フタイボイソウミグモ

Achelia bituberculata Hedgpeth, 1949

レア度:いつでも見られる

形態:脚を含めた体長は6㎜、体部と吻に限れば2㎜程度の小型種。吻は大きいためよく目立ち、体部は円盤状をしている。体部は体節の区分線が不明瞭であるため、一枚の盤のように見える。吻の横から生える1対の突起は前方に向かって顕著に伸びる。体部の縁辺や脚には細かい棘を持つ。体色は全体的に薄い黄色で、脚には褐色の縞模様が入り、体部の前方に赤い点がある。

生息域:取ってきたフジマツモや紅藻の中から見つかった。平磯の海藻の根元などで暮らしているものと思われる。北海道から九州まで分布する普通種。馬渡ら (1985) は本種を木古内で最も数多く採集されるウミグモと記している (オオシマイソウミグモ A. ohshimai として)。

生態:

その他:体には海藻やゴミをよくつけており、ぽやぽやしている。動きはかなり緩慢。

2020年10月 大友
2020年12月 大友

引用文献:

  1. 馬渡峻輔・小西光一・干川裕・石丸信一・桑原康裕・佐藤友美. 1985. 木古内臨海実験所付近の海産無脊椎動物相. 2. ヒドロ虫綱(腔腸動物)、コケムシ綱(触手動物)、ウミグモ綱、十脚目(節足動物)および腹足綱、二枚貝綱(軟体動物). 生物教材, 20: 1–10.