生息域:葛登支では低潮線近くの礫底でよく見かける。北海道の日本海側から東京湾まで分布する。なおクリガニは北海道太平洋岸からベーリング海に分布し、函館は両者の分布域の中間にある。
生態:陸奥湾など東北地方では、刺し網やカニかごで漁獲されて食用になる(本尾ら, 1997)。春のブルームの時期には、餌のムラサキイガイ Mytylus galloprovincialis を通して内臓に貝毒をため込むそうなので注意(Oikawa et al., 2002)。
その他:雪が降るころから活動が活発になる。挟まれることはほとんどない。
引用文献:
本尾洋・田中俊輔・高林信雄, 1997. 陸奥湾のトゲクリガニとその漁業について. Cancer 6: 11-15.
Oikawa, H., Fujita, T., Satomi, M., Suzuki, T., Kotani, Y., & Yano, Y., 2002. Accumulation of paralytic shellfish poisoning toxins in the edible shore crab Telmessus autidens. Toxicon 40: 1593-1599.