最終更新:2026年9月22日
2026年9月21日(月・祝)14:00から、第18回倉吉ことばの会講演会がエースパック未来中心(倉吉市駄経寺町)で行われました。講師は当会代表の桑本裕二が務めました。演題は「松本清張の鳥取方言」で、松本清張といえば、山陰方言に関しては『砂の器』の出雲方言があまりにも有名だが、それと並んで(あるいはそれを凌いで)鳥取県の方言が実に活き活きと会話に出てくる。これは松本清張の父親が現在の日野郡日南町の出身であることで、清張が父親の影響を強く受けて成長したことと関係が深い。『数の風景』には米子方言、溝口方言などが忠実に再現されて登場する。また、地の文における過去の完了的な文脈で「知っている」「知っていない」というやや奇妙な表現が散見されるが、これは鳥取方言では「知っとる」「知っとらん」という同じ文脈ではむしろ普通の言い方であるものを方言とは気付かずに、そのまま、「とる/とらん」→「ている/ていない」と表面的に標準語的に直したせいであるということをお話ししました。講演の後、倉吉東高校教諭の宋志連氏によるコメントとして、いくつかの核心的な質問が出され、内容を深めました。
アンケートの結果によると、松本清張の多くの著作の中から膨大な用例を示し、説得力をもつものであった一方、分析が専門的で、その点に関するプラスの評価とともに、煩雑でわかりにくかったという意見もありました。
11年ぶりの9月の長期連休のさなかでしたが、多くの方に会場に足を運んでいただき、会場の聴衆は46名、Zoomによるオンライン参加者は5名でした。なお、通信上のトラブルによりZoom参加ができなかった方が2名いらっしゃいましたが。心よりお詫び申し上げます。
〜事務局〜
682-0807鳥取県倉吉市幸町522-1 桑本裕二(所属:琴浦町教育委員会日本語学習支援員)
email:kurayoshikotoba(at)gmail.com