【第1回勉強会】
子どもたちに対して責任ある方策を見出すために
日時:2023年7月30日(日)10:00~12:00
場所:うれし野まちづくり会館
講師:丹間康仁氏(千葉大学教育学部准教授)
出席者:保護者9 名、地域の方3 名(うち地域の代表者2 名)、市役所職員3 名
内容:学校規模適正化を巡る住民と行政の関係を多くの事例に基づきご研究されている丹間康仁先生(千葉大学教育学部准教授)にお越しいただき、保護者、地域、学校、教育委員会の協働のあり方について話し合いました。
第1回勉強会レポート (2023.12.26. 公開) HTML版で読む PDF版で読む
要旨:
東台小学校の児童数は年々減少しており、ふじみ野市教育委員会は学校規模適正化の検討を進めています。子ども、保護者、地域の人々が安心して新しい教育体制に移行するためには、話し合いによって、人々の不安や疑念点を明らかにし、それに応えていく必要があります。東台小のこれからを考える保護者有志グループは、2023 年7 月30 日に第1 回勉強会を開催し、どのように話し合いを進めていくべきかについて議論しました。その結果、以下の問題意識や考え方が示されました。
・保護者、地域としては、「子どもたちにとって何が最適な教育環境か」という視点で話し合いを深めたい。
・結論ありきではなく、教育委員会、学校、保護者、地域が納得いく形で話し合いを進めるべき。
・東台小校区だけに閉じて話し合うのではなく、地域、市の課題として捉えなおし、地域、市民の広い理解を得られる議論を展開する必要がある。
・「育てたい子ども像」の共通軸を持った上で、それを実現するための教育環境について議論していく必要がある。統合、存続が目的化すると、分断や対立につながる恐れがある。
・保護者・地域と行政が代替案を提示し合い、学びを通じて対策案を発展させていく「協働」の形がある。
・単なる意見交換ではなく、参加者一人ひとりにとって学びがある「熟議」にすることで、より丁寧な検討につながる。
・話し合いの内容に信頼性、説得力を持たせるためには、公開が大前提になる。
・日頃から、近隣の小中学校が校区を超えてつながっているという草の根の交流の実感が結び付いてこそ、新しい教育体制への移行が円滑に進む。
透明性の高い熟議の場を設け、その内容を行政、政治の意思決定につなげる。この仕組みづくりを行っていくことが、子どもたちに対して責任ある方策を、保護者、地域、市民、学校、教育委員会が共に見出していくための道だと思われます。