サンハチウロコムシ

Hermilepidonotus helotypus (Grube,1877)

レア度:たまに見られる

形態:体長5㎝程度だが幅が広く、ぼてっとした印象のウロコムシ。体節は26節で、背鱗を12対持つ。背面の正中線上には隙間があって、縞模様がのぞく。背鱗は黒褐色っぽく、縁辺が波うった歪な楕円形で、パッと見た感じは「きくらげ」のよう。ウロコの中央付近は色が薄くなっていて、その周りに小さな円錐形の突起が密生する。例によって頭部はウロコに隠れて見えないのだが、中央感触手の基部には基節があり、その脇から両側感触手が伸びるらしい。疣足には金色で短い剛毛が生え、さらにやや短めの背触糸が伸びる。背触糸の先端は淡い褐色帯がある。

生息域:日本各地から、オホーツク海、ベーリング海に分布。

生態:

その他:ニセサンハチウロコムシとよく似ているが、ニセの方は背鱗に茶色~白っぽい斑紋があることで識別できる。和名の「サンハチ(38)」は、背鱗が12対=24枚=3×8、という洒落による。

2020年11月 大友
2020年11月 大友
2020年11月2日 りった