ペナルティーポリシー

(1) プロテスト委員会が、違反に対するペナルティーを決定する裁量がある場合、そのペナルティーはゼロ点からDNE（失格）の範囲まである。ペナルティーの裁定において、プロテスト委員会はこの文書を手引きとする。

(2) 裁量ペナルティーは、標準的なペナルティーの単なる一覧ではない。ペナルティーは、一貫性を保ちながら、正当な理由づけをされ調整される。全体的な考え方は、特定される違反に対するペナルティーの基点を制定し、次に状況に応じてペナルティーを増減するというものである。

(3) ペナルティーを示す基点は、添付する２つの表にリストされている。通常の特定された違反に対する基点となるバンド、および特定された違反がリスト上にない場合に用いられる一般的質問に対する解答、を示している。特定された違反（SPECIFIC BREACHES）に対しペナルティーの範囲が示されている場合、特定された違反のバンドを裁定するための一般的質問（GENERAL QUESTIONS）を用いること。

(4) ペナルティーは次の4つのバンドに分けられ、通常基点となるペナルティーを中点とする：

バンド 1 – 00 - 10% (中点5%)

バンド 2 – 10 - 30% (中点 20%)

バンド 3 – 30 - 70% (中点 50%)

バンド 4 – DSQ/DNE （基点はDSQ）

(5) 初めに、下記の表を用いて、どのバンドを適用するかを決定する。決定したバンドの中点をペナルティーの基点とする。次に、バンド内でのペナルティーの増減やバンド内かバンドの変更が必要か否かを決定する。

(6) 以下の質問に対する答えが「はい」の場合、ペナルティーは軽減されることがある。

1. 違反は偶発的であったか？
2. 違反せざるを得ない事情や尤もな理由があったか？
3. 違反は競技者自らによってプロテスト委員会に申し出たか？
4. その艇の乗員や支援者以外の者が、その違反に寄与したか？

(7) 以下の質問に対する答えが「はい」の場合、ペナルティーは加重されることがある。

1. 違反は繰り返されたか？
2. 違反は、判断ミスや不注意ではなく、意図的であったか？
3. 違反を隠そうとする何らかの意図があったか？
4. 誰かに迷惑をかけたか？

(8) プロテスト委員会は、ペナルティーの増減をする場合、裁定するためその他の質問を用いることができる。

(9) ペナルティーの計算と適用

• 裁量ペナルティーは、艇の得点をＲＥＴやＤＳＱの得点より悪くしなくてよい。
• パーセンテージ・ペナルティーは、小数点以下第1位を四捨五入する。
• 違反がレースの性能に影響した場合、ペナルティーはその日帆走するした全てのレースに課せられる、ただし抗議が全てのレースに有効な場合に限る。
• 違反がレースの性能に影響していなく、特に管理上大きな場合、RRS６４．１に定められている通り、ペナルティーはそのインシデントに時間的に最も近くで帆走したレースに課される。

(10) 裁量ペナルティーを適用する判決文を記述する場合、次の記述を含める。

• 裁量ペナルティー・ガイドに基づき、ペナルティーの出発点をXX％と決定した。
• ●●であるので、ペナルティーを軽減した。」または「ペナルティーを軽減すべき事情はなかった。
• ●●であるので、ペナルティーを加重した。」または「ペナルティーを加重すべき事情はなかった。
• 適用するペナルティーを、[その日のすべてのレース]または[レース番号yy]にXX％適用する。