ツルヒゲゴカイ

Platynereis bicanaliculata (Baird, 1863)

レア度:いつでも見られる(土中?)

形態:ソーティング中によく見つかるのは体長6㎝程度の個体が多いが、10㎝程度まで大きくなる。全体的に淡い褐色だが、6節目くらいから後ろの背面ははっきりと褐色で、1条の黄色い縦線が尾部まで走る。各体節の両疣足の付け根には不定形の褐色の点がある。前口葉はほぼ五角形で、眼を通るV字型の褐色帯がある。鉄アレイのような大きい副感触手が目立つ。他4対の感触糸は長く、最も長いものが第11剛毛節くらいまで達することが特徴(そこまで長くない個体もいる??)。背足枝(疣足の背中側半分)の足葉は、多くの節においてほぼ円錐形。疣足には2本の黒い足刺を持つ。

生息域:日本各地、アメリカ西岸、オーストラリア、ハワイなど分布域はとても広い。土中だけでなく海藻にも多くついている。

生態:春と秋の繁殖期には、親個体が丸ごと生殖型に変態する「Epigamy」の様式を示す。生殖型はフツウゴカイによく似るが、最長の感触糸が第11節まで伸びることで識別できる。

その他:とにかく顔が個性的。大きな副感触手と前口葉の色帯によって、漫画や映画で、敵の怪人として現れても全く違和感のない人相(ゴカイ相?)である。

2020年10月 大友
2020年10月 大友
2020年10月 大友
2020年10月 大友 幼体??
2020年10月 大友
2020年10月 大友
2020年11月 大友フジマツモの茎状部の表面に巣を作っていた個体の、穴から顔を出した時の横顔
2020年11月 青木腹側から見た口元のアップ
2021年2月10日 りった貝殻の中に棲管を作る