カタクチイワシ

Engraulis japonicus
Temminck & Schlegel, 1846

レア度:めったに見ない

形態:体は細長く、背面から見ると細長い楕円形。生時は背中が鮮やかなエメラルドグリーンを呈する。口は非常に大きく、口裂の後端は眼よりもはるか後方に達する。吻が突出するため、口は体の腹面に開く。マイワシ Sardinops melanostictus やウルメイワシ Etrumeus microps では口は体の正面に向かって開くため識別は容易。また、チカは口が小さい、第2背鰭がある、体の背面は褐色などといった特徴で見分けられる。ただ、本種を含めていずれも沖合の回遊魚のため、葛登支の磯まで入り込んでくることは稀と思われる。眼は大きく、かなり吻の先端寄りに位置する。

生息域:日本沿岸ではオホーツク海以外に広く分布する。

生態:産卵期は噴火湾では5~9月、道東では6~8月。孵化後1年未満で成熟し、寿命は2年程度とされる。幼魚は春~夏ごろになると、中層で大きな群れを成している姿がダイビングで見られる。天気が晴れか曇りだと水深1~5m、雨だと6~10mに移動する。夜間には灯火採集でも成魚が見られる。

その他:本種の稚魚はしらすや煮干しとして利用される。身はよく詰まるため、どんな生き物でも餌として喜んで食べている気がする。

2020年5月 山上
2013年6月@江差、かもめ島 大友
2016年4月21日 りった
2021年6月 とみよしこれが限界①
2021年6月 とみよしこれが限界②