クライミングは東京2020オリンピックの種目にもなり近年(2018年)話題となっているスポーツ。
しかし、北見市周辺には気軽にクライミングをできる施設がありません。一番近いクライミングジムまで160㎞...
2016年春、北見工業大学山岳部にきたみワッカマツリ実行委員会の方から「クライミングの壁を一緒に作りたい」と1本の電話がかかってきました。当時の山岳部にはクライミングをやったことがある部員が2名。そもそも部員が10名弱。もちろんクライミングの壁など作ったことのない私たちは、そもそもどうやって建てるのか、ホールドはどうやってつけるのか、穴はどこにあければいいのか、いくつあければいいのかなど、実行委員会の方、クライミングで全国大会に出場している遠軽高校山岳部さんとつながり、なんとか手探りで2日間のクライミングの体験会を行うことができました。
このことがきっかけで、きたみワッカマツリをはじめ、メイドインオホーツク、北見工業大学大学祭など、地域のイベントを中心にクライミングの壁を建て、ボランティアで体験会を行ってきました。
きたみワッカマツリの体験会では2日間で500人もの方々に来ていただき大盛況でした。しかし、お祭り限定の体験会であり、体験していただいた方からは「常設して欲しい」「子どもに習わせたい」といった声をたくさんいただきました。
「北見市には無いんです」と応えるしかなかった私たちは、自分たちでクライミングができる施設を作ろうと決意しました。そこで、今までボランティア活動をしていたきたみワッカマツリさんから材料を、地元の方から格安で倉庫をお借りし、「きっとうぉ~る」ができました。
「きっとうぉ~る」を作る前は、本当に利用者がいるだろうか、お祭りなどのイベントだから人が集まっただけなのではないか、家賃は払えるのか、など不安も多くありましたが、実際に作ってみて、多くの方にご利用を頂き本当に地域に必要とされていることが分かりました!
しかし、問題点も多く、、、
寒さが厳しくなってきました(2018年冬)。北見市は真冬になれば-20℃を下まわる日も少なくありません。お借りしていた倉庫の壁は鉄板1枚で断熱作用はほとんどありません。また、上下水道も無くトイレや手洗いなどがありません。さらに、予想以上にご利用者様が多く駐車場が足りていません。継続が難しいと考えざるをえなくなってきました。
そこで、
北見工業大学近くに二階建ての空き家を購入し、改装、きっとうぉ~るを移転することにしました。このことにより、断熱効果があり、上下水道も備え、駐車場も大きくとれるクライミング施設を作ることができます。また、クライミングウォールの大きさはD型倉庫のきっとうぉ~るで作った面積の約2倍、高さは5,4mから現在の7m弱で作ることができます。
この計画には、家の購入費140万円、改装費、設備費に60万円
計200万円がかかりました。
私たちは学生団体であり、今までもボランティアで活動を行ってきったので資金はありません。以前までのきっとうぉ~るの利用料500円も家賃や光熱費に使い余剰はありません。きっとうぉ~るの運営をしている部員たちもお金を払いながら登っています。しかし、やる気と労力はあります!家の購入費140万円は、地元の有志の方が支援してくださり、3年かけて返済していくことが決まりました。地元企業様から4万4千円のご協賛をいただきました。クラウドファンディングでは37万5千円のご支援を頂き、リターンや手数料を抜き約30万円を集めることができました。
きっとうぉ~るにはまだまだ改善、拡張の余地がありますが資金がありません。初めは最低限の設備でスタートして、お金が集まり次第レベルアップさせていく、利用者の方と一緒に成長していく、そんなウォールになればと思っています。