チリハギガイ

Lasaea undulata Gould,1861

レア度:いつでも見られる

形態:全長2㎜程度の微小二枚貝。貝殻は褐色で丸みがあり、後方に少し長い形。成長線を除き、目立った彫刻はない。

生息域:北海道から琉球列島に分布し、潮間帯中下部のムラサキインコの足糸の間に生息する。葛登支ではイガイベッドのほか、潮だまりの砂の中からも出現するため、やや疑問が残る。

生態:本種は卵胎生であると考えられている (Iwasaki 1996)。

その他:萩が散るさまに似ているとして名付けられた。命名者である日本貝類学の権威、黒田徳米博士はその後「萩は、散るとは言わぬ。こぼれるだ。」と何年も悔やんだらしい (ニッポン貝人列伝 時代をつくった貝コレクションより)。

2020年10月 大友砂から出てきた個体
2021年3月 山上ムラサキインコベッドから出てきた個体
2021年3月 山上
2021年3月 山上
2021年3月 大友
2021年3月 大友インコの足元に3個体埋まっている
2021年3月 大友

引用文献:

  1. Iwasaki, K. 1996. Vertical changes in density, size structure and shell shape of the bivalve Lasaea undulata within intertidal mussel beds. Journal of the Marine Biological Association of the United Kingdom, 76: 417–430.