本冊子において編集の業務を担当させていただきました岩尾です。
さて、今回の澪標ですが、収録作品のほとんどが新入生のもの(七作品中の六作品)でした。しかし、提出した部員の年齢は近くとも、作品のジャンルは様々で各々の色が強く表現される部誌になったのではないかと考えております。
これで年内に限っては、編集の業務が一応一段落つくのかと考えると安堵するような、どこか寂しいような複雑な気分になります。木枯らしに吹かれて落葉した、学内に植わる銀杏の葉なんかに組織においての自分の立場というものを重ねてしまう、というのは些か感傷が過ぎるでしょうか。ただ、黄色味がかった葉も秋晴れの空に浮かぶ太陽に透かして見ると存外綺麗なものですから、落ちゆく葉も捨てたものではないのでしょう。春に萌え出るであろう新芽達の、よいたい肥になることを祈るばかりです。
作品の提出を含めて部誌の作成をサポートしてくれた部員達やここまで読んでくださった読者の皆様に心から謝意を申し上げます。ありがとうございました。
それではまたお会いできることを楽しみにして。さようなら。
二〇二二年一一月二〇日
岩尾勇弥