4:45 piston出発
明け方までは曇っていたが、山頂からは旭岳まで見え、昨日行っていなかったT村だけでなくほか三人にも収穫があったよう。良かったね。
5:45 piston帰着
待機組はテントを片付け、ピストン組は荷物を整理しなおしてから出発。
6:10 出発
今日歩く道は全部2度目なので、13時から開くトムラウシ温泉を楽しみに歩いた。昨日と比べると体感半分ぐらいでトムラウシ公園に着いた。
6:51-7:00 トムラウシ公園 R
ここの景色は2度目でも感動するほど。 ナキウサギの声がしたが、姿は見えなかった。
途中すれ違った人がトムラウシ温泉からトムラウシ短縮登山口までの道に倒木があり、途中で車を停めて歩くことになったと言っていた。昨夕、登山口あたりでは、ゲリラ豪雨が降り大変だったらしく、倒木もその影響なのだろう。下山までに撤去されることを願いながら先に進んだ。
7:35-50 前トム平 R
前トム平に着く手前で北海道の山巡りをしている男性に話しかけられた。話しているうちに、その方が京大の時計台で働いていた関係者であることが分かった。こんな所であったことに縁を感じる。止まっていたので実質レストであったが、休憩直前の立ち話はしんどくもあったので、前トム平で荷物を降ろして5分ほど休んだ。
8:43-55 コマドリ沢 R
ここから次のレストまでの道は果てしないことが分かっているので事前に大レストをとった。
ぬかるむ地面に耐え、本日唯一の登りを頑張る。昨夕の雨のせいで昨日より水気が多かった。昨日雲海だったところに村があるのが見える。読図クイズをするとあのM谷も正解していた。
10:20-29 R
カムイ天上で待望のレスト。昨日と違って終盤までペースもよく、もう一回レストしたいと言っていたT岡も結局最後まで行こうと言って、下山口までたどり着いた。
11:36 下山
倒木も道の端に寄せられており、撤去はされていなかったが無事通行できた。テントを干したりしているうちに13時になり、トムラウシ温泉を満喫した。トムラウシ温泉東大雪荘限定のトムラウシTシャツがあり、ほぼ全員買っていた。
その後
8/6に十勝入山に向けて、占冠村という二度と訪れることがないであろう場所の一棟貸しの宿に泊まり、ぺみまでして準備していたが、再び7日に前線が直撃する予報は変わらず、入山しないことにした。
とはいえ、レンタカーは9日まで借りてしまっているので残りの時間は旅行に回った。本来正しい時間の使い方。
以下概要 行ったところと食べたもの
8/5 富良野で黒ずんだラベンダー園見学。白金青い池。狩勝峠。山賊焼き
8/6 雌阿寒岳、阿寒富士、オンネトー、激熱の阿寒温泉、アイヌコタン、摩周湖展望台、硫黄山、
屈斜路湖でラーメン作り
8/7 オホーツク海、網走監獄、ホタテ、層雲峡、旭川ラーメン
8/8 旭山動物園、スープカレー、プラネタリウム、ジンギスカン
8/9 札幌にて解散
1500kmの長旅でした。お疲れ様!