情報科学科を振り返る

※この記事は 都立大アドベントカレンダーMetroAC2022 の12月24日の記事になる(と思います).

はじめに

こんにちは.都立大情報科学科B4の木山です.たまたまアドベントカレンダーがあったので,これを機に4年間在籍した都立大情報科学科を振り返ってみようと思います.主に書く内容は1-3年での学科の所感となります.(研究室配属後のお話は年度末に書きたい)他の人と比べて単位を多めに取ったので授業の雰囲気とか書ければなと思っています.自分語り多めかもです.(あんま添削していないので暇があれば追記とか色々する予定です)

入学前

都立大を選んだきっかけはおそらく自宅から通える一番近い大学だったというのが大きい理由だと思います.あとはセンターの点数的に後期でギリギリ通りそうだったのがここだったというのがあります(3校くらい候補があった).ちなみに後期試験は数学のみなので数学が好きだった自分にとっては相性が良かった気がします.正直「情報系いけばどこも同じでしょ!」という考えがありました(この印象は後々変わります).

1年次

大学に入学しました.1年次は専門科目は少なく教養科目や理系共通科目を中心に学びました.所属学科の関係で1年で教養科目を取り切ることをが推奨されるため,自分としては落とせない必修科目が多いみたいな気持ちで望んでいました.統計学とか政治とか観光系の授業をとっていましたがどれも面白かったです.年次が上がるにつれ専門性が上がっていくので,個人的には自分の専攻とは全く関係のない科目をとるのもありだと思います.1年次は微分積分と線形代数が難度の高い科目になると思います.昔の都立大(キャンパス移転前)のカリキュラムで教科書が設計されているようなので,他大学と比べて学ぶ内容が多いらしいです.線形代数で計算ミスを連発したのが心残りです.専門科目は概論が多くそこまでしんどくなかった印象です.合計で44単位とりました.

あと競技プログラミング(競プロ)を少しだけ触れました.ものすごくやりこんだわけではないですが,プログラミングってこんな感じなんだなーと思いながら学べたと思います.これのおかげで大学のプログラミングに関係する授業はそこまでしんどくなかったと思います.アルゴリズム的思考力が結構鍛えられるので問題解くだけでも良いかもしれません(最近は忙しくて触れられてないのですが,復活できそうだったら緑色にはなりたいなーと思ってます).

2年次

進級しました.2年時からは専門科目中心になり比較的忙しくなると思います.ただ,この時期に某が流行り出した影響で授業がオンラインベースになりました.さらに当時は前期に取れる単位が18単位,後期に取れる単位が32単位とバランスが悪かった印象があります(今は改善されてバランスが良くなっているらしい).前期の単位数が少なかったので競プロもちょくちょく進めて茶色になったはずです.前期は実質的に数学みたいな科目が多かった印象があります.授業で latex を使うといいよという話があり latex を少しだけ使い始めました.ローカルに環境構築してかなり苦戦した記憶があります.今だと overleaf とか簡単に使えるので latex 使うならそちらを使って書くと良いです.数式とか綺麗ですし word だと文字を揃えたりするのが面倒ですので.

後期は(血迷ったのか)28単位とりました.ここから情報科学科では実験科目が始まりとても忙しくなります.また専門科目も難度が上がり中間と期末はレポート地獄でした.授業中に他の授業の課題解いたり実験レポートを何度も書き直したりしました.ですが学ぶ内容としては実験に関係したり情報科学の基礎として重要だったのでとっておいてよかったです.実験の内容としてはラズパイを使った通信,コンパイラの実装,乱数の確率シミュレーションをやりました.個人的に通信の実験はかなり苦戦した記憶があります.コンピュータネットワークの知識が必要になるのですが,それを学ぶ授業が同時期に初めて開講されるのでほぼ0知識から始める必要がありました.「マスタリングTCP/IP」を読んでなんとか耐え忍んだ記憶があります.コンパイラはスタック機械を読み取れるプログラムを作ろうみたいな感じでした.配付されたものをしっかり読み込めばそこまで難しくないと思います.確率シミュレーションはC++で実装していたのですがPythonを推奨します(可視化が面倒なので).レポートの書き方みたいなところを強く意識するきっかけになったと思います.

3年次

進級しました(2回目).個人的に3年前期が忙しさのピークだと思います.実験は毎週レポート提出があり専門科目もかなり課題が出た印象があります.実験内容としては,機械学習アルゴリズムの分析,信号処理の実践,確率過程のシミュレーション,カメラを使ったマーカー追跡をやりました.2年の実験に比べ課題量も増えるので頑張りましょう.前半二つは MATLAB での実装になるのでスクリプト言語に慣れておくと良いかもですね.単位数は少ないですが2年後期よりもキツかったですね.一個一個の授業が重くはなりますが,内容自体は面白かった(し研究の基礎にもなる)のでとっておいて損はなかった気がします.

3年後期に「情報科学ゼミナール」という授業があり研究室での仮配属があります.仮配属ではそれまでの GPA 順に高い人から決まる仕組みになっているので希望研究室がある場合は早めに対策した方が良いと思います.この授業は先生次第でいくらでも内容が変わるので色々と調べておくことを推奨します.プログラム作って実装をメインにやるところや輪読をやったりデータセット作るところもあります.本配属と同じところ選ぶと連続でその分野について学べるので良いかもしれません.ただ自分の周りの人は意外と仮配属と本配属で所属先を変えたりしているので,ここで先生との相性を確認して変えるのも良いような気がします.

思ったこと

「情報系ならどこも同じでしょ!」という考えはなくなり,弊学科は広く浅くという印象を受けました.というのも演習系の授業が少ないのと1年時に教養科目を取る必要があるからです.他大学だと最初から情報系の科目が多いみたいなこともありますし,完全にそこは相性な気がします.大学入って授業こなせばプログラミング能力が身につくわけではなく,自分で開発とかコンペとかに出ないとこういう能力は身につかない気がします.個人的に授業を頑張ろうというモチベーションで過ごしていたので授業は頑張ったもののプログラミング能力はそこまでないな...という気持ちです.プログラミング能力を身に付けたいなら GDSC TMU とか Tric とかハッカソンとか色々選択肢はあると思うので,こういうものに参加したりして独学した方が良いと思います.大学の授業は(都立大の中では)比較的優しいと思うので空いた時間を使ってこういうのに参加するのが個人的には最適解だと思います(もちろん遊びも).(ちなみに何か情報科学科関連で質問とかあったら受け付けるのでお気軽に連絡どうぞ)

おまけ:日野キャンパス

あまり実態が語られていない日野キャンパスでの生活について書いてみます.システムデザイン学部の学生は2年次から日野キャンパスでの授業がだんだん始まり3年時からはこちらのキャンパスがメインとなります.

自分は豊田駅から毎回歩いて大学まで向かっています.大体10~15分くらいかかると思います.豊田駅前はかなり食べるところがあるのですが,大学周辺となると限られてきます.大学周辺で知りうるのは,ラーメン屋,パスタ屋,うどん,マックくらいですかね.大学から5分程度歩かないといけないので南大沢の時よりも遠い印象を受けます.コンビニもまあまあ時間がかかるので食べ物を持って行った方がいい気がします.学食は南大沢と比べてメニューが少なくかなり早い時期に飽きがきてしまいました.大学ないに給湯器があるのでお腹が空いたらカップ麺とかを食べている感じですね(最近は朝食が遅いのであまりお腹が空かない).

その代わりキャンパスはかなり綺麗だと思います.南大沢と比べても現代的な建物でとにかくガラス張り!という感じです.研究室に配属されれば電子レンジがあったり冷蔵庫があったりと生活に必要なものは結構揃っている印象があります.図書館は地下にあるタイプで南大沢ほど派手ではない感じです.ただ南大沢と比べて専門的な本が多い印象です.

.(_ _).。o○ (アクセスがよかったら良いのになあ..)