レア度:いつでも見られる
形態:十文字クラゲ綱の基本的な構造についてはアサガオクラゲの項を参照。和名のとおり、 蠕虫に似た細長い萼部をもっている。 8つの腕は2本ずつが接近して対をなすため、角張って四角形に近い形になる。不定形の白斑を持つ個体もあり、これは雪の結晶のようで大変美しい。
生息域:北海道では日本海沿い・津軽海峡沿いに分布。
生態:海藻や海草に付着する。
その他:日本で最初に報告された十文字クラゲ綱。タイプ産地は和歌山県加太 。北方域に多い十文字クラゲ綱の中では珍しく、本州でも広く見られる。Adriansyah et al. (2022)にて日本に生息しているムシクラゲには隠蔽種がいることが示唆された。もしかしたら今後は2種に分かれるかもしれない。
引用文献:
1.Adriansyah AS, Astri A, Hirano Y, Collins AG, Deshaies ML, Putra D, ... & Ames CL (2022) Analyses of stalked jellyfish in Kitsunezaki, Japan: Calvadosia nagatensis, and two lineages of Haliclystus inabai with early life stages observed in an aquarium in Canada. Hydrobiology, 1(3), 252-277.