メノコヒモムシ

Quasitetrastemma nigrifrons (Coe, 1904)

レア度:めったに見ない

形態:体長5㎝、幅1㎜弱くらいで、体形はまさにヒモ型動物。頭部は首以降の体よりも幅広い。体色は、背面がほぼ一様に茶色味がかった赤紫色で、腹面に淡い黄色の色帯が1条ある。首の1周と頭部下面は白い。頭部を側面から見ると、頭溝(?)に沿って赤紫部に白色部が切れ込むところがあり、おかっぱ頭に見える。眼点は頭部側面に1対持つ。

生息域:北海道沿岸と宮城県女川、神奈川県葉山から記録がある。

生態:ロシア沿海州の調査では、6~8月にコンブの根元(仮根)の中から、成熟個体が採集できるとされている。浮遊幼生期を持ち、眼点が減少する変態を経て、0.5㎜程度で着底するとのこと(Chernyshev, 2008)。

その他:

2020年10月 大友
2020年10月 大友
2020年10月 大友 腹面

引用文献:

  1. Chernyshev, A. V., 2008. Larval development of Nemerteans of the genus Quasitetrastemma (Nemertea: Monostilifera). Russian Journal of Marine Biology 34(4): 258-262.