コネコウミウシ?

Goniodoris joubini Risbec, 1928 

レア度:めったに見ない

形態:体長およそ1.5㎝。体色はチョコレート色で多数の黄班・白斑がある。外套膜の周辺が持ち上がるのが特徴。同所的に生息しているネコジタウミウシ G. castanea とは、①頭~尾にかけて背面正中線上に隆起線があるか、②鰓葉が何本か、③体表の突起が目立つかで見分けられる。本種は正中線上の隆起線が無く、鰓葉は基本3本。また、体表の突起は目立たず、比較的滑らかである。2016年、2021年に見つかった個体は斑点模様が目立たないものの、大まかな形態が類似することからコネコウミウシ”?”とした。鰓葉の数や歯舌形態を観察すると、"?"が妥当かどうか分かるかもしれない。

生息域:

生態:

その他東北~北海道においてウミウシはあまり調べられておらず、未記載種の可能性を孕む個体は多い。「この生物の名前は何だろう」と思ったときは少しずつでも記録を蓄積していこう。すぐに名前を知ることが出来なくても、いつか分かる時が来るかもしれない。

2016年8月7日 りった
2016年8月7日 りった
2016年8月7日 りった
2021年6月12日 とみよし鰓周りのヒダがかわいい
2021年6月12日 とみよし
2022年9月28日@忍路 とみよし学生がマクサソーティング中に発見。ちっちゃ~い
2021年6月12日 とみよし鰓周りのヒダがかわいい
2023年6月23日 とみよしホヤ食?

引用文献:馬場菊太郎, 眞田浩男, 加藤四郎, 服部廣太郎, 1949, 相模湾産後鰓類図譜, 岩波書店, p. 47