クサズリガイ

Rhyssoplax kurodai (Taki & Taki, 1929)

レア度:いつでも見られる

形態:葛登支でみられる個体は、体長2㎝程度。貝殻は付着物がなく艶やかで、緑やピンクなど色味も良い。中間板(第2~第7の貝殻)は、中央域に縦溝があり(模様のせいでよくわからない)、側域(左右にある三角形のエリア)は平滑。正中線上が指でつまんだように隆起しており、やせて背骨が浮き出ているように見える。肉帯はワニの皮膚のような鱗に覆われる。

生息域:北海道南部から九州、朝鮮半島に分布し、潮間帯から水深20mの転石下面に生息する。葛登支ではタイドプールの普通種。

生態:C/N同位体比を用いたクラスター分析では、同じく植食性のウスヒザラガイやバテイラ類などと同一のグループに分類されるため (Won et al. 2007)、本種は植食性と考えられる。

その他:もっとも似ているのはウスヒザラガイだが、本種は貝殻がツヤツヤツルツル。

2020年8月 山上
2020年8月 大友
2020年8月 山上
2020年8月 山上右下はウスヒザラガイ
2020年8月 大友
2020年8月 大友
2020年8月 大友
2020年8月 大友
2020年8月 大友
2018年2月26日 りった
2018年2月26日 りった
2020年10月 りった
2020年10月 りった

引用文献:

  1. Won, N. I., Kawamura, T., Onitsuka, T., Hayakawa, J., Watanabe, S., Horii, T., Takami, H & Watanabe, Y. 2007. Community and trophic structures of abalone Haliotis diversicolor habitat in Sagami Bay, Japan. Fisheries science, 73; 1123–1136.