鮮やかな血潮には
ハーモニカの音色が
溢れ出した希望で
蝶番ひどく傷む
褪せ始めた景色に
パソコンの薄明かり
机キシキシと嘆き
人の在り方を問う
可哀想な僕らは希望を悲しい話に変換して山積みにする
それらが複雑に絡まり合う電子回路みたいな宇宙船になって
僕らの代わりに火星への偉大で孤独な旅を始める頃
優雅に入れた紅茶は海水みたいに塩辛い
これからの苦悩の日々が拭われることはない
育ちすぎた植物は地球外生命体と一緒に廃棄処分しよう
平和な歴史とともに温かいベッドで眠る僕らの言葉
命の失踪
虫達の言葉は啓蒙で
釘の錆どこも苦い
街灯はどうなったか
貴方への花輪散り散り
命奪う思想
どこも憂鬱を吸い
求めないなんて言わないで
硬いベンチ創造を誘う
唯一忘れられないのは老人の小言