歯科口腔外科を専門とする医院として、一つ、こだわり(ポリシー)があります

 何らかの理由で、血液をサラサラにするような薬を飲まれている患者様(抗凝固療法、抗血小板療法を受けられている患者様)の抜歯など、口腔外科的処置を行う際には、可能であれば、血液をサラサラにするような薬は中止せずに処置をさせていただきたいと考えています。もちろん、お薬を処方されておられる主治医の先生と十分に相談をさせていただいた上での話ではありますが。

 30~40年ほど前であれば、血液をサラサラにするような薬は中止した上で口腔外科的な処置を行うのが常識でした。しかし、薬を中止することによって血栓などが出来る危険性が問われるようになってきました。日本循環器学会の抗凝固、抗血小板療法ガイドラインでは、「抜歯時には、抗血栓薬の継続投与が望ましい。」と明記されており、海外のガイドラインでも、抗凝固薬、抗血栓薬を中止すると血栓塞栓症の危険性が大きくなり、一旦、発症すると重篤になる危険性が高いので、「中止してはならない」と明記されています。

 当院では、30年以上前の「元 川本歯科医院」の時代から、積極的に抗凝固薬、抗血栓薬は中止せずに抜歯などの口腔外科的な処置をさせていただいておりました。今後も、引き続いて、抗凝固薬、抗血栓薬を中止せずに抜歯などの口腔外科的な処置をさせていただきます。

 血液をサラサラにするような薬を飲まれていて、歯科での処置の際に薬を中止するのに不安を感じられておられる患者様は、ご相談ください。