きもの加工部・悉皆

しみ抜き・丸洗い・洗い張り・染め替え・寸法直し

きもの冨士屋では、創業時より着物のお手入れ加工には重点をおき、お得意様、お客様に安心して着物を任せていただけるように、日々勉強し努力しております。

しみ抜き加工 (シミや汚れた部分だけを落とす加工)

お召しになった後の着物は、日が当たらない風通しの良い場所で着物ハンガーに半日か一晩吊し、湿気を飛ばしてください。その後、たたむ時にシミや汚れがないか確認します。特に衿山や袖口・袖のたもと、裾回りを注意してください。胸や脇や背中の汗は一時的に乾いて消えてしまいますが、塩分やミネラル分が時間とともに黄ばみや輪ジミに変化しますので、着物を脱いだ時に汗で濡れていたら必ず汗抜き加工をしてください。汗ジミの黄変は後から取るのはとても大変です。

雨の日に着た 時は、雨や泥はね等、乾燥して一時、分からなくなりますが、後か らシミとなり出てくる場合がありますので注意してください。 シミが見つかりましたら出来るだけ早めに専門店にてご相談ください。まずは、お見積もりから!(雨で濡れた場合は丸洗いがお薦めです。)

丸洗い加工 (着物全体を洗う加工です。)

以前は丸洗い加工は石油系で洗うので絹の脂分まで落とし てしまい、絹の艶が無くなる事があり、何度もの加工はお奨 めをしませんでしたが、最近は溶剤が進化し絹の艶やかな性質を保ちながら綺麗にできるようになりました。そこで最近は全体的に汚れが落とせる丸洗い加工をお奨めするようになりました。また、丸洗いの場合、同時に汗取り加工も施しますので割安な場合もあります。

洗い張り加工 (着物を全て解き水と洗剤で洗います。)

こちらは、着物をほどき、一度生地の状態に戻し水洗いを行います。綺麗にした後に新しい糊入れを施します。こちらは、全体的に汚れてしまったり、体型が変わってしまった場合の仕立て替えや、譲り受けた着物の寸法が合わない場合に行うことをお勧めいたします。

紬や大島など水洗いを施しますと絹の艶やかな性質が蘇ります。結城紬などは洗い張りするたびに着やすくなります。

染め替え加工・部分色差し加工

染め替えは、派手になってしまった着物や汚れが落ちない着物に色を乗せたり、色抜きを施し、新たな柄を染めたりいたします。最近は着物のまま丸染め加工もいたします。基本は一度ほどいてからの加工となります。専門家のアドバイスや出来上がりまでの期間や総費用も必ずご相談ください。

寸法直し加工

袖丈が合わない着物・長襦袢等・裄が合わない着物・長襦袢をお直しいたします。

袖丈直加工は4,000円・裄直加工は4,500円です。裄直は筋消し加工が必要となる場合があります。

着物をコートや道中着に加工できます。

羽織を帯に加工できます。

お持ちの帯を、作り帯に加工出来ます。

二部式作り帯・帯を切らずに作る夢結び加工も!

着物に関することは何でもご相談ください。

色下げ加工前の訪問着

お客様の若い時代に作られた訪問着が、年齢的に色が派手になり、少し地味にしたいと、ご希望されましたので、朱色の部分の松の部分と雲取りの部分の色下げ加工を施します。

色下げ加工後の訪問着

松の部分を淡いひわ色にしました。前身頃の雲取り部分を紫色にして後ろ身頃の雲取り部分は濃いめの緑にしてみました。お客様にもご満足頂きました。