4月5,6,7と飛騨古川地域を卒・修論のテーマにする学生さん(田路君、立石君)と飛騨古川地域を訪れました。
目的は大きく2つ。
・M2の田路君の修士論文の研究のための素材集め
・B4の立石君の飛騨古川地域への理解のため
1日目はお昼に集合し、田路君の写真撮影が必要な場所を周りながら、地域について理解・押さえておくポイントを立石君に説明しながらまちあるきを行いました。
夕方は、まちあるきを踏まえて3人でそれぞれのミーテイング。
夜は地域の居酒屋で地元の郷土料理などを食べました。
2日目は、1日目に歩き足りなかったところを訪れたり、午後から高山も見に行きました。
学生二人はその日に帰るため、高山で解散。
教員の関口は、次の日の朝に飛騨市の職員の方と打ち合わせがあったので、飛騨に残りました。
夜はふらっと地域の町中華に入りましたが、普通においしかった。地元の味、侮れませんね。
3日目はあさイチで飛騨市役所に向かい、田路君の修論のための地域住民や関係人口の方への調査依頼・調整と、5月の飛騨市のシンポジウムで、研究室で行っている地域らしさカルタプロジェクトを展示してもらうためのお願いをしてきました。
(一応、教員はこういうところで陰ながら、学生のサポートもしています・・・)
以下、関口が今回の飛騨市で感じた所感です。
・和ろうそくと祭りが繋がる
・止水版と鯉が水路で繋がる
・道路の脇の小さな穴と祭りが繋がる
これらが自分の中で腑におちたことが、今回の出張の収穫の一例です。
これまでも飛騨には年に何度も訪れていたのですが、イベントを通した調査データ収集や報告の機会が多くて、じっくりまちを理解できていませんでした。いや、見る時間はそれなりにあったのかもしれなかったけれど、何をどう深めて良いかわからないままにしていたのかもしれません。
これまでにも、地域内外の皆さんにとってもらった貴重なデータの一つである「写真」をきっかけに、特に主要なものに対する理解は深めていました。ただ、これでもまだ十分にはしっくりきていないところもあり・・・
そして、この前の冬~春にかけて、学生と一緒に、地域の皆さんに作ってもらった『まちのカルタ』という「写真」とその「説明」や「伝えたいこと」が載った文字情報と向き合っているわけです。そうすると、自然とそれぞれのカルタ札のことを理解したくなるのですが、、、
ただパソコンで絵札・読み札と向き合って、GoogleマップやGoogleに訊ねても「『このカルタ札はなんのこっちゃ?』となるものはなかなか減りません。そこで、学生の調査をちょうどいい機会として、付き添いがてら今回は「自分ではよくわかっていなかったカルタ札」の理解の旅に来たのでした。
分からなかった札に関するものがどこにあるのか探して(ある種の聖地巡礼)、実物を見て考えて、わからないときは地域の方に聞いてみて、という、しばらくやっていなかった調査プロセスを実地で行う事で、冒頭にあげたような気づきがあったわけです。
観光ガイドブックを片手に主要スポットを見るのも地域を知る第一歩としては重要ですが、結局、誰かが紹介してくれたものを受け取るだけだと、断片的な理解に留まってしまいます。
そうして、地域に対する理解が、そんな表面的なところから先に進んでいかないという実感はこれまでも持っていました。今回の現地調査を経て、皆さんに紹介してもらったまちの中の要素の断片的な理解が繋がっていって、「「コレ」と「コレ」をつなげてる「アレ」がとっても大事なのか!」と自分の中の気づきになりました。
やっと自分の中に地域の理解が落としこめた気がした出張でした。