畑(はた)ワサビは、茎を食用とする“畑で育てるワサビ”です。比較的夏に涼しい山林が栽培に適しており、宮城県では2022年から加美町や大崎市などで試験栽培を始め、産地化に取り組んでいます。
栗原市の山間部にある文字地区で畑ワサビの栽培を始めた菅原さんの農場を訪問し、畑わさびの苗の植え付け体験を行いました。
【開催日】
2024年11月23日(日)
【コラボレーション】
畑ワサビの生産者 菅原さん
【プログラム】
09:45 オリエンテーション
10:00 植え付け体験(途中おやつ休憩)
12:00 昼食(もみ殻かまどで炊いた新米舞茸ごはんとはっと汁)
13:00 植え付け体験
14:30 作業終了
わさびの栽培と言えば、湧き水や清流を利用した「沢わさび」を連想しがちですが、分類上同じ「本わさび」を林間などの日陰で栽培し、加工用の本わさびとして主に茎を収穫するのが「畑(はた)わさび」です。
わさびの消費量が海外で急増している一方で国内では温暖化等の影響で西日本地域での生産が減少し、深刻な原料不足となっており、夏季に冷涼な地域での生産拡大が期待されています。
日陰のある林間地が栽培に適しており、中山間地域の遊休地を活用できる作物です。
●栽培のイメージ
苗の定植から収穫まで約1年半かかります。
10月: 圃場整備(下草刈り、たい肥散布、浅い耕耘など)
11月: 苗の定植
翌年3月:アブラムシ類の防除
翌年7月:アブラムシ類の防除
翌々年3月:アブラムシ類の防除
翌々年6月:収穫
今回体験をお手伝いした農地は、栗原市の山間部・文字地区の山林の中にあります。
菅原さんが伐採、抜根、耕起作業をして、植え付けに適した農地に開墾しました。
畑ワサビの栽培適地は、夏に涼しく
樹木の間から日光が差し込む半日陰地です。開墾は、農地を探すところから始まりました。
抜根作業の様子です。
バックホーというショベルの付いた農機で木の根を掘り起こしていきます。
掘り起こされた木の根。
こんなにたくさんの根っこが!
抜根後は、耕起作業に着手。
植え付けのための整備が進められました。
仙台市内の大学に通う学生5名と若手社会人の方2名が参加しました。
小さな苗は茎が折れやすいのでやさしく扱う必要があり、定植機の中にまっすぐ落とすのがポイント。
定植機で植える人、苗を供給する人、植え付け位置の間隔を取る人、土をならす人で役割をローテーションしながら作業を進め、約800本の苗を植えました。
昼食にもみ殻かまどで炊いた舞茸ごはんに、栗原産野菜たっぷりのはっと汁、旬の伊豆沼レンコンのバター焼きを食べながら、地域の生産者との交流も楽しみました。
畑わさびの苗
皆さんすぐにコツを掴んで作業が捗りました
かまど親父のもみ殻かまどごはんは大好評!
苗がどんな風に育って行くのか楽しみです。
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