環境サニタリー
【会社案内】
当社は福岡県久留米市にて、以下の業務を承っております。
✅浄化槽の清掃
✅し尿の汲取り(仮設トイレを含みます)
✅浄化槽の保守点検(維持管理業務)
✅排水管の清掃(詰まりなどのトラブル対応)
✅下水道管路施設の点検(マンホール点検など)
1958年(昭和33年)の創業以来、地域の皆様に支えられてまいりました。現在は「ちくご菜の花ライオンズクラブ」の正会員としても活動しております。
【費用について】
お見積りは無料で承っております。
浄化槽関連の費用内訳は、主に「保守点検料」「清掃料」「消費税」「法定検査手数料(浄化槽法第11条に基づく検査)」となっております。費用面でご不明な点やご不安なことがございましたら、どうぞお気軽にご相談ください。
【浄化槽法による義務について】
浄化槽をご使用になる皆様には、法律により「法定検査」「保守点検」「清掃」の3つを行うことが義務付けられています。適切な管理のため、ぜひ当社にお任せください。
【営業時間】
月曜日〜土曜日: 8:00 〜 17:00
定休日: 第2・第4土曜日、日曜日
今後とも変わらぬご愛顧を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
✅当社は1958年(昭和33年)に石井勲〈第一工業大学名誉教授・医学博士・環境省 地域環境保全功労者表彰(平成11年度)・黄綬褒章(平成14年度 秋)・旭日双光章(平成19年度 秋)〉により福岡県久留米市にて創業させて頂きました。ちくご菜の花ライオンズクラブ正会員で御座います。
電話:0942-39-1000
FAX:0942-39-1001
メールアドレス:sanitary@oregano.ocn.ne.jp
〒830-0048
福岡県久留米市梅満町1602−1
【浄化槽のコラム】
【浄化槽の疑問】
下記の様な皆様は、令和8年8月19日~8月28日までの間で、久留米市では個別相談会が御座います。
⇒住んでいる場所が浄化槽区域か、下水道区域なのか分からない。
⇒合併浄化槽の仕組みがよく分からない。
⇒浄化槽を設置したいけど、業者や補助金等について知りたい。
⇒下水道に接続したいけど、業者や各種制度等について知りたい。
詳しい内容は、久留米市のウェブサイトをご覧ください。
※引用元:
久留米市のサイト:浄化槽の設置や下水道接続(排水設備)に関する個別相談会を実施します
【合併処理浄化槽のメリット】
・高い環境保全効果
家庭から排出される汚水の約7割は「生活雑排水」が占めています。従来の単独処理浄化槽ではこの生活雑排水を処理できないため、合併処理浄化槽と比較すると、1人1日あたりのBOD負荷量で見て約8倍もの汚れをそのまま排出してしまいます。一方、合併処理浄化槽であれば、汚水と生活雑排水のすべてを綺麗に浄化することが可能です。
・下水処理場並みの優れた浄化性能
合併処理浄化槽は、下水処理場と同等の高い処理性能を備えています。具体的には、BODの除去率が90%以上であり、放流水のBOD濃度を20mg/L以下にまで抑えることができます。さらに、高度処理型の浄化槽であれば、富栄養化の原因となる窒素やリンの除去も可能です。
・設置のしやすさと迅速な工期
設置にあたっての利便性も大きな特徴です。乗用車1台分ほどのコンパクトなスペースがあれば地下に埋設できるため、地形の影響を受けにくいという利点があります。また、工期はおおむね1週間程度と短期間であるため、速やかに設置して効果を得ることができます。
・災害に対する高いレジリエンス(復旧力)
個別処理方式を採用しているため、災害にも強いという強みがあります。万が一、地震などで一部の設備が被災した場合でも、地域全体へ影響が及ぶことは少なく、個別の早期復旧が可能です。
【福岡方式】浄化槽の検査率を劇的に上げた仕組み
福岡方式とは、福岡県が独自に導入した画期的な仕組みです。浄化槽の法定検査(11条検査)を受けやすくし、受検率を大幅に向上させました。
・抱えていた課題
浄化槽の所有者には、法律で定期的な法定検査が義務付けられています。しかし「手続きが面倒」「検査を忘れてしまう」などの理由で、受検率が低い地域が少なくありません。福岡方式は、この受検率の低さを解決するために生まれました。
・仕組みと実現の方法
普段から自宅の保守点検や清掃を行っているお馴染みの業者が、検査の窓口になります。この民間業者と、検査を行う指定検査機関がしっかりと連携(連帯)しています。住民側は、依頼先に悩む必要がなくなり、複雑な手続きの手間が大幅に削減されました。
・導入による効果
業者間の強い連携により、地域の検査体制が強化されました。住民の負担が軽くなったことで、実際の受検率が劇的に上昇しています。
【臭突(しゅうとつ)または臭突管とは】
臭突、あるいは臭突管とは、汚水やし尿が分解される際に発生するメタンガス、アンモニア、硫化水素などの悪臭を、建物の外の気流が良い高い場所へ安全に逃がすための煙突のような設備です。
トイレや浄化槽、排水設備から発生するニオイの混じったガスを室内に漏らすことなく、屋根の上などの高い位置から屋外へ放出する仕組みになっています。通常の煙突が煙を排出するのに対して、こちらはニオイを排出することに特化した管であるため、「臭突」と呼ばれています。
主な用途としては、汲み取り式トイレや簡易水洗トイレなどが挙げられます。便槽(べんそう)のニオイが室内にこもらないよう、便槽からつながる塩化ビニル製などの管を屋根の上までまっすぐ立ち上げます。管の先端には、雨水が入らないように「傘」が取り付けられており、さらに効率よく排気するために電動のファンが設置されているケースが多く見られます。
【家庭用浄化槽の概要】
家庭用浄化槽は、下水道が整備されていない地域において、各家庭から出る生活雑排水を微生物の力で浄化して河川などへ放流する、日本独自の分散型水処理施設です。現在、一般家庭に普及している「合併処理浄化槽」の規模は、主に5人槽、7人槽、10人槽の3つのタイプが中心となっています。
主な種類とそれぞれの概要は次の通りです。
1. 単独処理浄化槽(みなし浄化槽)
こちらはトイレのし尿のみを処理するシステムです。台所やお風呂、洗濯などの生活雑排水は未処理のまま流されてしまうため、環境への汚濁負荷が合併処理浄化槽に比べて約8倍と非常に大きいという課題があります。そのため、2001年(平成13年)4月からは新設が原則禁止されており、すでに設置されているものについても合併処理浄化槽への転換が強く推奨されています。
2. 合併処理浄化槽
こちらはし尿だけでなく、生活雑排水も含めたすべての排水をまとめて処理するシステムです。BOD除去率は90%以上、放流水質はBOD 20mg/L以下を基本としており、公共下水道の二次処理(一般的な下水処理場での浄化)とほぼ同等の優れた性能を持っています。戸建て住宅向けとしては、主に5人槽・7人槽・10人槽が用意されており、建築基準法に定められた処理対象人員の算定基準に基づいて、住宅の延べ床面積などから適切な大きさが選定されます。
【浄化槽の種汚泥について】
浄化槽では、汚水をきれいにするために微生物が重要な役割を果たしています。この微生物の塊や、繁殖の元となるものを「種汚泥」と呼びます。この種汚泥をしっかりと増やし、活発な状態に保つことで、浄化槽の処理能力が安定し、向上します。
そのために必要なのは、次の3つのポイントを正しく実践することです。
① エサの供給
② 酸素の調整
③ 市販のシーディング剤の投入
③のシーディング剤については、種汚泥が減ってしまった時、浄化槽の使い始め(立ち上げ時)、または調子が悪いときに、外部から微生物を補充する方法です。「シーディング剤」や「バイオ製剤」と呼ばれる市販の製品を使用することで、処理に役立つバクテリアを増やすことができます。ただし、ただ投入すればよいというわけではなく、効果を出すためには「タイミング」「量」「種類」を正しく選ぶ必要があります。
■ 要点種汚泥を増やし、元気に保つためには、「適量のエサ」+「適度な酸素」+「必要に応じた微生物の補充」の3つのバランスが特に大切です。
【家庭用浄化槽のトイレ用洗剤】
家庭用浄化槽を設置されているトイレの洗剤選びで、最も注意すべき点は「微生物(バクテリア)への影響を抑えること」と「洗剤を使いすぎないこと」です。
なぜ塩素系の洗剤が問題になりやすいのかと言いますと、浄化槽は微生物の働きによって汚水を分解・浄化しているからです。次亜塩素酸ナトリウムなどの塩素系洗剤には強力な殺菌・漂白作用があるため、大量に流してしまうと、浄化槽内の微生物を死滅させたり、その働きを大きく低下させたりしてしまいます。
その結果、浄化槽の処理能力が落ち、悪臭の発生や水質の悪化などを引き起こしやすくなります。また、一度低下した浄化槽の能力を元に戻すには、多くの時間がかかるケースもあります。
ただし、塩素系洗剤を「絶対に使ってはいけない」というわけではありません。「普段のお掃除で適量を使用し、しっかりと水で洗い流す程度であれば大きな問題にはなりにくい」という専門業者の声も多く聞かれます。トラブルに繋がりやすいのは、「一度に大量の洗剤を流すこと」や「頻繁に使い続けること」ですので、使用量や頻度には十分ご注意ください。
【浄化槽の消毒槽について】
使用する薬剤は、主に塩素系の薬剤です。具体的には、次亜塩素酸カルシウムの錠剤や顆粒、または次亜塩素酸ナトリウム溶液などが用いられます。
綺麗になった上澄み水が消毒槽に入ると、これらの薬剤と接触・混合されます。塩素が微生物の細胞を酸化・破壊することで、大腸菌などの病原菌を不活性化(死滅)させます。
薬剤との接触時間を十分に確保するため、消毒槽には水が一定時間とどまる(滞留する)ような設計がなされています。※放流基準では、大腸菌群数が一定値以下になるよう管理されています(日本の放流水質基準では、大腸菌群数は1mLあたり3,000個以下などと定められています)。
【浄化槽からニオイが発生する主な原因】
浄化槽から異臭がする場合、主に以下の3つの原因が考えられます。
1. ブロアーの不調や停止
浄化槽の中では、空気を送り込むことで微生物が活発に働き、水をきれいにしています。しかし、ブロアーが故障などで止まってしまうと、槽内の酸素が不足してしまいます。その結果、微生物が働けなくなり、ニオイの原因物質が分解されにくくなってしまいます。
2. 微生物(バクテリア)の減少や死滅
汚水を分解してきれいにするのは、浄化槽内に住む微生物の役割です。洗剤や薬品の使いすぎ、または長期間お使いにならなかったことなどが原因で微生物が弱ってしまうと、汚れの分解が追いつかなくなり、ニオイが発生しやすくなります。
3. 清掃(汲み取り)の不足
浄化槽は定期的な清掃が必要です。長期間汚泥の汲み取りを行わないと、槽の中に汚れが溜まりすぎてしまいます。これにより全体のバランスが崩れ、強いニオイの原因となってしまいます。
【消毒槽の構造】
消毒槽は比較的小さな容量で、沈殿槽の後に配置されています。多くの機種では、薬剤を自動的に供給する仕組み(薬剤筒など)が備わっています。また、浄化槽によっては、薬剤が均一に混ざり合うように、水流をコントロールしたりバッフル板(整流板)を設けたりする工夫が施されています。
【浄化槽ブロア故障時の影響について】
浄化槽のブロア(送風機)が故障しますと、槽内に空気が送られなくなってしまいます。その結果、以下のような問題が短期間のうちに発生いたします。
1. 微生物の死滅
浄化槽の中では、酸素を好む「好気性微生物」が汚水の中の汚れを分解し、水を綺麗にしています。ブロアが止まると酸素の供給が途絶えるため、これらの微生物が活動できなくなり死滅してしまいます。その結果、汚水を浄化する能力が失われ、浄化槽としての機能がほぼ停止してしまいます。
2. 強い悪臭の発生
酸素がなくなると、浄化槽内は酸素のない「嫌気状態」へと変化します。すると、溜まっていた汚れが腐敗し始め、硫化水素などの強い悪臭ガスが発生いたします。このニオイがご自宅の中や周囲にまで広がり、非常に不快な環境になってしまいます。
3. 水質の悪化
微生物が働かなくなった汚水は、ほとんど処理されないまま放流されることになります。その結果、近くの川や排水路を汚染してしまったり、環境基準を超える汚れた水がそのまま流れ出たりする原因となります。
【浄化槽の規模】
浄化槽の大きさは「〇人槽」という単位で表示されております。これは「処理対象人員」と呼ばれるもので、実際に居住する人数ではなく、建物の用途や規模から法律に基づいて機械的に算出された数値です。
現在、算定の基準となっているのは、建築基準法に基づく日本産業規格(JIS)の「建築物の用途別による屎尿浄化槽の処理対象人員算定基準」(JIS A 3302-2000)です。
多くの自治体では、延べ床面積130㎡を基準の境界として採用しています。ただし、JISの注記に「この値は、その地域の住宅の平均的な延べ面積に応じて増減できる」と定められているため、自治体によっては少し緩やかな基準を設けているケースもございます。
また、条件によっては10人槽となる場合もございます。例えば、二世帯住宅などで台所と浴室がそれぞれ2か所以上ある場合は、原則として10人槽が適用されます。
【嫌気ろ床接触ばっ気方式の概説】
まず、家庭から汚水が流れ込みます。
最初に入るのは「嫌気(けんき)ろ床槽」です。ここでは、汚水に含まれる固形物を分離して貯留します。酸素のない環境で活動する「嫌気性微生物」が、汚れ(有機物)を分解していくのが特徴です。最初の槽で大きな固形物を沈殿させ、次の槽でさらに分解を進めるというイメージです。
続いて、「接触ばっ気槽」へと移ります。こちらにはブロワ(送風機)から常に空気が送り込まれており、酸素が豊富な状態が保たれています。ここでは、酸素を好む「好気性微生物」が、残った汚れ(有機物)をさらにきれいに分解します。
その後、「沈殿槽」へと進み、ここまでの処理の過程で発生した浮遊物や、微生物の塊(汚泥)を底に沈めます。
最後は「消毒槽」です。固形の塩素剤を使用して衛生的に消毒を行い、安全な水として河川などへ放流します。
【接触曝気槽(せっしょくばっきそう)について】
・曝気(ばっき)とは?
曝気とは、空気を汚水としっかりと混ぜ合わせ、酸素を供給する操作のことです。液体と空気を接触させる作業全般を指します。
・接触曝気槽では何を行っているのか?
この水槽の中には、微生物が定着しやすいように作られた「接触材(せっしょくざい)」が入っています。この接触材の表面には、好気性微生物が膜のようにびっしりと付着しており、これを「生物膜(せいぶつまく)」と呼びます。槽内では、ブロワ(送風機)で空気を送り込みながら、汚水を接触材に繰り返し接触・循環させています。その結果、汚水の中に含まれる有機物が、微生物の働きによってさらに分解・浄化されます。
・まとめ
一言で申し上げますと、接触曝気槽は「空気を送り込みながら、微生物が定着している接触材に汚水を触れさせることで、水の汚れを綺麗にする場所」です。
【浄化槽と川の自浄作用の関係】
浄化槽の仕組みと役割浄化槽は、家庭から排出される生活雑排水を、微生物の力を借りて綺麗にする装置です。これは、川が本来持っている「自浄作用」を、人工的に作った小さな川のような設備で再現しています。
接触材の重要性槽内には、川の礫(小石)の役割を果たすものとして、プラスチックなどの特殊な素材で作られた「接触材」が大量に設置されています。汚水がこの接触材の隙間を通過することで、汚れが接触して沈殿したり、吸着されたりする現象が効率よく起こるようになります。
微生物の働き
接触材の表面には、微生物の膜(生物膜)が形成されます。
酸素が少ない環境では「嫌気性微生物」が働きます。
空気が十分に供給される環境では「好気性微生物」が活発になります。
これらの微生物が汚れをエサとして取り込み、酸化分解を行います。この働きにより、最終的に有機物の汚れは水や炭酸ガスなどに分解され、きれいな水へと生まれ変わります。
【浄化槽清掃のご案内】
浄化槽の清掃は、浄化槽法に基づき、浄化槽管理者(所有者など)の皆様に義務付けられている大変重要な維持管理作業です。
環境省の解説でも強調されている通り、浄化槽内に少しずつ蓄積する「水に溶けない固形物」や「汚泥」をそのまま放置してしまうと、悪臭の発生や放流水の水質悪化を招き、周辺環境に悪影響を及ぼす原因となります。
浄化槽の清掃とは、槽内に生じた汚泥やスカム(浮きかす)の引き出し、引き出し後の槽内汚泥の調整、および各単位装置や付属機器類の洗浄などを行う一連の作業を指します。
主な作業内容は、以下の通りです。
・汚泥やスカムの引き抜き
・各装置やインバートますなどの付着物・沈殿物の除去と洗浄
・必要に応じた各種機器類の洗浄
・引き出した汚泥の適正な処理
【みなし浄化槽について】
単独処理浄化槽は「みなし浄化槽」とも呼ばれており、し尿(トイレの排水)のみを処理する旧来型の浄化槽のことです。お風呂や台所、洗濯などの生活雑排水は、処理されずにそのまま川などに流されてしまうため、水質汚濁の原因となっていました。
その後、平成13年(2001年)4月1日の浄化槽法改正にともない、浄化槽の定義が「合併処理浄化槽」に限定されることになりました。それ以前に設置された単独処理浄化槽については、法律上で「浄化槽とみなす」とされたため、現在は「みなし浄化槽」と呼ばれています。なお、保守点検や清掃などの義務については、通常の浄化槽と同様に適用されます。
現在、原則として単独処理浄化槽の新設は禁止されています。すでに設置されているものはそのままご使用いただけますが、合併処理浄化槽への転換が努力義務とされています。
【「浄化槽法の一部を改正する法律」(令和元年法律第40号)】
「浄化槽法の一部を改正する法律」(令和元年法律第40号)の公布前は、すでに使用されていた浄化槽の約半数(380万基程度)が、まだ単独処理浄化槽のままでした。
単独処理浄化槽はし尿のみを処理するため、台所やお風呂、洗濯などの生活雑排水はそのまま川や海に流れてしまい、水質汚濁の大きな原因になっています。さらに、設置から40年以上が経過した古い単独処理浄化槽も多く、破損や漏水が進んでいるため、し尿さえも適切に処理されていない可能性がありました。
こうした状況に対応するため、この改正法律は、合併処理浄化槽への転換を促すことと、浄化槽の管理を強化することを目的として公布されました。
【浄化槽ブロアの役割】
ブロアは、曝気(ばっき)槽に空気を送り込むための装置です。通常は浄化槽本体から少し離れた、雨の当たらない場所に設置されています。
この装置には、空気を送り込んで汚水を撹拌(かくはん)するだけでなく、好気性微生物に酸素を供給して繁殖を促すという重要な役割があります。
万が一、ブロアが故障してしまうと、短時間で好気性微生物が死滅してしまいます。その結果、悪臭が発生したり、浄化機能が大幅に低下したりする原因となります。
ブロアは「浄化槽の心臓」と呼ばれるほど非常に重要な役割を担っており、24時間年中無休で稼働し続けています。そのため、普段と違う異音に気づいたり、完全に停止しているのを見つけたりした場合は、速やかに点検を依頼する必要があります。
【合併処理浄化槽と単独処理浄化槽について】
そもそも浄化槽とは、下水道が整備されていない地域に設置される装置のことです。家庭から出る汚水をきれいにしてから川や海へ流す役割を持っています。具体的には、トイレのし尿や生活雑排水を微生物の力で分解・浄化します。
■ 合併処理浄化槽とは合併処理浄化槽は、トイレの汚水だけでなく、台所やお風呂、洗面所などから出るすべての生活雑排水をまとめて処理する装置です。家庭から出るすべての汚水をきれいにしてから放流するため、川や海を汚しにくく、環境に優しいという特徴があります。現在、浄化槽を新しく設置する場合は、原則としてこの合併処理浄化槽のみと定められています。
■ 単独処理浄化槽とは単独処理浄化槽が処理するのは、トイレの汚水のみとなります。台所やお風呂、洗面所などからの生活雑排水は処理されないため、そのまま側溝などを通って川や海に流れてしまいます。そのため、河川や海洋汚染の原因の一つとなっています。なお、法改正にともない、平成13年(2001年)4月以降は原則として新しく設置することができなくなりました。
【浄化槽と洗剤の薬剤について】
便器の清掃などでよく使われる薬剤(塩素系漂白剤、強酸性・強アルカリ性洗浄剤)は、以下のようなメカニズムで浄化槽内の微生物に悪影響を及ぼします。
1. 細胞膜やタンパク質の破壊
塩素系の薬剤は強力な酸化剤として働くため、細菌の細胞膜や酵素タンパク質を破壊してしまいます。その結果、微生物が死滅したり、活動を停止したりします。
2. pH(ピーエイチ)の急激な変化
強酸性や強アルカリ性の薬剤は、浄化槽内のpHを急激に変化させます。微生物は特定のpH範囲でしか酵素が正常に機能しないため、この急激な変化によって活動が大幅に低下してしまいます。
3. 抗菌・殺菌成分の残留
抗菌剤や一部の洗剤成分は、浄化槽に流れ込んだ後もすぐには分解されません。そのため、微生物の増殖を長期間にわたって抑制してしまいます。結果として、汚物の分解に必要な菌が減少し、浄化能力が弱くなってしまいます。
4. 連鎖的な影響
微生物が減少すると有機物の分解が遅くなり、処理された水の画質(水質)が悪化します。さらに、好気性微生物(酸素を好む菌)に必要なブロワー(エアーポンプ)の効果が相対的に低下するなど、システム全体のバランスが崩れてしまいます。
【ばっ気とは何か?】
「ばっ気」とは、液体に空気を接触させて、酸素などを溶け込ませるプロセスのことを言います。
ミクロの視点で見ると、ブロア(送風機)から送られた空気の泡が汚水中を上昇する際、気泡と液体の境界で「二膜理論」と呼ばれるガス交換が発生します。これにより、酸素分子が気体側から液体側へと拡散し、水中に「溶存酸素」として溶け込んでいきます。
水中の好気性微生物は、細胞呼吸を行う際に、この溶存酸素を「電子受容体」として利用します。微生物が有機物を酸化分解する際、電子伝達系の最終段階で酸素が水へと還元されることにより、生命活動に必要なエネルギー(ATP)を獲得しています。
【浄化槽の仕組み】
浄化槽は、嫌気(けんき)ろ床槽、接触曝気(ばっき)槽、沈殿槽、そして消毒・放流という一連の工程から成り立っています。ここでは、その最初のステップである「嫌気ろ床槽」について詳しく解説いたします。
嫌気ろ床槽は、家庭などから出た汚水が最初に流れ込む大切な槽です。ここでは、主に次の2つのステップで水をきれいにしています。
・固形物のキャッチ
汚水に含まれる大きな固形物は、プラスチックなどで作られた「ろ材」に引っかかることで、その大部分が取り除かれます。
・微生物による分解
ろ材の表面には、「嫌気性微生物」という酸素のない環境で活発に活動する微生物が付着しています。この微生物たちが、水に溶け込んでいる汚れの成分(有機物)を分解・除去してくれます。
嫌気ろ床槽では、このような「一次処理」が行われ、汚れの一部がしっかりと分解されます。なお、浄化槽の構造によっては、ろ材のない「沈殿分離槽」が使われることもあります。しかし、固形物を沈殿させて分離し、嫌気性微生物の働きによって汚れを分解するという基本的な機能や仕組みは、どちらもほぼ同じです。
【浄化槽の主な特徴】
1. 優れた処理性能
下水処理場と同等のきれいさまで汚水を処理することが可能です(BOD 20mg/L以下、除去率90%以上)。さらに、窒素やリンの除去など、より高度な水質処理にも対応しています。
2. 省スペースかつ迅速な設置効果
個人住宅用の大きさは乗用車1台分程度と非常にコンパクトで、地中に埋設するため目立ちません。工事はおおむね1週間程度で完了し、設置後すぐに効果を発揮します。
3. 普段通りの生活で水質を改善
各ご家庭からの排水方法はこれまでと変わらず、流す水そのものの質だけが良くなります。また、処理した水をその場で自然に返すため、河川の流量を安定的に保つことにも貢献します。
4. 災害(地震など)への強さ
長い下水管を必要としない「個別処理方式」を採用しているため、万が一地震などで管路が破損した場合でも、その影響を最小限に抑えることができます。
【浄化槽における嫌気性微生物の働き】
この微生物は、酸素を使わずに有機物を分解(酸化)し、別の硝酸や硫酸、あるいは有機物自体を還元することによってエネルギーを得ています。細胞レベルにおいては、細胞外酵素による前処理、細胞内での嫌気的代謝経路(解糖系から発酵・呼吸への移行)、そして代謝産物のやり取りによる微生物群の共生が同時に進行しています。好気性処理(酸素を必要とする処理)に比べると増殖速度は遅く、分解の進み方も穏やかですが、「汚泥の発生量が少ない」「窒素の除去に貢献する」という大きな利点があります。これが家庭用浄化槽における、嫌気性微生物の基本的な働きです。実際の浄化槽内では、ろ材の目詰まり、温度やpH(水素イオン指数)の変化によって微生物の活動が変動するため、定期的な維持管理が非常に重要となります。
【高度処理型脱窒ろ床ばっ気方式とは】
日本の「中規模・小規模の合併処理浄化槽」で採用されている高度処理方式の一つです。通常のBOD除去に加え、窒素の高度除去を目的とした生物学的処理システムです。湖沼や閉鎖性水域の富栄養化対策に極めて有効とされています。
一般的な「BOD除去型」との違い
・BOD除去型:主に有機物(BOD)のみを除去。放流水質はBOD 20mg/L以下程度。
・高度処理型:BODに加えて窒素も除去。多くのシステムで総窒素 20mg/L以下の達成を目指す。
システムの仕組みと処理の流れ
標準的なBOD除去型をベースに、硝化液の循環システムを追加することで生物学的窒素除去(硝化・脱窒)を実現しています。
【単独処理浄化槽と合併処理浄化槽の見分け方】
ご自宅に「浄化槽設置届出書」の控えがございましたら、その中の「処理対象」の欄をご確認ください。
この欄に「し尿のみ」と記載されている場合は、ご自宅の浄化槽は「単独処理浄化槽」でございます。一方、「し尿および雑排水」と記載されている場合は、「合併処理浄化槽」となります。これが最も確実な見分け方でございます。
この届出書は、設置の際に行政へ提出する書類ですので、お手元に控えが保管されているケースが多くございます。
それぞれの特徴は以下の通りです。
単独処理浄化槽:トイレから出るし尿のみを処理するタイプです。台所、お風呂、洗濯、洗面所などから出る生活雑排水は処理されず、そのまま側溝や河川などへ流れ出ます。
合併処理浄化槽:し尿と生活雑排水の両方をまとめて処理するタイプです。微生物の働きによって汚水を綺麗に浄化してから放流いたします。
【福岡県浄化槽協会 【企業PV】「ふくおかの水環境を守る」
】
水質検査をされる「福岡県浄化槽協会」様が企業PVを作成されました。こちらについて箇条書きで解説させて頂きます。
≪動画≫
(一財)福岡県浄化槽協会 【企業PV】「ふくおかの水環境を守る」
⇒こちらの動画の要点は以下の通りです。ご参考ください。
里福岡の豊かな自然で生まれた雨水が川となり、浄水場で水道水にされ、私たちの暮らしで使われている。
使った後の汚れた水はきれいにして川に戻す必要があり、方法は主に2つ:大きな街では下水道で下水処理場へ、下水道のない地域では各建物の浄化槽を使用。
浄化槽は台所・トイレなどの排水をきれいにする装置で、福岡県では特に筑後・筑豊地域で20〜40%の人が利用。工場で製造・設置され、設置後は保守点検・清掃・法定検査が必須。
福岡県浄化槽協会は県内3カ所の検査センターで法定検査を実施。現場で稼働状況や水質を確認し、分析結果を研究発表・研修などに活用して水環境を守っている。
福岡市内でも単独処理浄化槽や汲み取り式が残り、生活雑排水が直接川に流れているケースがあるため、シンポジウム・キャンペーン・出前講座・ポスターコンクール・車両ラッピングなどで普及啓発を推進。
浄化槽できれいにして川に返すことは暮らしを守る上で重要で、SDGs(6・11・14など)の達成に貢献。次世代に美しい水環境を残すため、身近な水環境問題に向き合い持続可能な社会を目指す。
【処理の流れ】
1:嫌気ろ床槽(「脱窒ろ床」として活用し、窒素を除去)
2:接触ばっ気槽(微生物と空気の力で汚れと窒素を分解)
3:循環システム(ばっ気槽の硝化液を嫌気ろ床槽へ戻す)
4:沈殿槽(きれいな水と泥を分離)
5:消毒槽(大腸菌などを殺菌して放流)
【浄化槽の法定検査(11条)】
浄化槽の法定検査(11条の水質検査)は、自動的に通知が届いたり、検査員が突然訪問したりすることはありません。そのため、浄化槽の管理者様ご自身で検査を依頼していただく必要がありますが、一般的には保守点検業者が手続きの代行や案内をしてくれるケースが多くなっています。
浄化槽法に基づき、浄化槽の管理者および所有者には、この検査を受ける義務が課せられています。この検査は都道府県知事が指定した「指定検査機関」だけが行える公的なものです。民間の保守点検業者とは異なる組織であるため、管理者様からの依頼がない限り、指定検査機関が動くことはありません。
もし検査を依頼しなかった場合、まずは都道府県知事から勧告(注意・指導)を受けることになります。それでも改善されない場合は行政懲罰の対象となり、30万円以下の過料が科されることがありますのでご注意ください。
特定既存単独処理浄化槽の概要
⇒「特定既存単独処理浄化槽」の法的な定義は以下の通りです。
『既存の単独処理浄化槽のうち、そのまま放置すれば生活環境の保全および公衆衛生上、重大な支障が生じるおそれがあると認められるもの』
これは、特に問題があり、放置することができないレベルにまで老朽化した単独処理浄化槽のことを指します。
⇒「特定既存」と呼ばれる理由
老朽化や破損が深刻であり、公衆衛生や環境へのリスクが重大であると判断されたものが存在するため、このように区別して呼ばれるようになりました。
⇒行政による対応と罰則
特定既存単独処理浄化槽に指定された場合、行政が積極的に介入できるようになります。具体的な行政の対応手順は以下の通りです。
・助言と指導:段階的な改善を促します。
・勧告:指導に従わない場合の公的な要請です。
・命令:法的な強制力を持つ指示です。
万が一、この行政からの命令に違反した場合には、30万円以下の罰金が科される対象となります。
【毎年の法定検査を受けられていますか?】
福岡県のホームページに詳細な記載がございますので、分かりやすく解説いたします。
浄化槽は法律(浄化槽法)により、毎年1回の法定検査を受けることが義務付けられています。「自分たちの浄化槽は検査を受けているだろうか?」と気になられる場合は、次の3つの方法でご確認いただけます。
1. 「検査結果書」を探す
法定検査を受けられている場合は、福岡県の指定検査機関から「検査結果書」が届きます。この書類に、実際に検査を受けた日付が記載されています。
2. 契約している業者へ連絡する
普段、浄化槽の保守点検や清掃を依頼している業者へお問い合わせください。多くの場合、業者が法定検査の手続きを代行していますので、現在の状況をスムーズに確認できます。
3. 指定検査機関に直接問い合わせる
上記の方法でも分からない場合は、福岡県の指定検査機関へ直接お問い合わせください。もしお問い合わせ先が分からない場合は、久留米市の上下水道営業課(事務局)でお尋ねいただけます。
【最新号】久留米の水だより第37号(令和8年7月1日発行)より
久留米市が発刊してある、上記に浄化槽に関して記載が御座いました。こちらをまとめました。
大雨で浄化槽が被害を受けない様にするポイントが2つだそうです。
⇒ブロワー(浄化槽のポンプ・送風機)の対策
・浄化槽のブロワー(空気を送り込む機械)は、長時間水に浸かると故障してしまいます。
・一度壊れると修理や交換が必要になり、費用もかかります。
(対策)
・浸水しそうだと予想されるときは、事前に避難させる。
・屋内(家の中、車庫など)や高い場所(台の上など)に一時的に移動させる。
・大雨が来る前に余裕を持って移動しておくのがポイントです。
⇒浄化槽のフタの対策
・大雨で水が上がると、浄化槽のフタが浮いてしまい、流れていくことがあります。
・フタがなくなると、浄化槽の中の汚物が溢れたり、異物が入ったりする危険性が高まります。
(対策)
・フタをしっかりと閉める。
・その上に重り(おもり)を置く(例:コンクリートブロック、大きな石、砂袋など)。
・重りは複数置いて、しっかり固定するようにしましょう。
【簡易水洗トイレの汲み取りについて】
⇒概要と特徴
・簡易水洗トイレとは:使用時に少量の水で排泄物を流すタイプのトイレです。
・仕組み:流した汚物と水は、屋外や床下のタンクにたまります。
・汲み取りの必要性:下水道や浄化槽には繋がっていないため、定期的な汲み取りが必須です。
・頻度の傾向:水を使用するため、従来の「ぼっとん便所」よりもタンクが早く満杯になります。そのため、汲み取りの頻度が若干高くなる傾向にあります。
⇒汲み取り作業の概要
・専門業者による作業:汲み取りは、自治体の許可を受けた専門の「し尿収集運搬業者」のみが行えます。
・使用する車両:主にバキュームカーを使用して作業を行います。
⇒一般的な作業の流れ
・事前調整:日程や時間の調整を行います。
・到着・準備:業者が現地に到着し、作業の準備を整えます。
・汲み取り:バキュームカーでタンク内の汚物を吸引します。
・仕上げ・確認:残量がないか確認し、必要に応じて便器に水を張る仕上げを行います。
・後片付け・報告:周囲を清掃し、作業完了の報告をいたします。
・運搬と処理:回収した汚物を専門の処理施設まで安全に運搬します。
【高度処理型脱窒ろ床ばっ気方式とBOD除去型嫌気ろ床接触ばっ気方式の違い】
⇒概要と共通点
どちらの方式も、主に日本の小規模合併処理浄化槽で採用されている生物処理方式です。微生物の働きを利用した「生物膜法」に分類されます。基本的な処理フローは、以下の通り両者共通しています。
・固液分離
・有機物分解
・沈殿
・消毒
・放流
また、どちらの方式も「嫌気ろ床槽」と「接触ばっ気槽」を備えている点が特徴です。
処理メカニズムの違い
1:処理目的の違い
・BOD除去型 嫌気ろ床接触ばっ気方式
主な処理目的は、有機物(BOD)の除去です。
・高度処理型 脱窒ろ床ばっ気方式
BODの除去に加えて、窒素(TN)の除去も同時に行います。
2. 処理プロセスの違い(循環と窒素削減)
高度処理型(脱窒ろ床ばっ気方式)には、BOD除去型にはない以下の特徴があります。
・処理水の循環
接触ばっ気槽で処理した水を、嫌気ろ床槽へと3〜4倍の量で循環させます。
・窒素の大幅な削減
BODの除去だけでなく、「硝化(ばっ気槽)」と「脱窒(嫌気槽)」のプロセスを経ることで、水中の窒素を大幅に削減することが可能です。
【浄化槽のポンプの種類】
浄化槽の放流ポンプ(くみ上げポンプ)には、主に「陸上ポンプ」と「水中ポンプ」の2つのタイプがあります。これらは、浄化槽内の処理水(上澄み水)を強制的に放流する必要がある場合に設置されます。
※すべての浄化槽に必須というわけではなく、高低差などを利用して自然に放流できる場合は不要です。
⇒基本的な役割
・処理水の排水:浄化槽内で綺麗になった水を、放流先へくみ上げます。
・自動運転:フロートスイッチ(浮き)で水位を検知し、自動で電源のオン・オフを切り替えます。
・トラブル防止:故障すると排水不良が起き、逆流やあふれ、悪臭などのトラブルが発生しやすくなります。そのため、故障した際は早期に交換することが重要です。
⇒陸上(地上設置型)ポンプ
・陸上ポンプは、ポンプ本体を浄化槽の外(地上)に設置するタイプです。
・メリット:点検や修理などのメンテナンスがしやすく、水による腐食がないため長寿命な傾向があります。
⇒ 水中ポンプ
水中ポンプは、ポンプ本体を処理水の中に沈めて使用するタイプです。
・メリット:水による冷却効果が高く、連続運転に優れています。また、水中に収まるため設置スペースを取りません。
・デメリット:常に水の中に沈んでいるため、陸上型に比べると腐食や劣化が進みやすく、寿命が短めになる傾向があります。
【下水道とトイレ】
水洗便所の排水を公共下水道に流せない地域の場合、浄化槽を設置しなければなりません。つまり、下水道が整備されていない場所では、トイレの汚水をそのまま川や地面に流すことは禁止されており、浄化槽で処理した上で放流する必要があります。
浄化槽法第5条(設置の義務)では、以下のように定められています。「し尿又は雑排水を処理しようとする者は、公共下水道の処理区域外において、水洗便所を設置しようとするときは、浄化槽を設置しなければならない。」
なぜトイレの排水にはこのような義務が課されているのでしょうか。トイレの排水には、病原菌や有機物、窒素、リンなどが大量に含まれており、そのまま河川や海に流すと、水質汚濁や感染症の原因になってしまうためです。
したがって、公共の下水道が整備されている場所では下水道へ流すことができますが、下水道がない地域では、各ご家庭ごとに浄化槽を設置し、一定の基準を満たしたきれいな水にしてから放流しなければなりません。
【浄化槽の役割と維持管理について】
浄化槽とは、ご家庭から出る生活雑排水を微生物の力で綺麗に浄化し、川や海へと流すための設備です。主に、下水道が整備されていない地域で広く利用されています。しかし、浄化槽はメンテナンスを怠るとすぐに汚れてしまい、本来の機能を発揮できなくなります。そのため「浄化槽法」により、定期的な維持管理が義務付けられています。原則として、浄化槽の所有者(世帯主)が「管理責任者」となります。ただし、実際の管理には専門的な知識が必要で個人で行うことは難しいため、専門の業者へ維持管理を委託するのが一般的です。
維持管理の全体的な流れ(時系列)
浄化槽の使用を開始してから、定期的かつ継続的に行うべき管理作業を時系列でご紹介いたします。
① 使用開始後 4〜8か月目の間:7条検査(設置後等の水質検査)
・目的:設置工事が適切に行われたか、また浄化槽が正常に機能しているかを確認します。
・内容:都道府県が指定した検査機関による、水質検査および外観のチェックです。
② 定期的な実施:保守点検(年3回以上※)
・目的:浄化槽の機能を常に正常に維持するために行う、最も頻度の高い作業です。
・内容:蓄積した汚れ(汚泥)の状況確認、送風機(ブロワ)の点検・修理、消毒剤(塩素など)の補充、機械の異常チェックなどを行います。
③ 毎年1回以上:清掃
・目的:浄化槽の内部に溜まった汚泥を抜き取るために行います。
・内容:汚泥の抜き出し、槽内の洗浄、各部品の異常確認などを行います。
④ 毎年1回:11条検査(定期法定検査)
・目的:都道府県指定の「指定検査機関」が実施します。保守点検や清掃が適切に行われ、浄化槽が正常に機能しているかを第三者の視点からチェックします。
【BOD(生物化学的酸素要求量)について】
BOD(生物化学的酸素要求量)は、好気性微生物が有機物を分解する際に消費する酸素の量を測定しています。微生物が有機物を酸化分解すると、化学エネルギーが放出されます。このエネルギーの使い道は、大きく分けて「同化」と「異化」の2つがあります。つまり、酸化によって得られたエネルギーのすべてが、無機化(二酸化炭素や水への分解)に使われているわけではありません。エネルギーのかなりの部分が、微生物自身の増殖(細胞の合成)に回されているといわれています。
【脱窒接触ばっ気方式の仕組み】
こちらの方式における、全体の処理フローは次の通りです。
脱窒ろ床槽 ⇒ 接触曝気槽 ⇒ 沈殿槽 ⇒ 消毒槽
脱窒(だっちつ)とは
硝酸性窒素や亜硝酸性窒素を窒素ガスに変え、大気中へ放出する生物学的反応のことです。この反応を担う微生物は「脱窒菌」と呼ばれ、酸素の少ない嫌気的な環境を好む特性があります。本方式では、一部の浄化槽法とは異なり、外部から炭素源をほとんど添加せずに稼働させることができます。
脱窒ろ床槽の役割
・第1室:主に固形物の捕捉と、脱窒処理を行います。
・第2室:さらに脱窒処理を推し進めます。
ろ材の表面には、脱窒菌を含む生物膜が厚く形成されます。ここに硝化液(※)が循環することで、槽内は「硝酸塩が豊富」「有機物が存在」「低酸素」という、脱窒に最適な環境が整います。
※硝化液とは:接触曝気槽の中で、硝化反応が十分に進行した処理水のことです。
【浄化槽の効率化】
合併浄化槽は、主にブロワー(送風機)を使用して槽内に空気を送り込み、好気性微生物を活性化させることで汚水を処理しております。このブロワーの運転電力が、浄化槽における消費電力の大半を占めているのが現状です。
従来の浄化槽は本体が比較的大きく、処理能力に対して無駄な電力がかかりやすい構造でした。そこで近年では、小型化とブロック化(モジュール化)の技術開発が進み、大きな省エネ効果が生まれています。
(※ブロック化とは、浄化槽を複数の機能別ブロックに分けて製造し、それらを組み合わせる方式のことです。例えば、沈殿槽、接触曝気(ばっき)槽、消毒槽などを、それぞれ独立したブロックとして設計することを指します。)
この技術革新により、以前と比べて処理能力に対する槽の容積を小さく設計できるようになりました。その結果、処理すべき水量や空気量が減少し、ブロワーの風量や運転時間の削減につながっております。
さらにブロワー自体にも、高効率ブロワーやインバーター制御、効率的なポンプなどが導入されたことで、消費電力をより一層抑えることが可能となりました。
【公共下水道】
公共下水道は、集合型処理システムの代表例であり、大規模な下水管路と汚水を浄化する終末処理場を組み合わせたシステムです。主に都市の中心部を中心に整備されており、最も一般的な汚物処理システムとして広く普及しています。
⇒主な特徴
・広大な集水エリア
各建物から排出される生活雑排水を地下の下水管で集め、1か所の広大な終末処理場にて一括で処理します。
・すべての排水が処理対象
トイレのし尿だけでなく、台所や浴室、洗濯などで発生する生活雑排水の双方を網羅して処理します。
・高度な水質管理
終末処理場では生物処理や高度な浄化処理が行われ、厳しい水質基準を満たした処理水を河川などへ放流します。
⇒デメリット
・莫大なコストと長期の工期
施設の建設期間が非常に長く、建設費用も膨大になります。特に、網の目のように張り巡らせる管路の設置だけでも、巨額の費用が必要となります。
⇒適した地域
・人口密集地
人口密度が高い大都市や市街化区域など、建物が密集している地域への導入に適しています。
【家庭用浄化槽のメリット】
下水道を利用する場合、道路の下に長い公共管路を埋設し、街全体の膨大な汚水を遠く離れた処理場まで運ぶ必要があります。これには巨額のインフラ投資と長い年月を要します。
これに対し、浄化槽の場合は工事の範囲が比較的狭く済みます。浄化槽の本体は住宅の敷地内、例えば庭や駐車場の下などに埋設するため、排水管を接続する管路工事も原則として自分の敷地内だけで完結します。
また、何キロにも及ぶ下水管を敷設する必要がないため、社会全体としての整備コストが大幅に抑えられます。個人の負担に関しましても、多くの自治体で環境省などの基準に基づく補助金制度が設けられているため、実質的な費用は比較的安価に抑えられるケースが多くなっています。
さらに、浄化槽は災害にも強いという特徴があります。管路が短いため、地震などで地面が揺れても、下水道網のように街全体が長期間麻痺するリスクが低く、復旧も比較的早い傾向にあります。
【維持管理で使う指標:SS】
浄化槽の維持管理における「SS」とは、「水中にどれだけ浮遊する汚れの粒子があるか」を数値化した指標です。この値が高くなるほど浄化処理が不十分となり、河川の汚染原因になったり、浄化槽自体の寿命を縮めたりすることがあります。
⇒SSの性質と浄化槽への影響
SSの主な成分は、有機物や無機物の粒子です。これらが浄化槽内で十分に沈殿・分解されずに残ると、底部の汚泥槽が急速に厚くなります。一般的に浄化槽は、定期的な清掃(汲み取り)によって汚泥を除去します。しかし、SS値が高い状態が続くと清掃の間隔が短くなり、槽内の有効容量が減少してしまいます。容量が減ると水の滞留時間が短くなるため、浄化性能がさらに悪化するという悪循環に陥ります。
⇒SSの定義と重要性
SSは、水中に浮遊または懸濁(けんだく)している、直径2mm以下の浮遊性粒子の総量を指します。これは浄化槽(特に合併処理浄化槽)において、水質検査や保守点検、定期清掃時の重要な管理項目の一つです。また、法定検査(水質検査)でも欠かせない指標となっており、流入した生活排水中のSSを十分に分解・沈殿・ろ過できているかを確認することで、浄化槽が正常に機能しているかを判断します。
⇒SS値が高い場合に考えられる原因
SS値が高くなっている場合、主に以下の原因が考えられます。
・汚泥の過剰蓄積:槽内に汚泥が溜まりすぎている。
・ばっ気(エアレーション)不足:空気が足りず、沈殿が適切に行われていない。
・ろ材のトラブル:ろ材の目詰まりや、生物膜に異常が起きている。
・過負荷:使用人数が規定を超えているなど、処理能力以上の負荷がかかっている。
【脱窒ろ床槽(嫌気ろ床槽)の役割と構造】
嫌気(あんき)ろ床槽は、浄化槽の一次処理部に位置しています。主な役割は、汚水に含まれる固形物の分離や捕捉、嫌気性微生物による有機物の分解、そして脱窒(だっちつ)反応を行うことです。この槽内には「ろ材」が充填されており、そこに微生物が付着してバイオフィルム(微生物の膜)を形成します。汚水がこのろ材を通過する過程で、浄化処理が進む仕組みです。嫌気ろ床は通常2室以上に区分されており、小型浄化槽では2室の構成が一般的です。各室の役割と構造は以下の通りです。
⇒第1室
主に固形物の捕捉や沈殿が活発に行われるため、汚泥が比較的堆積しやすい傾向があります。
⇒第2室
第1室で捕捉しきれなかった微細な汚れの除去や、脱窒反応をさらに進めます。
第1室と第2室では充填率が異なります。室ごとにろ材の充填率を変えることで、水が処理されずにそのまま流れ出てしまう「短絡流(ショートサーキット)」を防ぎます。その結果、固形物を捕まえる効率と、微生物を槽内に留める効果をバランスよく両立させています。
【ホッパー型沈殿槽・スロット型沈殿槽】
浄化槽における沈殿槽は、主に曝気(ばっき)槽などで処理された、水から乖離(かいり)した生物膜(活性汚泥など)の固形物を沈降させて分離し、その上澄み水を消毒槽へ送るための装置です。ここでは、良好な沈殿性能を維持することが、水処理全体の処理水質を左右する重要なポイントとなります。
⇒1. スロット型沈殿槽
スロット型沈殿槽は、小型向けに設計された標準的な規模の沈殿槽です。その特徴は、接触曝気槽と隣接して一体化されている点にあります。底部にはスロット(狭い隙間や開口部)が設けられており、沈殿した汚泥は重力によって自然にスロットを通り、接触曝気槽の底部へと流下して、自動的に返送される仕組みになっています。
⇒2. ホッパー型沈殿槽
ホッパー型沈殿槽は、中規模から大規模向けに設計された沈殿槽です。こちらの底部は、逆円錐(えんすい)状や逆ピラミッド状の形状をしています。沈殿した汚泥はホッパーの斜面を滑り落ちて底部の中央に集まり、集まった汚泥はポンプやエアリフトを用いて、直接沈殿分離槽へと移送されます。底部の開口部(集泥口)は小さく、一般的に45cm以下などとなっています。
⇒3. まとめ
汚泥を集める効率(集泥効率)は、スロット型沈殿槽よりもホッパー型沈殿槽の方が高くなります。
【浄化槽の仕組みと正しい使い方】
家庭用の小型浄化槽は、トイレのし尿だけでなく、台所やお風呂、洗濯などの「生活雑排水」も一緒に処理するシステムです。かつて使われていたトイレの汚水のみを処理する「単独処理浄化槽」は、現在は新しく設置することができません。そのため、今ではこの「合併処理浄化槽」が一般的となっています。この浄化槽は微生物の力を借りて汚物を分解していますが、処理できる汚れの種類や量には限界があります。
・維持管理に必要な3つのこと
法律に定められている維持管理の基本は、以下の3つです。
・保守点検契約
・清掃契約
・法定検査
これらがなぜ必要かと言いますと、浄化槽は設置して終わりではなく、生きている微生物のバランスを保ちながら動く機械だからです。専門家が定期的に点検や清掃、検査を行わないと機能が低下してしまいます。その結果、最終的には近くの川などを汚染することにつながってしまうため、毎年の管理が欠かせません。
ご家庭でのお願いと注意点
浄化槽の機能を保つために、ご家庭で注意していただきたいポイントがいくつかあります。
【台所での注意点】
・使用した油は絶対に流さないでください。
・鍋や皿のひどい汚れは、紙で拭き取ってから洗うようにしてください。
・三角コーナーには細かい目のネットをかぶせてご使用ください。
【洗濯での注意点】
・無リン洗剤や漂白剤は、必ず適量を測って使うようにしてください。
・洗剤や漂白剤は、必ず適量を測って使うようにしてください。
【トイレでの注意点】
・紙おむつ、生理用品、タバコの吸い殻、ティッシュペーパー、ウェットティッシュなどは分解されにくいため、絶対に流さないでください。
・トイレにはトイレットペーパーのみを流すようにしてください。
・微生物に悪影響を与えるため、塩酸などの強力な薬品は使用しないでください。
【下水道から合併浄化槽への転換に関する検討について】
現在、公共下水道から合併処理浄化槽への転換を検討すべき地域が出てきています。主に対象となっているのは、人口減少や過疎化が進む地域です。
下水道は広域の水をまとめて処理できるため効率的ですが、人口が減少すると使用料収入が減る一方で、施設の老朽化に伴う更新費用が増大するという課題があります。そのため、人口密度の低い地域においては、浄化槽のほうが経済的であり、早期の整備が可能です。
現在、国土交通省などは下水道法等の改正を進めており、転換に向けた手続きを明確化しています。自治体が区域を見直し、合併処理浄化槽へ移行する場合には、一部の地域で補助金を上乗せするなどの措置も取られているようです。
これらの対象となるのは、主に市街化調整区域や農村部、下水道の整備が遅れているエリア、または採算性の低いエリアです。また、こうした地域には「単独処理浄化槽」がいまだ多く残っていることもあり、環境負荷の少ない「合併処理浄化槽」への転換が同時に促進されています。
【浄化槽の役割と法的な位置づけ】
合併処理浄化槽は、トイレから出るし尿と、台所や風呂などの生活雑排水を一つにまとめて処理する設備です。これに対して、従来の「単独処理浄化槽」はし尿のみを処理しており、生活雑排水は未処理のまま河川などへ放流する仕組みになっていました。そのため、平成13年(2001年)の浄化槽法改正により、単独処理浄化槽の新設は原則として禁止されました。現在では、合併処理浄化槽のみが法令上の「浄化槽」として認められており、下水道が整備されていない地域における、主要な生活排水処理施設となっています。
⇒転換が進められる背景
国や自治体が単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を推進しているのは、河川・湖沼・海域の水質汚濁を防止するためです。特に、窒素やリンによる水の「富栄養化」を防ぐために、非常に重要な取り組みとなっています。
⇒補助金制度の概要
補助金の詳細な内容は自治体によって異なりますが、環境省の大まかな方針と仕組みは以下の通りです。
⇒市町村の住民向け補助(一般家庭への直接支援)
多くの市町村が、合併処理浄化槽の設置費用の一部を独自に補助する制度を設けています。設置を行う住民の方が、お住まいの自治体へ直接申請する形が一般的です。補助額は地方自治体によって異なりますが、一般的には数十万円程度となっています。
⇒国による市町村への支援制度
国は市町村の取り組みを後押しするため、国庫補助金(国からの予算交付)による財政支援を行っています。この「合併処理浄化槽設置整備事業」は、昭和62年(1987年)から開始され、現在まで継続されています。
【改築・増築後の浄化槽について】
改築や増築を行った後の浄化槽への影響を考慮すると、トイレやキッチンの増設、お風呂の拡大などによって、生活雑排水や汚濁負荷が増加する可能性がございます。そのため、お早めに建築担当の方へご相談されることをおすすめいたします。
⇒処理対象人員(人槽)の基準
住宅の場合、浄化槽の大きさ(人槽)は延べ床面積によって決定されます(JIS A 3302基準)。
・130㎡以下:5人槽
・130㎡超:7人槽(2世帯住宅などの場合は10人槽になることもあります)
⇒容量超過によるリスク
トイレやキッチンの増設、大きなお風呂への変更は、1日あたりの平均汚水量を増加させます。浄化槽の処理能力を超えてしまうと、十分な水処理ができなくなり、悪臭の発生や配管の詰まり、放流水質の悪化、さらには浄化槽自体の故障につながる恐れがあります。
⇒増築時の注意点
リフォームによって床面積が広がったり、実質的な使用人数や水の使用量が増えたりすると、既存の浄化槽が基準を満たさなくなる可能性がございます。そのため、増築の際には特に注意が必要です。事前に「浄化槽の種類」「何人槽か」「設置年数」などの情報をご確認いただくと、その後の手続きや検討がスムーズになります。増築をご検討の際は、建築会社や保守点検業者、または地元の浄化槽管理士へご相談いただくのが最適です。
【合併処理浄化槽の処理方式について】
小規模な合併処理浄化槽の処理方式には、「BOD除去型」と「高度処理型」の2種類がございます。高度処理型は、赤潮や湖沼のアオコの原因となる窒素を、酵素や微生物の働きによって除去できるのが特徴です。いずれの方式も、微生物の力を借りて家庭からの排水を綺麗にしています。ここでは特に、「脱窒(だっちつ)ろ床接触ばっ気方式」の高度処理型について解説いたします。この方式は、通常のBOD除去機能に加え、窒素も高度に除去することができます。
⇒接触曝気槽(せっしょくばっきそう)
まず、汚水が「接触曝気槽」に入ります。ここでは、酸素を好む「好気性微生物」の中でも、特に「硝化菌(しょうかきん)」などが活発に働きます。そして、し尿(トイレ)由来のアンモニア態窒素を、亜硝酸から硝酸へと酸化させます。
⇒脱窒ろ床槽(だっちつろしょうそう)
次に、酸化された水を、酸素を嫌う「嫌気性(けんきせい)」の「脱窒ろ床槽」へと循環させます。ここでは「脱窒菌」が活躍します。硝酸態窒素を窒素ガスへと還元し、大気中へと放出します。これらの仕組みにより、湖や海で問題となっている窒素過多(富栄養化)を防ぐことができます。
(まとめ)
BOD除去型:有機物分解のプロフェッショナル
高度処理型:有機物分解に加えて窒素も除去できる、より上級なシステム
【イオン交換による水の浄化】
イオン交換による水の浄水は、水中に溶けているイオン性の不純物をイオン交換樹脂と入れ替えることで、水をクリーンにするシステムです。家庭用の軟水器から工業用の用途まで、幅広く使われています。
水中の不純物の多くは、イオンとして存在しています。イオン交換樹脂は直径0.3〜1.2mm程度のビーズ状の合成樹脂で、内部に固定された電荷を持つ基(基:交換基)があります。水がこの樹脂槽を通過すると、樹脂が元々持っているイオンと、水中の不要なイオンが1対1で交換されます。
陽イオン交換樹脂は、水中の陽イオンを取り込み、代わりに水素イオンやナトリウムイオンを放出します。一方、陰イオン交換樹脂は、水中の陰イオンを取り込み、代わりに水酸化物イオンを放出します。
純水製造では、この両方の樹脂が組み合わされて使用されます。放出された水素イオンと水酸化物イオンが結合して水へと変化するため、イオンがほとんど残らない純水を得ることができます。
また、軟水をつくる場合は主に陽イオン交換樹脂を用い、水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンをナトリウムイオンへと交換します。
【おむつの助成金】
トイレに紙おむつを流すと、浄化槽のトラブルになるため絶対にNGです。
でも、福岡県久留米市にお住まいなら、おむつ代を助成してもらえる制度があります!なんと、毎月3,000円分のおむつ券(介護用品給付券)がもらえます。
以下の条件に当てはまる方は、ぜひ使ってみてください。
・久留米市に住んでいて、介護保険を持っている
・介護度が「要介護3・4・5」のどれか
・体や頭の状態で、毎日おむつが必要
・家族みんなの住民税がかかっていない(非課税)
・お家で介護している(老人ホームなどに入っている方は対象外)
・生活保護を受けていない
※生活保護を受けている方は、別の窓口(生活支援課)で相談できます。
気になりましたら、久留米市のケアマネージャーを通して申請書にて長寿支援課又は総合支所へ申請してください。
【浄化槽に関して知っておくべきこと】
浄化槽は、ただ設置すればよいというわけではありません。正しく使用しない場合、法令違反になる恐れがあります。例えば、トイレのし尿などは、浄化槽できちんと処理をしてからでなければ、公共用水域に流すことはできません。また、浄化槽を使用される方には、守らなければならない規則があります。
⇒水の適切な使用
水の使いすぎや流しすぎには注意が必要です。それぞれ適正量がありますので、適切な使用を心がけてください。
⇒浄化槽に入れてはいけないもの
以下のものは、浄化槽に流さないでください。
殺虫剤、強い洗剤、防臭剤、油脂類、紙おむつ、生理用品、ティッシュペーパー
これらは、浄化槽内の微生物を死滅させたり、内部を詰まらせたりして、機能不全を引き起こす原因になります。
⇒電気設備の維持
ブロワーなどの電気設備がある場合、電源を切ると機能不全になる可能性があります。電気は落とさないようにしてください。
⇒管理者の義務と罰則
住民の方で浄化槽を使用されている方は「浄化槽管理者」となります。法律により、以下の管理が義務付けられています。
・保守点検
・清掃
・定期的な水質検査
これらを怠った場合には罰則や罰金が科されることがあるため、特に注意が必要です。
【保守点検および清掃記録の3年間保管についてのお願い】
ご自宅に浄化槽を設置されている浄化槽管理者の皆様には、保守点検と清掃の記録を3年間保管することが法律で義務付けられております。こちらは単なる推奨ではなく、浄化槽法(第11条の2など)によって定められた明確な義務でございます。
対象となる書類は以下の2点でございます。
・保守点検記録:浄化槽保守点検業者が点検した結果の書類
・清掃の記録:浄化槽清掃業者が発行する書類(汚泥の除去量、作業日、作業内容などが記載されたもの)
≪3年間保管が必要な理由≫
浄化槽には、毎年1回の法定検査を受ける義務がございます。この検査の際、過去の清掃や保守点検が適正に行われているかを確認するための「書類検査」が行われます。万が一、これらの記録が確認できない場合、法定検査で「不合格」と判定されてしまう可能性がございます。浄化槽法では、管理者の皆様に適正な維持管理を行う義務を課しております。その維持管理が適切に行われていることを証明するためにも、記録の作成および3年間の保存が不可欠でございます。大切な書類でございますので、紛失されないようお手元に大切に保管してください。
【浄化槽から発生する音について】
浄化槽は、家庭から出る生活排水を微生物の力で綺麗にする、小型の汚水処理施設です。日本では、下水道が整備されていない地域を中心に広く普及しています。
⇒浄化槽の仕組み
浄化槽の内部はいくつかの槽に分かれており、主に「嫌気ろ床槽」「接触曝気(ばっき)槽」「沈殿槽」などで構成されています。特に「接触曝気槽」では、微生物に酸素を供給するために、「ブロア(送風機)」という装置を使って常時またはタイマー式で空気を送り込んでいます。この工程は汚水処理において非常に重要な役割を果たしていますが、同時に最も音や振動が発生しやすい部分でもあります。
⇒音や振動が発生する理由
浄化槽からの音の伝わり方は複雑です。空気中を伝わる音と、地面などの固体を伝わる振動が混ざり合って聞こえることがあります。また、浄化槽は地下に埋設されているため、外からは直接状態を確認しにくいのが特徴です。さらに、複数の原因が重なって音が大きくなっているケースも考えられます。
⇒主な原因:ブロア(送風機)のトラブル
音の発生源として最も多いのが、モーターでファンを回して空気を送る「ブロア」です。ブロアから異音や振動が発生する具体的な原因には、以下のようなものがあります。
・ベアリングの劣化:モーター内部の部品(ベアリング)が摩耗し、異音が発生している。
・防振ゴムの劣化:振動を抑えるゴムが硬化・劣化し、地面や配管に振動が直接伝わっている。
・フィルターの目詰まり:吸気口や排気口のフィルターが詰まり、モーターに負荷がかかって回転音が大きくなっている。
・本体の固定不足:ブロアの設置ネジなどが緩み、周辺の機器と共振して大きな音が出ている。
【浄化槽をご利用の方が知っておくべき法的義務】
浄化槽は正しく使用しない場合、法律違反となる可能性がございます。これに関する重要なポイントを4つに分けてお伝えいたします。
1. 排水のルールについて
下水道が整備されている地域を除き、トイレの汚物や、台所・お風呂・洗濯などの生活雑排水は、必ず浄化槽を通して処理を行ってからでなければ、川や海などの公共用水域に流してはならないと定められています。
2. 正しい使用方法の遵守
浄化槽の正しい使い方を遵守していただく必要があります。具体的には以下の点にご注意ください。
・水量の調節:トイレを流す水の量は適正に保つ必要があり、流しすぎも少なすぎも好ましくありません。
・投入禁止物:殺虫剤、強力な洗剤、防臭剤、油脂類、紙おむつ、衛生用品など、浄化槽内の微生物を死滅させたり、管を詰まらせたりするものは絶対に流さないでください。
・排水の制限:単独処理浄化槽には生活雑排水を流してはなりません。また、合併処理浄化槽には工場排水、雨水、特殊な排水を流してはなりません。
・周辺環境の維持:点検や清掃作業の妨げにならないよう、浄化槽の周囲に物を置いたり、上に重いものを載せたりしないでください。また、通気口を塞がないようご注意ください。
3. 浄化槽管理者の義務
浄化槽の所有者は法律上で「浄化槽管理者」と呼ばれ、保守点検・清掃・水質検査を行う責任(義務)が課せられています。
・保守点検と清掃:法律で定められた年間の規定回数を実施する必要があります。これらは資格のある専門業者へ委託し、その記録は3年間保存する義務がございます。
・水質検査:設置後などの初期水質検査を3〜8ヶ月以内に1回受け、その後は毎年1回、定期検査を受ける必要がございます。
4. 罰則について
浄化槽に関する法令を遵守しなかった場合は、罰則の対象となる可能性がございますので十分にご注意ください。
【浄化槽管理士が使用する主な道具とその使い方】
国家資格である「浄化槽管理士」が、浄化槽の保守点検を行う際に使用する主な道具と、その使い方についてご紹介いたします。浄化槽法に基づく保守点検では、槽内を流れる水の動きや水位、スカム(浮遊物)や汚泥の状況、生物膜(バイオフィルム)の状態、そしてブロアの作動具合などを細かく確認します。その際に、以下のような専門的な道具が使われています。
⇒pH/ORP計・DO計(溶存酸素計)
・水素イオン濃度(pH)や酸化還元電位(ORP)、水中に溶けている酸素の量(DO)を測定する機器です。
・採取した水を容器に入れ、機器の数値を読み取って測定します。
・異常な数値が検出された場合は、汚れを分解する微生物の働きが弱まっている可能性などが判断できます。
⇒残留塩素測定器(DPD錠剤法など)
・放流する水の消毒効果が正しく機能しているかを確認するために使用します。
・採取した水に専用の錠剤を入れ、変化した水の色を比色表と見比べて判定します。
⇒透視度計(30cm / 50cm)
・水がどのくらい澄んでいるか(透明度)を測定する器具です。
・目盛りのついたガラス管に水を入れ、上から覗いて底面の標識がはっきりと見える高さを確認します。
⇒スカム厚・汚泥厚測定器(界面計・透明パイプなど)
・槽内に溜まったスカム(水面に浮かぶ汚れの層)や、底に沈んだ汚泥の厚みを測るための器具です。
・槽内に専用の棒や器具を差し込んで、それぞれの厚みや境界線を正確に測定します。
このほかにも、現場の状況に応じて温度計、塩素イオン計、亜硝酸性窒素試験紙、メスシリンダー(SV:汚泥沈殿率の測定用)、水準器などが用いられます。
【個人でできる範囲のグリストラップ清掃】
グリストラップは、厨房排水に含まれる油脂や残渣(ゴミ)を分離するための装置で、一般的には3槽式が採用されています。それぞれの槽には以下のような役割があります。
・第1槽:バスケットで大きなゴミや残飯などをキャッチします。
・第2槽:油脂を表面に浮かせ、底には汚泥を沈殿させます。
・第3槽:トラップ管によってさらに油分を分離し、キレイな水を排水します。
底に溜まった汚泥を個人で完全に除去するのは難しいため、定期的に専門の外部清掃業者へ依頼するのが現実的です。もし定期的な清掃を怠ってしまうと、悪臭や配管の詰まり、害虫の発生だけでなく、場合によっては法令違反になる恐れもありますので注意が必要です。
⇒清掃時の服装・保護具
作業を行う際は、安全のために以下の保護具を着用してください。
・ゴム手袋、長靴、エプロン、マスク、ゴーグル
・作業時の注意点
営業が終了している時間帯に、必ず換気を良くして行います。
・グリストラップの蓋は非常に重く滑りやすいため、2人以上で作業を行ってください。
・排水が逆流しないように注意しながら進めることが大切です。
⇒必要な掃除道具
・バスケット用のブラシ
・長いひしゃく、おたま
・ストレーナー(網)
・ポリバケツ、ビニール袋
・中性洗剤
⇒掃除の頻度(目安)
・第1槽(バスケットのゴミ除去):毎日行うことが推奨されます。
・第2槽(浮遊している油脂の除去):2〜3日に1回、または週に1回が推奨されます。
・トラップ管の清掃:2〜3ヶ月に1回が推奨されます。
【外国人の方へ】
久留米市役所では外国人の相談窓口が御座います。
浄化槽清掃、し尿汲み取りでお困りでしたら、久留米市役所にご相談ください。
【To Foreign Residents】
Kurume City Hall provides a consultation desk specifically for foreign residents.If you have any issues or questions regarding septic tank cleaning or vault toilet emptying services, please feel free to consult with Kurume City Hall.
【致各位外国居民】
久留米市役所(市政府)设有面向外国人的咨询窗口。如果您在净化槽清扫、化粪池抽吸(抽粪)方面遇到困难,请随时向久留米市役所咨询。
【विदेशी निवासियों के लिए】
कुरुमे सिटी हॉल में विदेशी निवासियों के लिए एक विशेष परामर्श डेस्क है।यदि आपको सेप्टिक टैंक की सफाई या अपशिष्ट निकासी (मल निकासी) सेवाओं के संबंध में कोई समस्या या प्रश्न हैं, तो कृपया कुरुमे सिटी हॉल से संपर्क करने में संकोच न करें।
【合併処理浄化槽における微生物のメカニズム】
合併処理浄化槽は、お手洗いやお風呂、台所などから出る生活雑排水をまとめて処理する、小型の生物処理装置です。単に物理的な沈殿や分離を行うだけでなく、主役である水中の微生物が代謝を行うことによって、汚水をきれいな水へと浄化します。ここでは、その仕組みをミクロの視点から詳しく解説いたします。
1. 好気性(こうきせい)微生物の働き
好気性微生物は、活動に酸素を必要とする微生物です。細胞内で「好気呼吸」を行うため、非常に高い効率でエネルギーを作り出すことができます。
・主な役割: 炭水化物、たんぱく質、脂質などの有機物を酸化させて分解し、最終的には二酸化炭素、硝酸塩、水などに変換します。
・代表的な微生物: 偽単胞菌(シュードモナス属)や硝化菌などです。
・ミクロな視点: 細胞膜にある酵素を使い、酸素を最終電子受容体(じゅようたい)とすることで、大量のアデノシン三リン酸(ATP)を生成します。イメージとしては、汚れをエネルギーとして燃やし尽くして分解するような仕組みです。
2. 嫌気性(けんきせい)微生物の働き
嫌気性微生物は、酸素を嫌う(あるいは必要としない)微生物です。酸素が存在しない環境において、「嫌気呼吸」や「発酵」を行います。
・主な役割: 有機物を部分的に分解し、メタン、二酸化炭素、揮発性脂肪酸、有機酸などを生成します。また、窒素化合物の一部を還元する働きもあります。
・代表的な微生物: メタン生成古細菌や硫酸還元菌などです。
・ミクロな視点: 酸素がない環境のため、代わりに硝酸塩や硫酸塩を電子受容体として利用したり、リン酸を用いたりしてエネルギーを得ます。好気性微生物に比べてエネルギーの生産効率が低いため、分解が完全に進みきらず、有機酸などの中間代謝物が残りやすいという特徴があります。
【糖尿病の患者様がいらっしゃる場合の浄化槽への影響について】
糖尿病の患者様がいらっしゃる場合、特に単独処理浄化槽において、浄化槽への負担が大きくなる可能性がございます。
糖尿病患者様の尿は糖分の濃度が高く、排出量も多くなる傾向にあります。これに起因して流入水のBOD濃度が上昇し、微生物による浄化が間に合わない事態が生じることがあります。糖分が微生物の活動を過剰に刺激することで、汚泥の堆積や水質の悪化を招くほか、発酵の進行に伴い強い悪臭が発生しやすくなる可能性が示唆されております。
一方で、トイレのし尿と生活雑排水を併せて処理する「合併処理浄化槽」においては、この影響が比較的現れにくい傾向にあります。なお、糖尿病の治療薬そのものが浄化槽内の微生物を死滅させるような直接的な影響は殆どございません。薬剤は体内で代謝された上で排出されると言われております。
⇒状況を改善するための対策
・トイレの使用時は水を多めに流し、汚水の濃度を希釈する。
・ブロワ(送風機)を能力の高いものへ交換し、酸素供給量を増加させる。
・維持管理における清掃や点検の頻度を増やす。
・単独処理浄化槽から合併処理浄化槽への転換を検討する。
【浄化槽に廃油を流さないでください】
市販されている油処理剤の多くには界面活性剤が使われており、油を微細な液滴(細かな粒)に変える性質があります。これにより、一時的に水に流せる状態になりますが、浄化槽の中に入ると界面活性剤の効果が薄れ、再び水と油に分離してしまいます。
この現象がミクロレベルでどのように起きているのかを説明します。
油は水を嫌う「疎水性」という性質を持っています。化学的には「長鎖脂肪酸のトリグリセリド」という物質で、水分子とはほとんど相互作用しません(混ざり合いません)。そのため、再び分離した油の粒は、水面に浮上して「スカム」と呼ばれる頑固な汚れの層を作ったり、細かな粒のまま漂って浄化槽の水を濁らせたりします。さらに、これらの油の粒は不規則な動き(ブラウン運動)などによって、浄化槽内のあらゆる場所に付着していきます。
浄化槽が水を綺麗にする仕組みの要(かなめ)は、微生物が集まった「バイオフィルム」という膜です。ろ床材の表面に、厚さ数十ミクロン(1ミクロンは1ミリの1000分の1)の微生物の膜が作られ、そこにいる嫌気性細菌や好気性細菌が汚水の中の有機物を分解しています。
しかし、油は非常に表面に張り付きやすい性質(表面活性)を持っているため、バイオフィルムの親水性(水に馴染みやすい)の表面に優先的に吸着してしまいます。一度付着した油は表面に膜を張り、微生物が汚水の中の有機物と接触するのを遮断(ブロック)してしまうのです。
また、微生物の細胞膜自体も脂質(油分)でできているため、過剰な油にさらされると、代謝が妨げられたり、最悪の場合は微生物が死滅したりしてしまいます。
【接触曝気槽の微生物の共生】
曝気槽の接触材は、好気性微生物の呼吸や摂食を促すための装置であり、浄化槽全体は自然界の有機物分解プロセスを人工的に制御した「微生物の居場所」となっています。
浄化槽内では、嫌気性微生物による前処理と、好気性微生物による仕上げという食物連鎖的な共生による浄化が行われます。さらに、生物膜(バイオフィルム)が付着・成長・剥離のサイクルを自然に繰り返すことで、過剰な蓄積を防ぐダイナミクスが機能しています。
これらには環境因子が大きく影響します。温度、pH、DO濃度、栄養バランスは微生物の活性に直結するため、保守点検を通じてこれらを適切に維持・調整することが大切です。
最近では、原生動物などが複雑に絡み合う多様性の高い微生物環境ほど、浄化性能が安定することが明らかになっています。
【沈殿槽のミクロ視点】
沈殿槽は、活性汚泥法の二次処理において、最も重要な「固液分離」を行う工程です。曝気槽から流れてきた「水」「活性汚泥」「有機物」の混合液を、重力沈降によって分離します。
⇒曝気槽から流入するもの曝気槽から流れてくるものは「活性汚泥フロック」です。このフロックをミクロの視点で見ると、以下のような高度な生態系と構造を持っています。
・骨格と接着剤(EPS):多糖類やたんぱく質からなる「細胞外高分子物質(EPS)」が網目状に広がり、水を保持しながら細菌同士を接着させてフロック(塊)をつくっています。
・内部の生物群集:フロックの内部や中心には、好気性細菌、硝化菌、糸状菌など、汚れを分解する多様な細菌群が密集しています。
・周辺の微小動物:フロックの表面やその周辺には、ゾウリムシ(繊毛虫類)、ワムシ(輪虫類)、線虫などの微小動物が存在し、バラバラに浮遊している細菌を捕食して処理水をきれいにしています。
⇒沈降のプロセス
混合液が流入した後は、自由沈降 ⇒ 干渉沈降 ⇒ 圧密沈降 という3つの段階を経て、綺麗に分離されます。
・上層部(自由沈降):フロックの濃度が薄い領域です。個々の微細な粒子や小さなフロックが、ストークスの法則に従い、他からの干渉を受けずに単独で沈降します。
・中層部(干渉降下):フロックの濃度が高くなる領域です。フロック同士が密集し、お互いにぶつかり合い、影響を及ぼし合いながら「集団の界面」を形成して沈んでいきます。
・下層部(圧密沈降):底に堆積したフロックの層です。フロック自身の重さ(自重)によって引き締められ、隙間の水分が上部へと絞り出されることで、高濃度の「濃縮汚泥」となります。
【接触曝気槽のメカニズム】
⇒生物膜の形成
まず、槽内にある接触材の表面に「生物膜(バイオフィルム)」と呼ばれる微生物の共同体が形成されます。
⇒外層での好気性分解
接触材の外側(外層)は酸素が豊富な環境であるため、好気性微生物が活発に繁殖します。これらの微生物は、酸素を利用した「好気性呼吸」によって水中の有機物を分解します。
⇒分解の反応プロセス
具体的な反応は以下の通りです。有機物が酸素と反応することで、二酸化炭素、水、新しい微生物細胞、そしてエネルギー(熱)が発生します。この働きにより、水質汚濁の指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)が大幅に低下します。
⇒内層での嫌気性分解と共存
一方で、接触材の内側(内層)は酸素が届きにくいため、微好気性や嫌気性の微生物が生息しています。つまり接触材は、好気性微生物と嫌気性微生物が共存する場所となっています。これにより部分的に嫌気性分解も行われ、多様な微生物相(そう)が維持されることで、安定した水質の浄化が可能となります。
⇒生物膜の剥離と沈殿
生物膜が成長して厚くなると、内側の膜が自然と剥がれ落ち(解離)、その後にある沈殿槽で取り除かれます。
⇒活性汚泥方式との違いとメリット
この仕組みは「活性汚泥」とは異なりますが、非常によく似た役割を持っています。微生物が接触材にしっかりと固定されているため、槽外への流出が少なく、処理が安定しやすいという大きなメリットがあります。
【接触ばっ気槽をミクロ視点から解説】
浄化槽による汚水処理は、主に微生物の代謝活動によって有機物を分解し、無機化するプロセスです。今回は、この仕組みをミクロの視点から詳しく解説いたします。
なお、マクロの視点における仕組みは、微生物が活動しやすい環境を整えることを目的としています。
「ばっ気」とは、一般的に液体中へ酸素を供給する行為を指します。これをミクロの視点から見ると、酸素を必要とする細菌などの「好気性微生物」に対して、有機物を酸化分解するための電子受容体となる酸素を提供する、という重要な役割を持っています。
もし酸素が不足してしまうと、好気性微生物の活動が低下し、代わりに酸素を必要としない「嫌気性微生物」が優位になってしまいます。
そのため、ブロアー(送風機)を使ってばっ気槽内に気泡を発生させ、水中の溶存酸素(DO)濃度を高めることで、微生物の呼吸を活性化させています。
さらに、この気泡がもたらす撹拌(かくはん)効果によって、汚水が接触材の周りを効率よく循環します。これにより、微生物と有機物の接触回数が増え、高い浄化効果が維持されています。
【ブロアーを使って浄化槽を活性化】
ブロアー(送風装置)がどのように浄化槽の活性を高めるかについて、その仕組みを概説いたします。
好気性微生物にとって、酸素は「電子受容体」としての役割を持っています。送風装置によって、ディフューザーや散気管から空気の泡を細かく放出させると、以下のような現象が起こります。
まず、水中の溶存酸素(DO)が上昇します。これにより、微生物の細胞内で次のような反応が始まります。
微生物は、細胞内で有機物を分解して得た電子を「電子伝達鎖」へと渡します。電子が膜タンパク質を順番に移動していく際、プロトンを細胞膜の外側へと組み出し、プロトンの濃度勾配を形成します。この勾配を利用して、ATP合成酵素がエネルギー源となるATPを大量に生産します。最後に、その電子とプロトン、そして酸素が反応して水が生成され、有機物質が無害化されます。
一方で、酸素が少ない状況(DOが低い状態)では、電子伝達鎖の動きが悪くなってしまいます。その結果、ATPの産生量が大幅に減少し、微生物は休眠状態になったり死滅したりする傾向にあります。
ブロアーは、この呼吸に不可欠な酸素を供給することで一連の流れをスムーズにし、細胞1つあたりのエネルギー生産量を高める役割を果たしています。
【イオン交換膜方式の浄化槽】
こちらは主に「リン」の除去を目的として用いられる技術の一つであり、一般的な家庭用の小型浄化槽で採用されることはありません。非常に特殊な技術であるため、限定的な場所や用途において導入が検討されます。
⇒主な適応場所
・閉鎖性水域の周辺地域:富栄養化の原因となるリンの除去を特に強化する必要がある、湖沼や内湾などの周辺。
・既存施設の機能追加:古い浄化槽をそのまま活用しつつ、新たにリン除去機能を追加する必要が生じた場合。
・中小規模の施設:小規模な集合住宅、農村集落、公共施設など。
⇒イオン交換膜方式の概要
・基本処理
通常の浄化槽と同様です。嫌気処理および好気処理によって、微生物が有機物(BOD)を分解・処理します。
・イオン交換処理
電気槽(または電気透析槽)に陽イオン交換膜と陰イオン交換膜を配置し、直流電流を流します。これによりイオンを選択的に移動・分離させ、特にリン酸イオンを濃縮して除去しやすくします。
・他方式との併用
鉄電極を組み合わせる場合もあります。溶出させた鉄イオンとリン酸を反応させてフロック(沈殿物)を形成し、沈殿除去する方式と併用することで、より効果的にリンを除去します。
【浄化槽の清掃について】
浄化槽の清掃は、槽内に蓄積した固形物や汚泥を引き抜くなどの作業のことであり、年に1回以上の実施が法律で義務付けられています。なお、この作業の委託は、市町村長の許可を受けた業者に限られます。
汚泥や固形物が溜まる理由
浄化槽は、微生物の働きを利用して、し尿や生活雑排水を分解・浄化する装置です。汚水が流れ込むと、まず物理的な沈殿や浮上によって固形物が分離されます。その後、微生物が有機物を分解して増殖・死滅する過程で、汚泥やスカム(浮きかす)が少しずつ堆積していきます。これらは水に溶けないため、浄化槽の内部に溜まり続けます。使用状況によって溜まる速度は異なりますが、放置すれば必ず蓄積していくものです。
放置した場合の影響
この汚泥やスカムが過剰に溜まると、以下のような問題が発生します。
・浄化機能の低下:槽内の有効容量が減り、微生物が働く空間が狭くなります。
・水質悪化:汚泥が流出して放流水に混ざり、周囲の水質を悪化させます。
・悪臭の発生:嫌気状態(酸素がない状態)や腐敗が進むことで、悪臭の原因になります。
【分離槽の処理プロセス】
家庭から排出された生活雑排水は、有機物の懸濁固形物や溶解性物質、細菌、油脂、糞便の粒子などを含んだ混合物です。この排水が分離槽に流入すると、主に物理的な分離と、嫌気性(けんきせい)微生物による初期の分解が並行して行われます。
⇒物理的分離のミクロな視点
排水中に含まれる密度の高い粒子(糞便の破片や食べ物の残渣など)は、重力によって沈降します。ミクロの視点で見ると、これらの粒子はコロイド状の有機物や細菌の集合体を含んでおり、徐々に凝集(ぎゅうしゅう)して沈殿しながら、浄化槽の底で汚泥層(おでいそう)を形成していきます。逆に、油脂や気泡を抱えた軽い有機物の粒子は、水よりも密度が小さいため、水面に浮上してスカム層を形成します。このようにして固形物が分離され、比較的澄んだ透明な水の部分が、次の工程である「曝気槽(ばっきそう)」へと送られます。
⇒嫌気性微生物による分解プロセス
分離槽は酸素がほとんどない「嫌気環境」であるため、嫌気性微生物が主役となって働きます。これらの微生物は、汚泥やろ材の表面に「バイオフィルム(生物膜)」として定着しています。この働きをさらにミクロの視点で解説します。
・加水分解の段階
タンパク質などの大きな有機物を、加水分解酵素によって小さな分子(アミノ酸など)へと分解します。ミクロの視点では、細菌がこの役割を担っており、固形汚泥の中にある有機物を液化・可溶化(水に溶けやすい状態にすること)しています。
・酸生成の段階
このようにして分解された分子は、さらに揮発性脂肪酸やアルコール、二酸化炭素へと変化(生成)されていきます。
【雨水と下水道】
下水道は、し尿や生活雑排水だけでなく、雨水や工場排水も処理の対象としています。公共下水道は、し尿と生活雑排水を合わせた「汚水」と「雨水」を排除・処理するための施設ですが、その集水方法には以下の2つの方式があります。
・合流方式:汚水と雨水を同じ1本の管にまとめて流す方式です。
・分流方式:汚水管と雨水管を別々に分け、それぞれ異なる管で流す方式です。
なお、工場排水(事業場排水)についても、定められた排水基準を満たしていれば、下水道へ接続して流すことが可能となります。
【他地域のし尿処理手数料(参考)】
≪久留米市≫
○久留米市廃棄物の処理及び清掃に関する条例 には以下の記載が御座います。
⇒し尿処理手数料 18リットルまでごとに225円(消費税等相当額を含む。)とする。
※久留米市廃棄物の処理及び清掃に関する条例より引用
≪福岡市≫
⇒一般家庭 1人1月300円(簡易水洗便所:750円)
※福岡市のサイトより引用
≪北九州市≫
⇒し尿収集にかかる手数料
人数によるもの(人頭制):1月1人につき350円
収集量によるもの(従量制)加水式トイレ:50リットルにつき400円
※し尿の処理について - 北九州市より引用
≪大牟田市≫
⇒し尿処理手数料
一般世帯等(注1):10リットルにつき・・・91円(税込)
事業所等(注2):10リットルにつき・・・125円(税込)
(注1)一般世帯等とは、住宅(専ら居住の用に供する家屋またはその一部を人の居住の用に供する家屋)に設置された便槽のうち、当該住宅に居住している者が専用で使用している便槽であって常時使用されているものをいいます。
(注2)事業所等とは一般世帯等以外の家屋等に設置された便槽をいいます。
※し尿くみ取りの申込み / 大牟田市より引用
≪佐賀市≫
⇒し尿くみ取り手数料283円(消費税込)
(補足)18リットル(18リットル未満は18リットルとする。)の単価です。
※し尿くみ取りについて/佐賀市公式ホームページ
【トイレの臭突管(しゅうとつかん)とは】
これは主に、汲み取り式トイレや簡易水洗式トイレの「便槽(べんそう)」から発生するニオイを、屋外へ排出するための煙突状の換気システムです。素材は塩化ビニル(PVC)製のパイプが一般的で、数メートルの高さがあり、先端に電動ファンが取り付けられているタイプが多く見られます。
⇒換気のメカニズム
このシステムがニオイを逃がす仕組みについて解説します。
・臭気の発生
便槽内の排泄物が分解される過程で、硫化水素やアンモニアなどの悪臭ガスが発生します。
・ガスの吸引と上昇
臭突管の先端にある電動ファン(または自然の気流)が便槽内の空気を吸い込み、管の中を上昇させて屋外の高所へと排出します。
・空気中への拡散
この臭気は地表近くではなく、数メートル以上の高さから排出されます。そのため、上空の風によって広範囲に拡散されて薄まり、地上では問題のない濃度まで低下するとされています。
【地域別の浄化槽清掃(汲み取り)費用目安】
株式会社環境サニタリーでは、お客様からのお問い合わせをいただいた後、『無料』で費用のお見積りを実施しております。
各都道府県における、おおよその清掃費用を弊社にて調査いたしました。ご参考としてご活用いただけますと幸いです。
首都圏(東京都など)
5人槽:約15,000円 〜 30,000円
7人槽:約20,000円 〜 35,000円
埼玉県(熊谷市・川口市周辺など)
5人槽:約15,000円 〜 31,000円
7人槽:約17,000円 〜 45,000円
関西圏(大阪府・兵庫県など)
5人槽:約20,000円 〜 35,000円
7人槽:約25,000円 〜 45,000円
愛知県(名古屋周辺など)
5人槽:約18,000円 〜 30,000円
7人槽:約22,000円 〜 38,000円
【家庭用浄化槽の業界について】
家庭用浄化槽は、下水道の整備が難しい地域(主に地方)において、トイレのし尿や台所、お風呂、洗濯などの生活雑排水を微生物の力を借りて浄化し、河川へと放流する設備です。
現在は「単独処理浄化槽」から、下水道と同等の処理性能を持つ「合併処理浄化槽」への転換が進んでおります。浄化槽は下水道未整備地域における環境保全の要(かなめ)であり、設置の際には多くの地方自治体から補助金が支給されます。また、地震に強く、工期が短いという点も大きなメリットです。一方で、数ヶ月に1回以上の定期的な保守点検に加え、年1回以上の清掃と法定検査が義務付けられており、維持管理の手間や費用がかかるという側面もございます。
家庭用浄化槽の本体素材は、高い耐久性と耐食性を備えたガラス繊維強化プラスチック(FRP)が主流です。また、自動車のバンパーにも使用され、軽量で耐衝撃性に優れたジシクロペンタジエン(DCPD)や、ポリプロピレンなども採用されています。
一般的な5人~10人槽の設置費用(工事費込み)の目安は以下の通りです。
・5人槽:約70万円 ~ 120万円
・7人槽:約90万円 ~ 140万円
・10人槽:約120万円 ~ 170万円
なお、これらの費用は地域や地盤の状況、オプションの有無などによって若干異なります。
主な製造メーカーとしては、フジクリーン株式会社(愛知県)、株式会社アムズ(石川県)、積水ホームテクノ株式会社、株式会社クボタ、株式会社ダイキアクシスなどが挙げられます。
【浄化槽法で義務付けられている11条検査について】
浄化槽は、微生物の働きを利用して汚水を綺麗にする装置です。微生物が活発に活動できる良い環境を保つことが大切であり、これが適切な維持管理の要(かなめ)となります。
浄化槽法により、皆様には「保守点検」「清掃」「法定検査」を定期的に実施する義務がございます。
⇒保守点検
送風機やポンプといった浄化槽の機器の点検・調整、汚泥の状況確認、消毒剤の補充などを行います。一般的なご家庭では「4ヶ月に1回以上」が目安ですが、使用量が多い場合は頻度が高くなります。こちらは登録を受けた専門業者へご依頼ください。
⇒清掃
槽内に溜まった汚泥や異物を引き抜き、機器の洗浄を行います。「年に1回以上(全ばっ気方式などは半年に1回以上)」の実施が義務付けられています。こちらも使用頻度が高い場合は、さらに追加で清掃(汲み取り・引き抜き)が必要になります。適切な時期は、浄化槽保守点検業者(当社:環境サニタリーでも承っております)がアドバイスいたしますのでご安心ください。
⇒法定検査
保守点検と清掃が適切に行われ、浄化槽の機能が正常に働いているかを第三者機関が確認する「健康診断」のようなものです。なお、福岡県では独自の「福岡方式」が採用されており、処理対象人員(槽の大きさ)に応じて、検査内容や頻度が最適化されています。
【浄化槽における活性炭吸着法の概要と仕組み】
活性炭吸着法は、主に臭気対策として用いられる物理化学的な処理方法です。排水の高度処理として一部で活用されることもありますが、家庭用や中規模の浄化槽においては、排気中に含まれる悪臭成分(硫化水素、アンモニア、有機酸など)を除去する脱臭システムとしての役割が中心となっています。
基本原理について
活性炭は、石炭やヤシ殻、木材などを原料とし、高温で「賦活(ふかつ)処理」を施した多孔質の物質です。非常に大きな表面積を持ち、内部には無数の微細な穴(細孔)があります。この構造を利用して、以下の2つの作用で臭気成分を捕捉します。
・物理吸着:分子間力によって、臭気や有機物の分子を表面や細孔に引き寄せて閉じ込めます。
・化学吸着:特定の物質(硫黄や塩素など)と化学的に結合させて除去します。
浄化槽では、ブロワ(送風機)による送風にともなって槽内の空気が排出されます。この臭気を含んだ排気を活性炭が充填された槽に通すことで、臭気成分を吸着・除去する仕組みです。
参考までに、浄化槽から発生する臭気の主な成分は以下の通りです。
・硫化水素(腐った卵のような臭い)
・アンモニア(し尿の臭い)
・メチルメルカプタン(腐った玉ねぎのような臭い)
【微生物の力を利用した窒素処理技術】
1. 生物学的硝化・脱窒素法とは
下水道や工場の排水には、多くの有機物や窒素が含まれています。有機物の量はBOD(生物化学的酸素要求量)という指標で測定が可能です。これらの窒素を含んだ排水を未処理のまま放流すると、水域の富栄養化を引き起こし、赤潮などの環境問題の原因となります。こうした問題を解決するため、微生物の働きを利用して窒素を安全な物質へと変換する技術が「生物学的硝化・脱窒素法」です。
2. 処理に関与する3つの微生物
この処理プロセスでは、主に以下の3種類の細菌が重要な役割を果たしています。
BOD酸化菌:酸素を好む環境(好気条件)で働き、有機物を水と二酸化炭素に分解します。
硝化菌:酸素を好む環境(好気条件)で働き、アンモニア態窒素を硝酸態窒素へと変化させます。
脱窒菌:酸素のない環境(嫌気条件)で働き、硝酸態窒素を無害な窒素ガスへと変換して大気中へ放出します。
3. 代表的な3つの処理システム
微生物(汚泥)の管理方法手法により、主に3つのシステムに分類されます。
・単一汚泥システム:1つの沈殿槽ですべての細菌を含む汚泥をまとめて回収し、各処理槽へ返送するシンプルな方式です。
・二相汚泥システム:汚泥を2つのグループ(BOD酸化菌+硝化菌のグループと、脱窒菌のグループ)に分け、それぞれの専用沈殿槽で回収・返送を行う方式です。
・三相汚泥システム:BOD酸化、硝化、脱窒のプロセスを最も細かく分離して管理する方式です。非常に高い処理効率を誇りますが、設備の構造や維持管理が複雑になります。
【浄化槽の構造の考え方】
浄化槽は、微生物が持つ浄化機能を最大限に発揮できるよう設計されております。最大の特徴は、酸素を嫌う「嫌気性処理」と、酸素を好む「好気性処理」を組み合わせている点にあります。
一般的な浄化槽の処理は、以下のような流れで行われます。
まず、汚水に含まれる固形物を分離して汚泥を貯留し、嫌気性微生物によって汚濁物質を分解します。次に、接触曝気槽(好気性処理)において、好気性微生物がさらに汚濁物質を分解するとともに、アンモニアの脱窒(窒素の除去)を行います。その後、沈殿槽で処理水の中の浮遊物質を沈殿させ、きれいな上澄み液を消毒槽へと送り出します。最終的に、消毒槽で処理水を塩素消毒してから放流します。このように各工程を適切に組み合わせることで、非常に高い処理性能を実現しております。
【浄化槽による生活雑排水の浄化の仕組み】
浄化槽は、家庭から出る汚水を汚水管を通して集め、槽内で物理的、化学的、そして生物学的な作用を組み合わせて浄化し、消毒を行った上で河川へと放流するシステムです。これらの処理を正しく機能させるためには、各装置の役割を正確に理解し、適切に管理することが非常に重要です。
⇒浄化槽の内部には、それぞれ異なる役割を持ったいくつかの「単位装置」が備わっています。そこでは、以下のような処理が組み合わされています。
・物理的役割:汚れを沈殿させたり、浮上させたりします。
・化学的役割:薬品を用いて汚れを固めたり、消毒を行ったりします。
・生物的役割:微生物に汚れ(有機物)を捕食させ、分解します。
これらの装置が適切に稼働するよう、日々の維持管理を行うことが大切です。
⇒特に重要な「排水特性」の把握
浄化槽の管理において、特に重要なのは「排水特性」を知っておくことです。流入する汚水の特徴を把握できなければ、適切な処理を行うことができません。排水特性とは、「設計時の排水量に対して、実際にどの程度の量が流れているか」、そして「その量が時間、1日、1か月、1年の単位でどのように変動するか」を指します。この流量と変動を理解することが極めて重要です。
⇒滞留時間との密接な関係
排水特性の把握が重要な理由は、水の処理時間(滞留時間)、つまり「水が装置の中にどれだけの時間とどまるか」という点と密接に関わっているためです。
・水量が多すぎる場合:十分な処理時間を確保できず、汚れが残ったまま流出してしまいます。
・水量が少なすぎる場合:沈殿物が溜まりすぎてしまい、フロック(汚れの塊)が壊れるなどの問題が発生します。
したがって、浄化槽の運用においては、実際にどれくらいの汚水が、どのようなタイミングで流入してくるかを正確に把握し、それに基づいた適切な管理と設計を行う必要があります。
【浄化槽の汚泥の再利用について】
家庭やビル、施設などで使われる小型の処理施設では、排水を浄化槽で処理しています。この処理の過程では、微生物が有機物を分解した後の残りかすである「汚泥(おでい)」が必ず発生します。以前はこれを単なるゴミとして埋め立て処分することが多くありましたが、近年では貴重な資源として有効利用する方向へと変わってきています。
その有効利用の方法は、大まかに以下の3種類に分けられます。
⇒発酵処理:微生物の力を借りて汚泥を発酵させ、良質な堆肥(有機肥料)にして農業に利用します。また、嫌気性微生物を利用してバイオガスを発生させ、燃料や発電に活用する方法もあります。
⇒化学処理:凝集剤などの薬品を使い、汚泥の成分を分離・安定させて再利用します。具体的には、重金属などの有害物質を除去した上で、リンや窒素などの栄養分を回収し、セメントの原料や土壌改良剤の原料にします。
⇒乾燥処理:汚泥の水分を機械的に脱水し、加熱乾燥させます。乾燥させた汚泥は、固形燃料として工場や発電所で燃焼させるほか、成分を調整して農地などで利用したり、セメント工場などの副原料として活用したりします。
【浄化槽の凝集分離方式とは】
浄化槽の凝集分離方式(凝集沈殿分離式)とは、主に化学薬品である凝集剤を添加することにより、汚水中の懸濁物質やコロイド物質を凝集・結合させ、沈殿や分離によって汚水を浄化する物理化学的な処理方式です。
凝集分離方式の凝集槽では、ポリ塩化アルミニウム、硫酸アルミニウム、鉄塩などを添加し、微粒子を中和・結合させて大きな凝集体(フロック)を作ります。次に、沈殿槽で生成した凝集体を重力によって沈殿させて固液分離し、最終的に消毒槽などで処理した後に放流します。
⇒なぜ家庭用浄化槽で主流として使われないのか?
この方式が家庭用で普及していないのには、主に以下のような理由があります。
・維持管理の難しさ
凝集剤を定期的に投入する必要があり、pH調整や最適な処理条件の維持が求められます。家庭でこれらを行うための自動制御装置を設置・運用することは煩雑であり、お住まいの方による維持管理は現実的に困難という実情があります。
・専門知識の必要性
浄化槽法により保守点検は義務付けられていますが、化学薬品の扱いは専門的な知識が必要です。
・コストの負担
薬剤費が定期的に発生するほか、生成される凝集汚泥の量が増えるため、清掃の頻度や処分コストが通常の家庭用浄化槽よりも高くなる傾向があります。
一方で、現在主流となっている生物方式(微生物による処理)の場合は、微生物が自然に汚水を分解してくれるため、ランニングコストを低く抑えることができます。
【家庭用浄化槽と河川の浄化作用】
現代の家庭用浄化槽(主に嫌気ろ床接触ばっ気方式など)は、川の自浄作用を模倣した多段階の処理を行っています。
1. 沈殿・分離段階
まずは沈殿と分離の段階です。これは川における急激な沈殿作用に相当します。最初に汚水が流入する「嫌気槽(あんきそう)」では、固形物や大きな汚れが自然に沈殿し、分離されます。これは、川の瓦礫(がれき)に汚れがぶつかって沈む仕組みとよく似ています。また、ここでは酸素の少ない環境を好む「嫌気性微生物」も一部働き、有機物を分解します。
2. 吸着・接触段階
次は、吸着と接触の段階です。続く「接触曝気槽(せっしょくばっきそう)」には、接触材が充填されています。この接触材の表面に微生物が付着して「バイオフィルム(生物膜)」を形成し、汚れを物理的に吸着します。川の瓦礫が果たす役割を、ここでは人工的な接触材が担っています。さらに「ブロアー」と呼ばれる送風機で空気を送り込み、汚水を循環させることで、接触材と十分に接触するよう工夫されています。
3. 生物膜(バイオフィルム)による分解段階
最後は、生物膜による分解の段階です。ここでは、接触材のバイオフィルムに生息する「好気性微生物」が、送り込まれた酸素を活用しながら、有機物の汚れをエサとして積極的に分解します。これは河川の瓦礫の表面にいる微生物と同じ原理であり、最終的には汚れを水と二酸化炭素などに変化させます。この「生物膜法」は、浄化槽の主力を担う重要な技術です。
【浄化槽の膜分離槽について】
浄化槽の「膜分離槽」は、主に膜分離活性汚泥法を採用した高度な浄化槽で使用される重要な部分です。これは、一般的な家庭用浄化槽の活性汚泥法で用いられる「沈殿槽」の代わりに、固形物と液体を分ける「固液分離装置」として機能します。
浄化槽の「膜分離槽」は、主に膜分離活性汚泥法を採用した高度な浄化槽で使用される重要な部分です。これは、一般的な家庭用浄化槽の活性汚泥法で用いられる「沈殿槽」の代わりに、固形物と液体を分ける「固液分離装置」として機能します。
コストに関する詳細
膜モジュールやその制御機器自体が非常に高価です。精密ろ過膜をはじめ、吸引ポンプや自動制御システムが必要となるため、従来の家庭用浄化槽で主流である「接触ばっ気方式」や「嫌気ろ床方式」と比べて、設置費用が大幅に高くなります。
また、定期的な膜の交換が必要であり、その寿命は数年から10年程度です。さらに、膜の目詰まりを防ぐための定期的な薬液洗浄や、吸引ポンプの稼働に伴う電力消費などにより、ランニングコストが増加します。そのため、一般家庭にとっては経済的な負担が大きく、従来の家庭用小型浄化槽を選択するのが通常となっています。
≪膜分離活性汚泥法における処理の流れ≫
膜分離活性汚泥法を採用した浄化槽は、以下のような流れで汚水を処理します。
・流量調整槽:最初に汚水が流入する槽です。流れ込む水の量や水質を一定に安定させます。
・ばっ気槽:酸素を好む好気性微生物(活性汚泥)が汚水中の有機物を分解し、BOD(生物化学的酸素要求量)などを低下させます。
・膜分離槽:ここで精密ろ過膜を用いて、汚泥が混ざった液体をろ過し、固形物を分離します。この際、水中の浮遊物質(懸濁物質)や活性汚泥だけでなく、大腸菌までもろ過して除去することができます。
【浄化槽清掃における「浄水車」とは】
当社では浄水車を導入しております。ここでは、その役割について分かりやすく解説いたします。
浄化槽清掃業者が使用する「浄水車」とは、主に浄化槽の清掃作業を行った後、槽内にきれいな水を張るために使用する専用の車両です。
一般家庭などで使われている合併処理浄化槽は、生活雑排水を微生物の働きによって処理する設備です。清掃(汲み取り)の際には、内部に溜まった汚泥などをバキュームカーで一度すべて引き抜きます。
汚泥を引き抜いた後の槽内は空の状態になるため、そのままでは機能しません。正常な状態に戻すには、そのスペースに再び水を満たす必要があります。
この水張り作業を効率的に行うために活躍するのが、大容量の水タンクを搭載した「浄水車」です。清掃後の浄化槽が本来の機能をスムーズに再開できるよう、重要なサポートを行っています。
【沈殿槽と消毒槽】
沈殿槽(ちんでんそう)と消毒槽(しょうどくそう)は、合併処理浄化槽における最終段階の工程であり、主に接触ばっ気槽などの微生物処理の後に配置されています。これは、家庭から出る生活雑排水を浄化し、河川などへ放流するための極めて重要な最終ステップです。
沈殿槽の役割
沈殿槽では、浄化された処理水に含まれる固形物(微生物の塊)を沈殿させ、綺麗な上澄み水だけを次の消毒槽へと送る役割を担っています。
具体的には、好気性微生物による有機物分解(微生物処理)の過程で増殖した「余剰汚泥(微生物の塊)」や、剥離した「生物膜」などの固形物を、重力を利用して沈殿・分離させます。
沈殿槽の仕組み
その具体的な仕組みは以下の通りです。
・重力による分離:処理水を槽内に静かに留めることで、含まれる粒子が重力によって自然に沈殿します。
・微生物の再利用:多くの浄化槽では、沈殿した汚泥の一部が「ばっ気槽」へと自動的に戻される仕組みになっています。これにより微生物が再利用され、高い処理効率が維持されます。
・定期的な清掃の必要性:槽内に残った余剰汚泥は徐々に蓄積していくため、定期的な浄化槽の清掃(汲み取り)が必要となります。
・構造上の工夫:設計においては、水の流れを極めて穏やかに保ち、水が十分に処理されずに通り抜けてしまう「短絡流(ショートカット)」を防ぐための工夫が施されています。
【浄化槽の清掃について】
浄化槽の清掃は、浄化槽法によって義務付けられている法定のサービスです。この作業は、市町村から正式に許可を受けた専門業者のみが実施できます。
清掃の頻度は、設置されている浄化槽の種類によって異なります。標準的な「合併処理浄化槽」では年に1回以上、「全ばっ気方式」ではおおむね6か月に1回以上が目安です。なお、実際の使用状況によっても清掃の頻度は変わります。
浄化槽の清掃や管理は、「利用頻度は低いものの、関心や重要度が高い(低頻度・高関与)」という特徴を持つサービスです。日常生活の中で常に意識するものではなく、法的な義務、ニオイや詰まりといったトラブル、あるいは保守点検業者からの通知などをきっかけに必要性を認識される方がほとんどです。
消費者の皆様が「浄化槽の清掃が必要だ」と感じる主なきっかけは以下の通りです。
・法定期限の到来
・保守点検業者からの通知
・悪臭・排水不良・逆流などの具体的なトラブル
・法定検査(11条検査)での指摘
・近隣住民からの苦情
また、清掃業者を選ぶ際の主な基準や情報収集の方法は以下の通りです。
・知人や工務店などからの紹介
・久留米市が公開している「浄化槽保守点検業者一覧」の確認
・インターネット(ウェブサイト)での検索
・料金の適正性と透明性
・業者の実績、経験年数、および久留米市社内での施工実績
【河川の浄水の仕組み】
川や水路の「自浄作用」とは、自然の河川や水路が本来持っている、水を自らきれいにする仕組みのことです。
昔、人間が排出する汚れが少なかった時代には、この機能が十分に働いていたため、良好な水質が保たれていました。しかし、近代化が進むにつれて人口が増加し、生活雑排水や産業排水が急増した結果、自然の自浄作用の限界を超えて河川が汚れるようになってしまいました。
本来、河川には「水の流れ」「水中に溶けた酸素」「川底の砂利」「微生物」がそろっています。これらが互いに連携し合うことで、有機物などの汚染物質が除去されます。
しかし、この限界を超えてBOD(生化学的酸素要求量)やSS(浮遊物質)が大量に流れ込むと、水中の酸素が不足してしまいます。酸素がない状態(嫌気状態)になると、悪臭が発生したり、魚やエビなどの水生生物が死んでしまったりする問題が起こります。
特に戦後から高度経済成長期にかけては、下水道の整備が追いつかず、生活排水がそのまま川へ流れ込んでいたため、河川の環境が著しく悪化しました。現在でも、一部の地域では依然としてその課題が残っています。
【浄化槽の素材について】
浄化槽にはさまざまな素材が使われており、その特徴や用途は規模によって異なります。
一般的なご家庭で広く使われている「小型浄化槽」は、50人槽以下の規模を目安としたタイプです。こちらの主な素材には、FRPと呼ばれる繊維強化プラスチックや、DCPDと呼ばれる熱硬化性樹脂が用いられています。設置の際は、あらかじめ工場で製造されたものを工事によって地中に埋設します。
一方で、51人槽から500人槽クラスの規模を指す「中型浄化槽」は、主に中規模施設や特殊な地盤の場所などで使用されます。こちらの主な素材はFRP製、またはRC製と呼ばれる鉄筋コンクリート製です。FRPタイプは工場で生産されたものを用いますが、RC製の場合は工事現場で鉄筋を組み立て、型枠を設置した上でコンクリートを流し込んで構築します。また、これらFRP製とRC構造を組み合わせたハイブリッドタイプも存在します。
【活性汚泥法について】
活性汚泥法(かっせいおでいほう)は、下水や工場排水をきれいにするための代表的な生物学的処理方法です。主に「好気性微生物(酸素を好む細菌)」の働きを利用して、排水中の有機物を分解・除去します。
この技術の核心は、微生物に有機物を分解させる点にあります。自然界が本来持っている自浄作用を、人工的にコントロールして強化した画期的な仕組みです。
具体的な仕組みとしては、まず好気性微生物が排水中の有機物(BOD:生物化学的酸素要求量)を栄養源(エサ)として体内に取り込み、酸化分解します。この分解プロセスによって、主に二酸化炭素と水、そして新しい微生物(バイオマス)が生成されます。
増殖した微生物は互いにくっつき合い、「フロック」と呼ばれる泥の塊を形成します。これが「活性汚泥」です。このフロックの量や状態を適切に管理し、システム内で循環させることによって、効率的な水処理が実現します。
歴史的には、1914年にイギリスのエドワード・アーダーン(Edward Ardern)とW.T.ロケット(W.T. Lockett)によって開発・発表されました。日本では1930年に名古屋市で初めて導入されています。誕生から100年以上が経過した現在でも、世界中の下水処理場や工場排水処理施設で最も広く採用されている標準的な手法です。
処理の全体フロー
前処理⇒一次処理⇒曝気槽⇒最終沈殿槽⇒返送汚泥⇒余剰汚泥の引き抜き⇒処理水の放流
【嫌気ろ床接触ばっ気方式合併処理浄化槽について】
浄化槽にはさまざまなタイプがあり、「嫌気ろ床(ろしょう)接触ばっ気方式」をはじめ、嫌気ろ床槽の代わりに特殊な沈殿分離槽を使う「分離接触ばっ気方式」、接触材が流動する「担体(たんたい)流動方式」、窒素やリンの除去機能が強化された「高度処理型」などが挙げられます。
今回は、その中でも特に一般家庭用の浄化槽として広く普及している「嫌気ろ床接触ばっ気方式」について詳しくご説明いたします。
この方式の浄化槽では、汚水が以下の順に各槽を通過しながら綺麗になっていきます。
【汚水が通過する流れ】
嫌気ろ床槽⇒接触ばっ気槽⇒沈殿槽⇒消毒槽
それぞれの槽には以下のような役割があります。
・嫌気ろ床槽: 固形物の除去と粗分解
・接触ばっ気槽: 好気性微生物による分解(浄化のメイン)
・沈殿槽: 汚泥の沈殿と固液分離
・消毒槽: 塩素剤による殺菌
それぞれの詳しい仕組みは以下の通りです。
1. 嫌気ろ床槽(けんきろしょうそう)
汚水が最初に流れ込む、酸素を必要としない「嫌気性分解」を行う槽です。
槽内にはプラスチック製の「ろ材」が多数設置されており、髪の毛、トイレットペーパーの塊、油脂、食べ物などの大きな固形物やゴミを物理的に捕捉・除去します。これにより、後段の微生物処理の効率を高めることができます。
また、このろ材の表面には嫌気性微生物が厚い生物膜(微生物の集まり)として付着しており、これらの微生物が有機物を大まかに分解(嫌気分解)します。
2. 接触ばっ気(ばっき)槽
好気性微生物(酸素を好む微生物)を使い、本格的に有機物を分解するメインの槽です。
「ブロア」と呼ばれる送風機によって常に空気が送り込まれており、槽内に十分な酸素を供給します。これにより、好気性微生物が活発に活動できる環境を整えています。
槽内にはプラスチック製の網状の「接触材」が設置されており、そこに好気性微生物が厚い生物膜を形成しています。この微生物たちが汚水中の有機物を栄養として取り込み(摂食)、二酸化炭素、水、硝酸塩などに分解します。この過程を経ることで、水質の指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)が大幅に低下します。
3. 沈殿(ちんでん)槽
増殖した微生物の塊(汚泥)を重力によって沈め、綺麗な上澄み水だけを分離する槽です。
接触ばっ気槽で活発に活動した微生物は、増殖しすぎると接触材から剥がれ落ちていきます。この剥がれ落ちた微生物の塊を、重力を利用して底に沈殿させます。これにより、槽の下部には汚泥が溜まり、上部には比較的綺麗な上澄み水ができあがります。
4. 消毒槽
浄化槽における最後の工程であり、病原性微生物を殺菌する槽です。
沈殿槽から送られてきた上澄み水に塩素剤(次亜塩素酸ナトリウムなど)を投入し、水中に残っている大腸菌や病原菌、ウイルスなどの活動を停止させます。
こうしてすべての消毒が完了し、水質基準を満たした安全な水が、河川や側溝へと放流されます。
【グリストラップとは】
グリストラップとは、厨房を備えるレストランやファーストフード店、ホテル、食堂などの排水設備に設置される「油脂分離装置」のことです。厨房から出る排水に含まれる油、脂、グリースなどを分離して捕集し、下水道や排水管に直接流れ込まないようにするための設備です。
⇒グリストラップの仕組み
グリストラップは、水と油の比重の差(重さの違い)を利用して分離する仕組みになっています。
・厨房のシンクや洗浄場から出た温かい排水が、グリストラップ内に流れ込みます。
・内部で排水の流速が落ちることで、水よりも比重が軽い油が自然と水面に浮き上がり、分離されます。
・反対に、比重が重い固形物や残飯などは底に沈殿します。
・このようにして、比較的きれいになった水だけが下水道へと流れていく仕組みです。
⇒基本的な構造
グリストラップの構造は、一般的に以下の流れで構成されています。
・入口 ⇒ 沈殿室 ⇒ 分離室 ⇒ 出口(油脂回収部・清掃口)
【浄化槽の法定検査について】
浄化槽の法定検査には「7条検査」と「11条検査」の2種類があります。それぞれの内容は以下の通りです。
7条検査(設置後の初期検査)
⇒目的:浄化槽の新設や構造・規模の変更時に、正しく施工されたか(工事の適否)と、初期の機能状況を確認する検査です。
⇒特徴:浄化槽は実際に汚水を流して使用してみないと本来の性能が分からないため、浄化槽法に基づいた独自の視点で確認を行います。
⇒時期:使用開始後3ヶ月を経過した日から、5ヶ月以内に行う必要があります。
⇒内容:設置状況や設備の稼働状態を調べる「外観検査」、pH・溶存酸素・透視度などを調べる「水質検査」、工事記録や使用開始直前の保守点検記録などを確認する「書類検査」の3つです。
11条検査(毎年の定期検査)
⇒目的:保守点検や清掃が技術基準通りに実施されているか、また浄化槽の機能が正常に維持されているかを確認する検査です。
⇒特徴:浄化槽は一度設置して終わりではなく、長期的に環境を守るための重要な仕組みであるため、継続的な管理が欠かせません。
⇒時期:すべての浄化槽が対象となり、7条検査を受けた翌年以降、使用している限り毎年1回受ける必要があります。
⇒内容:設置状況・設備の稼働・水の流れなどを調べる「外観検査」、pH・DO(溶存酸素)・透視度などを調べる「水質検査」、保守点検や清掃の記録を確認する「書類検査」によって状態を確認します。
【仮設トイレの汲み取り依頼について】
お客様が仮設トイレの清掃(汲み取り)を依頼される際の基準について解説いたします。建設現場やイベント会場などで実際に運用される際、お役立ていただけますと幸いです。
もっとも重要なポイントは、タンクの残量を確認することです。便槽(タンク)の容量は一般的に300〜400リットル程度ですが、7〜8割ほど溜まった段階で依頼していただくのが標準的な目安となります。100パーセント近くになるまで依頼をされない場合、悪臭が強くなる恐れがありますのでご注意ください。
汚物と洗浄水の量は、1人1日あたり約1.5〜2リットルです。例えば、10人が利用する現場で400リットルのタンクを使用している場合、計算上は約20日で満タンになりますが、実際には15日ほど経過した時点でご依頼いただくのが確実です。
また、季節や気温も影響いたします。特に夏場は水分摂取に伴う排尿数が増加し、発酵も促進されるため、通常よりも早く満杯になりやすい傾向があります。ニオイが気になり始めたら、お早めに清掃会社へ汲み取りをご依頼いただくのが賢明です。日頃から現場のスタッフ様がトイレの使用状況をこまめに確認しておくことも、大切なポイントとなります。
【BODと家庭用浄化槽】
家庭用浄化槽、特に「合併処理浄化槽」とBOD(生化学的酸素要求量)の間には、非常に密接な関係があります。BODは浄化槽の処理性能を評価する最も重要な指標の一つであり、浄化槽が家庭からの生活雑排水をどれだけ綺麗に処理できたかを直接示すものです。
BODとは、水中の有機物(汚れ)が好気性微生物によって分解される際に消費される酸素の量を表します。BODの値が高い場合は、有機物による汚染が大きいと判断されます。その結果、水中の酸素が急速に消費されてしまい、魚などの水生生物が生息しにくい水質になってしまいます。
トイレや台所、お風呂、洗濯などから出る汚れの主成分は、この有機物です。これらの汚れの度合いは、BODの数値によって定量的に測定されます。
日本では、下水道が未整備の地域において、家庭用浄化槽が生活排水を処理した上で河川や海へ放流しています。この浄化槽が微生物の力を借りて有機物を分解し、BODを大幅に低減させる仕組みとなっています。
家庭用浄化槽には、主に以下の2種類があります。
・合併処理浄化槽:BOD除去率 90%以上
・単独処理浄化槽:BOD除去率 65%以上
現在は、新築や改築の際には合併処理浄化槽の設置が義務付けられており、環境負荷の大幅な低減につながっています。
浄化槽内でBODを低減させる具体的な仕組みは、以下の通りです。
1:嫌気槽(けんきそう)
酸素のない状態で、嫌気性微生物が有機物を分解します。
2:好気槽(こうきそう)
ブロアーで空気を送り込み、好気性微生物の働きを活発にすることで、有機物を酸化分解します。ここでのポイントは、微生物が大量の酸素を消費しながら、BODを大幅に低下させている点です。
3:沈殿槽(ちんでんそう)
残った汚泥を沈殿させ、最後に消毒を行った後、綺麗になった水を河川へ放流します。
【浄化槽の仕組みと正しい使い方】
浄化槽は、お手洗いや台所などから出る汚れた水を綺麗にするための設備です。その中心となって働いているのは、目に見えない小さな微生物(バクテリア、好気性・嫌気性細菌など)です。この微生物の活動が活発であるほど、汚れをしっかりと分解・浄化することができます。反対に、微生物が弱ったり死滅したりすると、浄化槽の性能が低下してしまいます。その結果、水質が悪化したり、悪臭が発生したりする原因となります。微生物の働きを活発に保ち、浄化槽を正しくお使いいただくための「5つの注意点」をご紹介いたします。
1. トイレの洗浄水は十分に流してください
微生物は水の中で活動するため、水が少なすぎると汚れの濃度が高くなり、微生物に大きな負担がかかってしまいます。通常の洗浄量であれば問題ありませんが、わずかな水量(ちょろちょろと流す程度)ではなく、毎回しっかりと流していただくようお願いいたします。
2. 便器の清掃には、微生物に影響を与える薬剤を避けてください
カビ取り剤などの塩素系漂白剤や、強力な酸性・アルカリ性の洗剤は、微生物を死滅させたり、その活動を著しく低下させたりする恐れがあります。お掃除の際は、「浄化槽対応」「微生物に優しい」と記載されている洗剤や、中性洗剤のご使用をお願いいたします。
3. トイレにトイレットペーパー以外の異物を流さないでください
紙おむつ、生理用品、ティッシュペーパー、タバコの吸い殻、ウェットティッシュなどは絶対に流さないでください。これらは分解されにくいため、浄化槽内での詰まりを引き起こしたり、微生物の活動を妨げたりする原因となります。
4. 浄化槽の電源は切らないでください(通気口や送風口も塞がないでください)
多くの浄化槽では、ブロアーという装置を使って槽内に空気を送り込み、微生物に酸素を供給しています。電源を切ると酸素不足になり、微生物が弱って悪臭や浄化不良の原因となります。あわせて、空気の取り入れ口や通気口も常に塞がないようご注意ください。
5. マンホールの上には物を置かず、蓋はきちんと閉めてください
マンホールの上にプランターやブロックなどを置かれますと、定期点検やメンテナンスの妨げになる場合がございます。また、蓋がズレていると、ゴミや雨水が侵入したり、ニオイが外に漏れたりすることがありますので、常にしっかりと閉めておくようお願いいたします。
【腐敗槽(セプティックタンク)とは】
特に海外においては、日本の「浄化槽」の代わりに「腐敗槽」と呼ばれる設備が使用されるケースが多く見られます。ここでは、その腐敗槽について詳しく解説いたします。
腐敗槽は、浄化槽と同様に汚水を処理するための「分散型処理設備」であり、各住居に設置されます。「分散処理」とは、下水道のように多くの家庭から排水を集めて1箇所の広大な施設で一括処理する方式とは異なります。排水の発生源である各家庭で、個別に処理を行う仕組みのことです。つまり、腐敗槽は各家庭に1基ずつ設置される小型の処理設備を指します。
日本国内でも、公共下水道が整備されていない一部の地域で使用されている事例がありますが、現在は設置に関する規制が厳しくなっています。日本の浄化槽も分散処理設備の一種ですが、これは日本が独自に開発し、高度化させた技術です。一方で腐敗槽は、より簡易的な構造をしており、国際的には広く普及している一般的な設備です。
この腐敗槽の仕組みについて、概要をご説明いたします。構造としては、2室以上の処理槽を連結した形をしており、「沈殿分離」と「嫌気性(けんきせい)微生物」の働きによって汚水を分解します。通常は、2室以上を繋いだタンク状の設備です。最初の室で「沈殿分離」を行い、糞便やトイレットペーパーなどを底に沈めます。そして、その上澄み液だけを次の室へと流す仕組みになっています。
【担体接触槽とは】
担体接触槽(たんたいせっしょくそう)とは、生物膜を効率的に管理しながら、限られたスペースでコンパクトに排水を浄化することを目指した生物処理技術です。
⇒従来の「活性汚泥法」と比較して、以下のメリットがあります。
・余剰汚泥の発生が少ない
・逆洗(ぎゃくせん)作業が不要
・維持管理が比較的容易である
⇒担体流動法の仕組み
担体流動法は、活性汚泥法とは異なる生物処理方式の一つです。処理の主役となるのは、槽内に投入されたプラスチック製などの小さな媒体(流動担体)です。
・担体の大きさ:数ミリメートルから数センチメートル程度
・仕組み:担体の表面に生物膜(バイオフィルム)を形成させます。
・槽内の動き:エアレーション(ばっ気)によって水と担体を激しく撹拌し、担体を常に流動させています。
⇒最大の特徴は、担体同士が衝突・摩擦を繰り返す点にあります。
・生物膜の自動更新:表面の生物膜が常に新しく生まれ変わります。
・過剰な膜の剥離:厚くなりすぎた生物膜は、自然に剥がれ落ちます。
・メンテナンスフリー:これにより逆洗作業がほぼ不要となります。
・高い処理効率:担体の表面に膜が蓄積しにくいため、その表面積をほぼ100パーセント有効活用できます。
⇒担体同士が激しくぶつかり合うため、以下のようなデメリットが生じる場合があります。
・担体の摩耗:長期間の使用により、担体が徐々にすり減ることがあります。
・破損やプラ片の発生:摩耗が進むと、担体が破損したり、微細なプラスチック破片が発生したりするリスクがあります。
そのため、導入の際は耐久性の高い材質を選定することが重要です。
【浄化槽の定期清掃(汲み取り)についてのご案内】
合併浄化槽や単独浄化槽は、年に1回程度の清掃(汲み取り)が必要です。ここでは合併浄化槽を例に挙げてご説明いたします。
⇒定期清掃が必要な理由
・生活排水をまとめて処理するため:トイレの汚水だけでなく、台所やお風呂などの生活雑排水も一緒に処理するシステムです。
・汚れが蓄積するため:微生物による処理の過程で、浄化槽内には「余剰汚泥」や「スカム(浮遊物)」がどうしても溜まってしまいます。
・法律で義務付けられているため:浄化槽法により、年に1回以上(全ばっ気方式などの場合は半年に1回程度)の清掃が義務付けられています。
※清掃を怠ると、浄化槽の機能低下、悪臭の発生、法定点検での不合格などにつながる恐れがあります。
⇒清掃当日の流れとお願い
1:業者への依頼:お住まいの自治体から許可を受けた「浄化槽清掃業者」へ事前にご依頼ください。
2:作業前の準備:マンホール周辺の整理整頓をお願いいたします。植木の苗、お車、洗濯物などは一時的に移動させておいてください。
3:駐車スペースの確保:作業で使用するバキュームカーの駐車場所の確保もお願いいたします。
4:清掃作業:バキュームカーの強力な真空ポンプとホースを使い、溜まった汚泥を吸引します。
5:運搬と処理:吸引した汚泥は、専用のし尿処理施設へと運ばれて適切に処理されます。
・作業時間
約1時間半未満で完了いたします。
【浄化槽に流してはいけないもの】
おむつや、ナプキン、タンポンなどの生理用品は、絶対に浄化槽に流さないでください。
浄化槽(特に合併処理浄化槽)は、下水道が整備されていない地域において、家庭の生活排水やトイレの汚水を微生物の働きによって綺麗にするための大切な設備です。しかし、この設備は微生物による繊細な自然の仕組みに頼っているため、処理しにくい物質が入り込むと、詰まりなどの重大なトラブルが起きやすくなります。
おむつや生理用品を流してはいけない主な理由は以下の通りです。
⇒物理的な詰まりの原因になります
おむつには、プラスチック製の外側シートや伸縮性素材、高吸水性ポリマーなどが使用されています。
⇒微生物が分解できません
これらの素材は水に溶けないため、浄化槽内の微生物ではほとんど分解することができません。
⇒非分解性の素材でできています
生理用品のナプキンやタンポンも、綿やポリマーの吸収剤、プラスチックフィルム、接着剤などでできており、同様に浄化槽内では分解されません。
⇒配管や内部を閉塞させます
これらが水分を吸って大きく膨らむと、配管や浄化槽の内部が詰まる原因になります。
⇒処理能力を低下させます
浄化槽の内部で浮遊物質(スカム)や汚泥を余計に増加させてしまい、水を綺麗にする処理能力が落ちてしまいます。
⇒深刻な故障に繋がります
最悪の場合には、排水ポンプの故障や、汚水のあふれ・逆流といった非常に深刻なトラブルを引き起こしてしまいます。
大切な設備を正しく長持ちさせるために、トイレットペーパー以外のものは流さないよう、ご理解とご協力をお願いいたします。
【下水道・合併処理浄化槽・簡易水洗汲み取り式】
◆ 下水道
下水道は、ご家庭から出るトイレの排水や、台所、お風呂、洗濯などの生活雑排水を地下の配管で集め、地域の下水処理場で一括して処理するシステムです。トイレは一般的な水洗トイレを使用します。個人の負担による維持管理はほとんどなく、使用料は水道料金に含まれており、自治体が管理を行います。環境への負荷はご紹介する3つの方式の中で最も低く、処理された水は高度に浄化されて河川などに放流されます。
◆ 合併処理浄化槽
合併処理浄化槽は、敷地内に専用のタンクを埋設し、微生物(好気性バクテリアや嫌気性バクテリア)の力で汚水を生物処理するシステムです。トイレの排水だけでなく、生活雑排水全体を浄化し、比較的きれいな水にして敷地内や水路に放流します。トイレは一般的な水洗タイプを使用します。維持管理として、年1回程度の法定点検と清掃(汚泥の引き抜き)が必要です。また、微生物を活性化させるためにブロアーという送風機で空気を送る必要があり、その分の電気代がかかります。
◆ 簡易水洗汲み取り式
簡易水洗汲み取り式は、汚水の処理をほとんど行わないシステムです。水洗式の便器を使用しますが、汚水は便槽(貯留タンク)に貯めるだけとなります。そのため、微生物による処理はほとんど期待できません。トイレは少量の水を使って流す簡易式の水洗トイレ(便器の底に水封の蓋があるタイプ)です。見た目は普通の水洗トイレに近いですが、ニオイが発生しやすい傾向があります。タンクが満杯になった際は、業者に依頼してバキュームカーによる汲み取り(年1回程度)を行う必要があります。
【法律の変遷と浄化槽について】
平成13年(2001年)4月1日の浄化槽法改正にともない、し尿のみを処理する「単独処理浄化槽」の新規設置は原則として禁止されました。
それまでは単独処理浄化槽も法律上の「浄化槽」と認められていましたが、生活雑排水による環境汚染の深刻化を受け、すべての生活排水を処理する「合併処理浄化槽」のみを浄化槽と定義し直すこととなりました。
すでに設置されている単独処理浄化槽の所有者様に対しては、合併処理浄化槽への転換に努めること(努力義務)が求められています。さらに令和元年以降には、環境への影響が大きい単独処理浄化槽を「特定既存単独処理浄化槽」に指定し、都道府県知事がより強い指導を行えるよう法改正が進んでまいりました。なお、2001年4月1日以降に設置された浄化槽は、ほぼ100パーセントが合併処理浄化槽でございます。
お客様がご使用中の浄化槽のタイプを確認する方法としては、「浄化槽設置届出書」をはじめ、毎回の保守点検記録や法定検査結果の通知書などの書類でご確認いただけます。
万が一、お手元の書類で確認できない場合は、設置を担当した工事業者、現在の保守点検業者、浄化槽清掃会社、または久留米市役所までお気軽にご相談ください。
【単独処理浄化槽から合併処理浄化槽へ】
ご自宅の浄化槽が、トイレの汚水のみを処理する「旧式(単独処理浄化槽)」か、台所や浴室、洗濯などの生活排水もすべて一緒に処理する「現代式(合併処理浄化槽)」か、一度ご確認をお願いいたします。環境省では、環境保全のために旧式から現代式への早期の切り替えを推進しています。
お使いの浄化槽の種類は、お手元の書類にある「処理対象」の欄で確認できます。「し尿のみ」と記載があれば単独処理浄化槽、「し尿及び生活雑排水」と記載があれば合併処理浄化槽です。
⇒なぜ切り替えが重要なのか?
家庭から1日に出る汚れの量(BOD:生物化学的酸素要求量)は、1人あたり約40gと言われています。
・単独処理浄化槽(旧式)の場合トイレの汚れしか取り除けないため、処理しきれなかった汚れ(5g)と、未処理の生活排水(27g)がそのまま流れてしまいます。結果として、1日に1人あたり32gもの汚れを環境中に排出することになります。
・合併処理浄化槽(現代式)の場合すべての排水をまとめてきれいに処理できるため、環境に出る汚れは1日に1人あたりわずか4gに抑えられます。
この排出量の差は非常に大きく、旧式を使い続けると、河川や湖の富栄養化、藻の異常発生、悪臭などを引き起こす原因になります。
また、法律で定められた放流基準(水質のきれいさの基準)にも以下のような大きな違いがあります。
・単独処理浄化槽:BOD 90mg/L以下
・合併処理浄化槽:BOD 20mg/L以下(より厳しい基準で水をきれいにしています)
美しい水環境を守るために、ぜひ合併処理浄化槽への切り替えをご検討ください。
【浄化槽の微生物維持管理ガイド】
「集合処理方式から個別処理方式への
転換に関するQ&A(環境省)」の一部を分かりやすく解説していと思います。
浄化槽の管理において特に重要とされるのが、微生物の維持でございます。酸素を好む細菌などの「好気性微生物」は、有機物を分解することで、汚れの指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)を下げてくれます。微生物の活性が高い状態に保たれていれば、汚水がしっかりと処理されるため、悪臭が発生しにくくなり、きれいな水が放流されます。
反対に、微生物が死滅したり弱ったりしてしまうと、処理能力が大幅に低下いたします。その結果、悪臭や泡の発生、逆流、さらには汚れた水の放流に繋がってしまいます。つまり、浄化槽の維持管理とは「微生物の健康管理」であると言っても過言ではございません。
この微生物を健康に保つために、控えていただきたい事柄をいくつかご紹介いたします。
まず、浄化槽に流してはいけないものとして、以下の項目が挙げられます。
・灯油・農薬・殺虫剤
・強アルカリ性の洗剤・消毒液
・大量の漂白剤
・大量の食用油
・紙おむつ・生理用品
また、意外と見落としがちな注意点として、以下の2点がございます。
・イオウ成分が含まれる入浴剤の使用
・ブロワ(送風機)の電源を長時間切ること
ブロワが止まってしまうと、槽内が酸素不足になり、微生物が死滅する恐れがございます。好気性微生物が生息するためには酸素が不可欠であり、その目安はDO(溶存酸素量)1.0mg/L以上とされております。また、先ほど強アルカリ性を控えていただきたい旨をお伝えいたしましたが、微生物にとって最適な環境はpH 5.8〜8.6の範囲内でございます。
【特定既存単独処理浄化槽について】
古くなった「単独処理浄化槽(トイレの汚水のみを処理するもの)」のうち、そのまま放置すると環境や衛生面へ悪影響を及ぼす可能性が高いものは、法律に基づき「特定既存単独処理浄化槽」に指定されます。現在、これらに対して都道府県知事がどのような対応を取るべきか、具体的な進め方の検討が進められています。
この取り組みの最終的な目標は、トイレだけでなく台所やお風呂などの生活雑排水もすべて一緒に処理できる「合併処理浄化槽」への切り替えや、下水道への接続を普及させることです。
では、なぜ今このような指針が必要とされているのでしょうか。その背景には、日本国内に設置されてから40年以上が経過した単独処理浄化槽が、いまだに約10万基以上も残っているという現状があります。さらに、法律で義務付けられている水質検査(11条検査)の受検率が低く、管理が不十分なまま放置されているケースも少なくありません。このように老朽化した浄化槽は、汚水の漏水や溢水(あふれ出ること)、処理機能の低下を引き起こし、河川や地下水を汚染してしまう恐れがあります。
今回策定される指針によって、問題のある浄化槽を公平かつ透明な基準で特定できるようになります。今後は、所有者の方々に対して段階的に改善を促していく方向で手続きが進められています。
【産業排水の処理と基準】
工場や事業場から排出される産業排水には、生産工程、洗浄、冷却、原料処理などの過程で発生する、様々な有機物、重金属、油分、酸、アルカリ、SS(浮遊物質)などが含まれています。
これらを未処理のまま河川や海へ流してしまうと、水質汚濁や生態系の破壊など、深刻な環境問題を引き起こす原因となります。そのため日本では、水質汚濁防止法に基づき、全国一律の排水基準が定められています。
【主な排水基準の例】
pH(水素イオン濃度): 5.8〜8.6
BOD(生物化学的酸素要求量): 160mg/L以下(日間平均 120mg/L以下)
COD(化学的酸素要求量): BODと同様の水準
SS(浮遊物質): 200mg/L以下
事業者は、上記の基準を必ず満たした上で河川などへ放流しなければなりません。万が一、基準を満たさずに放流した場合は、行政処分や罰則の対象となります。
工場排水処理における2つの主な形態
① 自社での個別処理各工場が自社の敷地内に汚水処理施設を設置し、自ら処理を行う形態です。特定の有害物質や、高濃度の汚染物質を多く含む排水を排出する工場で広く採用されています。
① 自社での個別処理各工場が自社の敷地内に汚水処理施設を設置し、自ら処理を行う形態です。特定の有害物質や、高濃度の汚染物質を多く含む排水を排出する工場で広く採用されています。
※当社は家庭用浄化槽の清掃(汲み取り)と維持管理では御座いますが、工場の場合の排水について分かる範囲で解説させて頂きました。
【異なる汚水処理施設の特徴】
1. 合併処理浄化槽
・設置単位:各家庭単位です。
・主な設置地域:住宅が点在する地域、山間部、既存の下水道が届きにくい場所などに設置されます。
・処理の仕組み:トイレの汚水だけでなく、台所、お風呂、洗濯などの生活雑排水も一緒に高度処理します。微生物の働きによって、BOD(生物化学的酸素要求量)を大幅に低減させます。
・メリット:柔軟な設置が可能で、既存の住宅でも後から取り付けやすい点が特徴です。また、優れた処理性能を備えています。
・デメリット:浄化槽の維持管理は各家庭の責任となります。また、規模が小さいため、集合処理に比べると処理効率が劣る場合があります。
2. 農業集落排水施設
・設置単位:集落単位です。
・主な設置地域:主に農村の集落に設置されます。
・処理の仕組み:集落内の複数世帯から汚水を集め、小規模な処理施設でまとめて処理を行います。
・メリット:集合処理を行うため、処理効率が比較的良好です。農村の生活環境の改善と、農業の振興を両立させています。
・デメリット:集落の規模や地形によっては、施設の整備が難しい場合があります。
3. 公共下水道
・設置単位:都市全体などの大規模な単位です。
・主な設置地域:主に都市部を中心に整備されます。
・処理の仕組み:管渠(かんきょ)を通じて汚水を集め、終末処理場にて大規模に処理します。
・メリット:処理能力が非常に高く、大量の汚水を一度に処理することに優れています。これにより、都市の衛生環境の向上に大きく寄与しています。
・デメリット:整備コストが非常に高額になります。そのため、人口密度が低い地域では効率が悪くなってしまいます。
【単独処理浄化槽から合併処理浄化槽へ】
単独処理浄化槽は、合併処理浄化槽とは異なり、トイレの汚水のみを処理するシステムです。
そのため、台所やお風呂、洗濯、洗面所などから出る生活雑排水は処理されず、そのまま河川や水路へと流されてしまいます。これが深刻な水質汚濁の原因となり、異臭や害虫が発生するリスクにもつながっています。汚れの度合いを示す指標であるBOD(生物化学的酸素要求量)に関しては、合併処理浄化槽の約8倍にもおよぶと言われています。
法律面においては、平成13年(2001年)4月以降、単独処理浄化槽の新設が完全に禁止されました。すでに設置されているものについても、合併処理浄化槽への転換が努力義務として求められています。
なお、単独処理浄化槽と合併処理浄化槽は、マンホールの数を見ることで大まかに見分けることが可能です。
・マンホールが2枚のタイプ:生活雑排水を未処理のまま河川などへ放流する「単独処理浄化槽」
・マンホールが3枚のタイプ:生活雑排水をきれいに浄化してから放流する「合併処理浄化槽」
ただし、近年は浄化槽のコンパクト化が進んでいるため、合併処理浄化槽であっても蓋が2枚の製品が登場しています。そのため、この見分け方は必ずしも100パーセント確実とは言えませんのでご注意ください。
【久留米市】令和8年度 浄化槽設置補助金のご案内
久留米市の公式ウェブサイトに掲載されている「一般住宅向け浄化槽に関する補助制度(10人槽以下)」の要点を分かりやすく解説いたします。
この制度は、10人槽以下の一般住宅向け「合併処理浄化槽」を設置する際に、費用の一部が補助されるものです。特に、公共下水道の予定区域から外れ、合併処理浄化槽への切り替えが必要になった方にとって、大変重要な内容となっています。
⇒スケジュールと重要な期限
・申込締切:令和9年1月8日(金)まで
・工事完了目安:令和9年3月14日(日)まで
・現地検査期限:令和9年3月31日(水)まで
⇒ご注意いただきたい重要事項
・事前着工の禁止:交付決定(許可)の通知が届く前に工事を始められた場合は、補助対象外となります。
・年度内の検査必須:工事後の現地検査を3月31日までに完了させる必要があります。年度末は大変混み合いますので、余裕を持って早めにお手続きを進めてください。
⇒基本構想の改定に伴う「上乗せ補助制度」について
令和6年3月に「久留米市生活排水処理基本構想」が改定されました。これにより、もともと公共下水道が整備される予定だった区域の一部が、合併浄化槽で対応する区域へと変更になっています。
この対象区域に該当される方に向けて、公共下水道の代わりに補助金を上乗せして交付する新しい制度がスタートいたしました。
⇒上乗せ補助の主な対象者
・現在、単独処理浄化槽または汲み取り便槽を使用されている方
・今後、合併処理浄化槽への切り替えを予定されている方
・今後も該当の住宅に住み続けられる方
【久留米市のし尿汲み取り料金】
久留米市廃棄物の処理及び清掃に関する条例に記載があります通り、『し尿処理手数料 18リットルまでごとに225円(消費税等相当額を含む。)とする。』となっております。
【浄化槽の概要】
浄化槽は、ご家庭やお店から出るし尿(トイレの排水)と雑排水(お風呂、台所、洗濯の排水など)をきれいに処理し、川や排水路に流すための装置です。下水道が整備されていない地域において、水環境を守るために非常に重要な役割を果たしています。
平成18年(2006年)2月1日からは新しいルールが施行され、新しく設置する浄化槽には「放流水のBOD(生物化学的酸素要求量)を20mg/L以下にする」という基準が設けられました。※BODは水質の汚濁度合いを表す数値で、この値が低いほど水がきれいであることを意味します。
「浄化槽は生き物です」という言葉がありますが、なぜそのように表現されるのでしょうか。それは、浄化槽の中でたくさんの微生物(バクテリア)が汚水を分解し、水をきれいにする働きをしているからです。この微生物たちが元気に活動できる環境を保つことが、浄化槽の性能を十分に発揮させるための大切なポイントとなります。
もし維持管理を怠ってしまうと、放流される水が汚れたり、悪臭が発生したりして、かえって生活環境を悪化させてしまいます。そのため、まるで生き物を育てるように、定期的なメンテナンスやお手入れ(維持管理)が必要となるのです。
※トイレにはトイレットペーパー以外のものは流さないようお願いいたします。ティッシュペーパー、生理用品、おむつ、たばこの吸い殻などは、浄化槽の微生物では分解・浄化することができません。
【下水汚泥の再利用】
福岡県の公式サイト(下水汚泥の有効利用 - 福岡県庁ホームページ)にその解説が御座います。その要点を分かりやすく解説します。
下水汚泥には、窒素、リン酸、カリウム、有機物、石灰など、植物の生長に必要な成分が豊富に含まれています。これらを原料として、植物の育成に非常に効果的な下水汚泥肥料(コンポストなど)を製造することができます。
福岡県の流域下水道浄化センターでは、処理過程で発生した下水汚泥を材料の一部として提供し、民間事業者の方が肥料を製造・販売されています。
下水道資源の循環利用フローチャート
下水道資源は、以下のようなサイクルで循環しています。
1. 流入:家庭や事業所から出た下水が、下水浄化センターに流れ込みます。
2. 処理:浄化センターにて、流れ込んだ下水をきれいに処理します。
3. 資源化:処理する過程で発生する下水汚泥の一部を、肥料の原料として活用します。
4. 利用:作られた肥料を畑で利用し、育った農作物が皆様の食卓へと届きます。
5. 循環:使われた水や資源が、再び下水として処理場へと戻ってきます。
【浄化槽を長期間使用されない場合の手続きに】
上記に関して当社(環境サニタリー)が要点をまとめました。
空き家などになることで、浄化槽をおおよそ1年以上使用しない場合は、市役所へ一時休止の届け出を行うことができます。この手続きにより、浄化槽の保守点検・清掃・定期検査の義務が免除される制度がございます。こちらは令和元年6月の法改正によって新設された制度です。
通常、浄化槽を使用している場合は、定期的な保守点検、清掃、定期検査の義務があり、そのための費用が発生いたします。これは空き家であっても同様に費用負担が発生するものです。
一時休止の届け出を行うための具体的な流れは以下の通りです。
1. 休止の手続きについて
まず、休止前の最終清掃を行います。清掃が完了いたしましたら、「浄化槽使用休止届出書(久留米市の指定様式)」に必要書類を添付し、久留米市へ提出します。
久留米市の場合、必要となる添付書類は以下の通りです。
・清掃の記録
・浄化槽の現況写真(休止状態が確認できるもの)
・届出書・添付書類(それぞれ2部ずつ提出)
提出先は、「久留米市企業局上下水道部 給排水設備課」でございます。
手続きが完了しますと、浄化槽の保守点検・清掃・定期検査の義務がすべて免除され、維持費用がかからなくなります。ただし、休止期間中であっても管理者としての責任は残りますのでご留意ください。
2. 使用を再開する場合の手続きについて
休止の届け出をした浄化槽の使用を再開される場合は、必ず事後の届け出が必要となります。
具体的には、使用を再開した日、または再開されていることを知った日から30日以内に手続きを行います。「浄化槽使用再開届出書」に「清掃および保守点検の契約書の写し」を添えて、休止時と同じく「久留米市企業局上下水道部 給排水設備課」へご提出ください。なお、再開後は通常通り、保守点検・清掃・定期検査の義務が復活いたします。
【特定既存単独処理浄化槽についてのご案内】
福岡県公式ホームページの「福岡県からの大切なお知らせです - あなたの浄化槽」に記載されている、「特定既存単独処理浄化槽」について詳しく解説いたします。
◆特定既存単独処理浄化槽とは
昭和時代から長年使用されている単独処理浄化槽のうち、破損や亀裂、漏水などが見られる状態のものを指します。これを修理せずにそのまま放置した場合、周囲の生活環境や公衆衛生に深刻な悪影響を及ぼす恐れがあります。そのため福岡県では、このタイプの浄化槽をお持ちの方に対し、できるだけ早期に「合併処理浄化槽」へと転換していただくよう呼びかけています。
◆早めの転換をご検討ください
保守点検などを担当する浄化槽業者から「破損や漏水がある」と指摘された場合や、法律に基づく定期検査で「不適正」と判定された場合は、特に速やかな転換の検討が必要です。万が一、浄化槽の補修や改善を行わずに放置してしまった場合、法律に基づいて改善の勧告や命令が出されることがあります。さらに、これらの命令に違反した場合には、30万円以下の罰金が科せられる可能性もございますので、十分にご注意ください。
◆補助金制度と相談窓口のご案内
久留米市では、合併処理浄化槽への転換に際して設置や撤去にかかる費用の一部を上乗せして受けられる補助金制度が用意されています。補助金の支給には一定の条件がございますので、まずはお住まいの自治体の浄化槽担当窓口、または久留米市の浄化槽担当窓口へお気軽にご相談ください。
【久留米市「既存の単独処理浄化槽・汲み取り便槽の撤去に対する上乗せ補助制度」の概要】
⇒久留米市で実施されている「既存の単独処理浄化槽・汲み取り便槽の撤去に対する上乗せ補助制度」の要点について解説いたします。
⇒本制度は、古い浄化槽や便槽を撤去して新しい「合併処理浄化槽」へと変更される際に、通常の設置補助金にプラスして、撤去費用や配管工事費用の一部を追加で補助する仕組みです。
⇒平成30年(2018年)4月から開始された制度ですが、令和5年(2023年)4月からは、汲み取り便槽から転換する場合の補助金額が増額されました。昭和時代からの古い水処理システムを合併処理浄化槽へと切り替えることで、皆様の生活環境の向上を目指し、地域の河川の水質を守ることを目的としています。
⇒補助の対象となる方(以下の条件をすべて満たす必要があります)
・久留米市内で浄化槽設置の補助が受けられる地域にお住まいの方
・住宅のリフォームなどに伴い、古い単独処理浄化槽または汲み取り便槽から合併処理浄化槽へ転換される方
・古い槽を完全に撤去し、適正に処分(産業廃棄物として処分)される方
⇒上乗せ補助金の限度額
・単独処理浄化槽から転換する場合:最大 480,000円(処分費 150,000円 + 配管設置費 330,000円)
・汲み取り便槽から転換する場合:最大 450,000円(処分費 120,000円 + 配管設置費 330,000円)
※実際にかかった費用が上記の限度額に満たない場合は、実費(千円未満切り捨て)が補助額となります。
詳細な申請手続きや必要書類につきましては、久留米市公式ホームページの案内ページをご確認ください。
【久留米市「合併浄化槽設置補助金」の要点】
をまとめました。ご参考ください。
※(2026年7月10日現在)
この制度は、久留米市内の下水道が整備されていない地域において、合併浄化槽を新しく設置される方を対象に、市が予算の範囲内で補助金を交付するものです。地域の汚水処理未普及を解消し、生活環境を向上させることを目的としています。
⇒対象地域について
対象地域は久留米市全域です。ただし、以下の地域にお住まいの方は対象外となります。
・すでに下水道が通っている地域
・将来下水道が整備される予定の地域(公共下水道の事業計画区域)
・農業集落排水事業の区域
⇒対象となる設置基準
以下の条件をすべて満たし、汚水処理の未普及解消につながる場合が対象です。
・専用住宅などへの設置であること
・処理対象人員が10人以下の合併処理浄化槽を新たに設置すること
⇒補助の対象外となる主なケース
主に投資用、売却用、施設への設置は対象外となります。具体的には以下の通りです。
・建売住宅に設置する場合
・ご自身が居住しない家に設置する場合
・賃貸目的(借家)の家に設置する場合
※基本的には「ご自身が現在、またはこれから実際に住まわれる家」に新しく設置するケースが対象となります。
⇒詳細情報のご案内
さらに詳しい要件や申請手続きにつきましては、久留米市の公式ウェブサイト「一般住宅向け浄化槽に関する補助制度(10人槽以下)」をご確認ください。
【浸水した便槽の汲み取り料 補助金制度(久留米市)】
久留米市のホームページに掲載されている「浸水した便槽の汲み取り料の補助金制度」について、分かりやすく解説いたします。
⇒制度の概要
この制度は、災害や水害によってご自宅のトイレの便槽(べんそう)が浸水し、満タンになってトイレが使えなくなってしまった方を対象としています。し尿の汲み取り(便槽の中身を抜き取る作業)に一回あたりにかかった費用を、久留米市が補助する仕組みです。
⇒補助金額
・許可業者に支払った汲み取り料金の半額
・補助の上限額は5,000円です。
⇒対象となる方
以下の条件をすべて満たす方が対象となります。
・久留米市にお住まいの方
・災害によりご自宅の便槽が浸水し、トイレが使用できなくなった方
・久留米市が「避難情報」を発令した地域で被災された方
⇒対象外となるケース
以下の場合は補助の対象とはなりませんのでご注意ください。
・店舗、倉庫、事務所などに設置されている便槽の場合
・災害が発生した日から7日以上経過した後に汲み取りを依頼された場合
⇒手続きの流れ
・汲み取りの依頼(7日以内)災害発生から7日以内に、久留米市の許可を受けた業者へ速やかに汲み取りを依頼し、作業を行ってもらってください。
・市への問い合わせ作業完了後、久留米市役所の「下水道施設課」へお電話にてお問い合わせください。
【浄化槽法定検査手数料】
こちらは(2026年7月10日現在)では、以下の通りです。
浄化槽法定検査手数料(単位:円)
5〜10人槽
7条検査(設置後初回)9,000円
11条検査(年1回定期)5,600円
11〜20人槽
7条検査(設置後初回)9,500円
11条検査(年1回定期)6,500円
21〜50人槽
7条検査(設置後初回)12,000円
11条検査(年1回定期)8,000円
詳しい内容に関しましては、「一般財団法人福岡県浄化槽協会」にご連絡ください。
【浄化槽清掃業者の選定について】
浄化槽の清掃(汲み取りやスカムの除去)は、法律により市町村長の許可を受けた業者しか行うことができません。これは単なる資格ではなく、「一般廃棄物処理業」の適正な許可証が必要です。許可を受けるためには、車両や設備、処理施設への搬入ルート、人員配置など、市町村が定める厳しい基準を満たしている必要があります。
一方で、浄化槽の保守点検(機械の点検・調整・消毒剤の補充など)を行うのは都道府県などの登録業者であり、国家資格を持つ「浄化槽管理士」が在籍している必要があります。
久留米市でお探しの場合は、久留米市公式ホームページに掲載されている「久留米市浄化槽保守点検業者一覧表」からご確認いただけます。
なお、浄化槽の維持管理には以下の3つの手続きが定められており、それぞれ実施頻度や担当業者が異なります。
・保守点検:4ヶ月に1回以上(浄化槽管理士が在籍する登録業者)
・清掃:年に1回以上(市の許可業者)
・法定検査:年に1回(指定検査機関である福岡県浄化槽協会)
これらの維持管理は、「清掃」と「保守点検」を1つの会社に一括委託するケースと、それぞれ別の会社に委託するケースがございます。一括委託をお選びいただくメリットとしては、日程の調整や業者への手配をすべて1社に窓口を一本化できるため、管理にかかる手間を大幅に軽減できる点が挙げられます。
【浄化槽の概要】
浄化槽は非常に優れた汚水処理能力を持っています。微生物による生物処理を利用することで、下水道処理場と同等レベルの高度な処理が可能です。
⇒BOD(生物化学的酸素要求量)について
BODとは、微生物が有機物を分解する際に消費する酸素の量を示す指標です。この数値が低いほど、水がきれいであることを意味します。
⇒処理性能の目安
・標準的な合併処理浄化槽
放流水のBOD:20mg/L以下
BOD除去率:90%以上
⇒高度処理型浄化槽
放流水のBOD:5mg/L以下(除去率97%以上)
総窒素(T-N):20mg/L以下
総リン(T-P):1mg/L以下
一般家庭では、1人あたり1日に約40gのBODを排出していると言われています。しかし、浄化槽で処理を行うことで、1日あたり4gにまで汚れを低減させることができます。
⇒働く微生物の種類と役割
浄化槽の中には、主に以下のような微生物が存在し、それぞれ重要な役割を果たしています。
・嫌気性細菌
有機物を分解し、メタンや硫化水素などを発生させ ます。ここで発生した物質は、そのあとの工程で適切に処 理されます。
・好気性細菌
ブロワ(送風機)によるエアレーション(送気)で酸素を供給します。酸素を得た細菌が有機物を効率よく分解し、BODを劇的に低下させます。
・硝化菌・脱窒菌
硝化菌がアンモニア性窒素を硝酸へと変えます(硝 化)。その後、脱窒菌が窒素ガスへと変化させて大気中へ放出します(脱窒)。
・リン除去の仕組み
ポリリン酸蓄積菌という微生物の働き、または化学的な処理によって水中のリンを除去します。
【汲み取り式・簡易水洗トイレの仕組みと特徴】
汲み取り式や簡易水洗トイレは、一般的な水洗トイレのように下水道や浄化槽へ流す仕組みではありません。排泄物を「便槽(べんそう)」と呼ばれるタンクに直接貯め、定期的にバキュームカーで汲み取る方式です。この方式では、便器の真下や少し離れた位置に、コンクリート製やプラスチック製の便槽が設置されています。
⇒主に以下の2つの種類があります。
・ぼっとん便所方式:水をほとんど、あるいはまったく使用しない方式です。
・簡易水洗トイレ:使用するたびに少量の水を流す方式です。
⇒最大のデメリットと「臭突(しゅうとつ)」の役割
これらのトイレの最大のデメリットは「悪臭」です。排泄物が長期間にわたって溜まるため、微生物の働きによってガスが発生しやすくなります。
この悪臭を防ぐために設置されるのが、煙突のような形をした「臭突(しゅうとつ)」です。便槽の中で排泄物が嫌気性微生物によって分解されると、アンモニア、硫化水素、メタンガス、インドール、スカトールといった強い悪臭ガスが発生します。これらのガスがトイレの室内や家の中に逆流しないよう、屋外の高い場所へ逃がすことが臭突の重要な役割です。
⇒臭突の詳しい仕組み(煙突効果)
臭突は「煙突効果(スタック効果)」という自然の仕組みを利用しています。便槽内の暖かい空気やガスは、軽くなって上へと移動する性質があります。この性質により、ガスが臭突のパイプ内を上昇し、屋根の上などの高い位置から自然に屋外へ排出される仕組みになっています。
【家庭用浄化槽の種類】
家庭用浄化槽は、微生物が汚泥を分解することで水を浄化するシステムです。この浄化槽には、大きく分けて「合併処理浄化槽」と「単独処理浄化槽」の2種類があります。
⇒合併処理浄化槽
・トイレのし尿だけでなく、台所、お風呂、洗濯などの生・活雑排水も一緒に処理します。
法律で設置が推奨・義務化されており、現在の主流となっています。
⇒単独処理浄化槽
・昭和時代に普及した古いタイプです。
・トイレのし尿のみを処理し、生活雑排水はそのまま側溝や川に流す仕組みでした。
・生活雑排水には全体の汚水の70%以上が含まれるため、環境への負荷が高いとされています。
⇒浄化槽を支える微生物の働き
浄化槽の本質は、機械で水をろ過するのではなく、生きている微生物に汚水の中の有機物を処理してもらう「生物処理装置」である点です。その微生物は、大まかに以下の2種類に分かれます。
⇒好気性微生物(こうきせいびせいぶつ)
・酸素を使って有機物を燃やすように分解します。
・得られるエネルギーが多いため素早く増殖し、大量の汚れをスピーディーに分解できるのが特徴です。
⇒嫌気性微生物(けんきせいびせいぶつ)
・酸素がない環境で活動することができます。
・複雑な有機物を分解し、有機酸などの単純な物質に変える働きを持っています。
・分解のスピードは遅いものの、固形物をじっくり分解するのに適しています。
【浄化槽の沈殿槽と消毒槽について】
家庭用合併処理浄化槽は、トイレやお風呂、台所などから出る生活排水を微生物の力で綺麗にし、河川や側溝へ放流するシステムです。この浄化プロセスの終盤で重要な役割を果たすのが「沈殿槽(ちんでんそう)」と「消毒槽(しょうどくそう)」です。
一般的に広く普及している「嫌気ろ床接触ばっ気方式(けんきろしょうせっしょくばっきほうしき)」を例に、それぞれの仕組みを分かりやすく解説いたします。
⇒沈殿槽(ちんでんそう)の仕組み
沈殿槽の手前にある「接触ばっ気槽」では、好気性微生物が汚水に含まれる有機物を分解しています。この過程で微生物が増殖し、剥がれ落ちた生物膜などの塊(固形物)が発生します。
これらの固形物は水よりも重いため、沈殿槽に入ると自然に底へと沈んでいきます。浄化槽の設計に基づき、沈殿した汚泥は再び手前のばっ気槽などに戻されて適切に管理されます。そして、固形物が取り除かれた上部の綺麗な上澄み水だけが、次の消毒槽へとゆっくり送られます。
⇒消毒槽(しょうどくそう)の仕組み
消毒槽では、沈殿槽から送られてきた上澄み水にわずかに残っている大腸菌などの病原菌や微生物を、殺菌剤を使って消毒します。
消毒には、主に次亜塩素酸カルシウムなどの塩素系薬剤が使用されます。この薬剤を専用の筒(薬筒)に入れておくことで、処理水が通過する際に薬剤が少しずつ溶け出し、確実に消毒が行われる仕組みになっています。
【浄化槽清掃業者の選び方】
久留米市には、私ども「環境サニタリー」を含め、複数の浄化槽清掃・管理業者がございます。ここでは、皆様が安心して任せられる業者を選ぶためのポイントを、分かりやすくご紹介いたします。
浄化槽清掃の基本と重要性
浄化槽の清掃は、浄化槽法で義務付けられている法定のサービスです。そのため、市町村から正式に許可を受けた専門業者でなければ実施することができません。清掃の頻度は浄化槽の種類によって異なりますが、一般的な「家庭用合併浄化槽」では年に1回以上、「全ばっ気方式」ではおおよそ6か月に1回が目安とされています。
浄化槽の清掃・管理は法律上の義務であると同時に、ニオイや詰まりといった日々のトラブルを防ぐためにも大変重要です。だからこそ、業者の「信頼性」や「地域密着度」が大切な指標となります。
信頼できる業者選びの5つのステップ
皆様が実際に業者を選び、依頼するまでの流れを5つの段階に分けて解説します。
1. 清掃の必要性に気づく(問題の認識)
まずは、お客様が「そろそろ清掃の時期だな」と認識される段階です。
多くは、法定期限の到来や、自治体・保守点検業者からの通知によって気づかれます。そのほかにも、悪臭や排水不良、逆流といった実際のトラブルや、法定検査(11条検査)での指摘をきっかけにされるケースもございます。
なお、清掃を含む維持管理に対して補助金制度が利用できる場合もありますので、事前に市役所へご相談されるのも賢明な方法です。
2. 情報を集める(情報の探索)
「どこに頼めばいいのだろう?」と、業者を探し始める段階です。
ご近所の方や知人、工務店の方に相談し、その口コミを参考にされるケースが多く見られます。また、久留米市が公開している「浄化槽保守点検業者一覧(※私ども環境サニタリーも記載されております)」を確認したり、市役所の窓口へ相談したりするのも安心です。最近では、インターネットで検索して探される方も増えています。
3. 複数の業者を比べる(代替案の評価)
「ここにお願いしよう」と決めるために、複数の業者を比較・検討する段階です。
主に以下の基準で評価されます。
・公的な資格や許可、登録の有無
・料金の適正さと透明性
・地域での実績や経験年数(※環境サニタリーは久留米市で50年以上の歴史がございます)
・口コミや評判
・対応の丁寧さや迅速さ
・環境への配慮
4. 見積もりを依頼して予約する(購入決定)
実際に見積もりを依頼し、ご契約や作業の予約を行う段階です。複数の会社に見積もりを依頼して内容を比較した後、お電話やメールで最終確認を行い、予約へと進みます。この際、特に重視されるのは「担当者の対応の良さ」「見積もりの早さと分かりやすさ」「予約のしやすさ」です。
5. 作業完了後の満足度(購入後評価)
作業完了後の満足度が、次回(半年〜1年後)のご依頼や、ほかのお客様へのご紹介に直結する段階です。「次回もまたこの会社にお願いしよう」と感じていただけるかどうかが決まります。
浄化槽の清掃や管理、トラブルなどでお困りのことがございましたら、どうぞお気軽に環境サニタリーまでご相談ください。皆様の快適な暮らしを、心を込めてサポートいたします。
【嫌気ろ床接触ばっ気方式の仕組み】
この浄化槽は、以下のようなフローチャート(工程)を経て水をきれいにします。
1. 嫌気ろ床槽(けんきろしょうそう)
ろ材を用いて固形物や浮遊物を捕捉(キャッチ)し、酸素を嫌わない「嫌気性微生物」の働きによって有機物を分解します。
2. 接触ばっ気槽(せっしょくばっきそう)
ブロワで槽内に空気を送り込みます。接触材に付着した「好気性微生物(生物膜)」が、汚水中の有機物(BOD成分)を効率よく分解します。
3. 沈殿槽(ちんでんそう)
微生物の塊である汚泥を重力によって底に沈殿させ、きれいな上澄み液を分離します。
4. 消毒槽(しょうどくそう)
塩素剤を用いて病原菌を殺菌したのち、河川などへ放流します。
⇒沈殿槽の詳しい解説
ここでは、全体の工程において重要な役割を果たす「沈殿槽」について詳しく解説いたします。
・主な役割
沈殿槽の主な仕事は、浄化された処理水に含まれる固形物を沈殿させ、きれいな上澄み水を消毒槽へ送ることです。手前の「接触ばっ気槽」では、活発に活動した好気性微生物が有機物を捕食して増殖します。その結果、微生物の塊である「フロック」が大量に発生します。この微生物の塊を重力によって沈殿・除去し、処理水をさらに澄んだ状態にするのが沈殿槽の役割です。
・なぜ沈殿槽が必要なのか?
最大の理由は、放流水の「水質基準」をクリアするためです。沈殿槽は、BODやSS(浮遊物質・懸濁物質)を低減させる最後の物理的な処理工程にあたります。接触ばっ気槽だけでは、役目を終えた微生物が水中に浮遊したままになってしまいます。そのため、この沈殿工程がなければ、放流水が濁ったまま排出されてしまうことになります。
・補足(メンテナンスへの影響)参考までに、この沈殿槽に溜まる汚泥の量や性質は、浄化槽の清掃(汲み取り)頻度や、汚泥処理にかかるコストに大きく影響を与えます。
【浄化槽の仕組みと微生物の役割】
浄化槽は、ご家庭などから出るトイレ、台所、お風呂などの生活排水を、自然界の仕組みを利用して分解・浄化する小型の処理施設です。その中心的な役割を担っているのが、バクテリアをはじめとする微生物です。
微生物は水中の有機物を食べて分解し、無害な水やガス、二酸化炭素などに変化させます。これにより水質が改善され、河川や地下水などへの環境負荷を減らすことができます。浄化槽内の微生物が活発に働くと、浄化能力が高まり、汚泥(泥の塊)が溜まりにくくなるだけでなく、気になるニオイも抑えられます。
反対に、この微生物の働きが弱まったり死んでしまったりすると、浄化機能が低下してしまいます。その結果、悪臭や排水不良を引き起こし、場合によっては法令違反につながる恐れもあります。
このようなトラブルを防ぐためにも、日頃から以下の点についてご留意・ご検討いただけますと幸いです。
1. トイレの洗浄水は十分な量を流す
微生物の活動には、適度な水分が欠かせません。洗浄水の量が少ないと汚物が濃縮されてしまい、微生物に過度な負担がかかります。これにより、pH(酸性・アルカリ性の度合い)のバランスが崩れたり、酸素不足を招いたりします。その結果、固形物が溜まりやすくなり、配管が詰まる原因にもなります。これらを防ぐため、トイレを1回ご使用になるごとに、十分な水量を流すよう心がけてください。
2. 便器のお掃除には、微生物に影響を与える薬剤を使用しない
市販されている多くのトイレ用洗剤(特に塩素系、強酸性、強アルカリ性のもの)は、微生物を死滅させたり、その繁殖を抑えたりしてしまいます。これにより、浄化槽内で役立っている有用な菌(好気性菌や嫌気性菌)が減少し、浄化機能が急激に落ちてしまいます。微生物を守るためには、浄化槽に対応した、環境に優しい「中性洗剤」をご使用いただくのがおすすめです。
3. トイレにトイレットペーパー以外の異物を流さない
紙おむつ、生理用品、ティッシュペーパー、プラスチック類、髪の毛などは、微生物では分解することができません。これらが溜まると浄化槽の内部が詰まり、ポンプの故障や汚泥の増加を招く原因となります。
4. 浄化槽の電源は切らない(通気口や送風機の空気取り入れ口をふさがない)
多くの浄化槽には、空気を送り込んで「好気性微生物(酸素を好む菌)」を活性化させるための、ばっ気装置(ブロワーなど)が備わっています。電源を切ってしまうと酸素の供給が止まり、槽内が酸欠状態(嫌気性状態)になります。その結果、強い悪臭(硫化水素など)が発生したり、浄化不良が起きたりします。常に正常な空気が送られるよう、電源は切らず、空気の取り入れ口をふさがないようご注意ください。
【浄化槽法第7条検査11条検査について】
浄化槽法第7条に基づく検査は、新たに浄化槽を設置された方、または構造や規模を変更された方が対象となります。
・検査の時期:使用開始後「3か月を経過した日から5か月間」と環境省令で定められています。
検査の目的:設置工事が届け出通りに適正に行われたか、また浄化槽が本来の処理機能を発揮しているかを早期に確認し、問題があれば速やかに改善するためです。
・実施機関:都道府県知事が指定する第三者機関(指定検査機関)が実施します。福岡県の場合は「一般社団法人 福岡県浄化槽協会」がこれに該当します。
主な検査内容は以下の3点です。
1:外観検査:槽の水平状態、破損や漏水の有無、設備の稼働状況、水の流れ、汚泥の堆積状況、臭気、消毒や異物の状態などを確認します。
2:水質検査:pH、溶存酸素(DO)、透視度、汚泥沈殿率(SV)、残留塩素、BODなどの測定を行います。
3:書類検査:保守点検や清掃の記録を確認します。
浄化槽法第11条検査について
こちらは毎年1回、定期的に受けていただく検査です。
検査の目的:日頃の保守点検や清掃が適正に行われているか、また浄化槽の機能が継続して正常に維持されているかを確認するために実施されます。
検査の時期:第7条検査を受検された翌年から、毎年1回実施することになります。
【双方の位置づけ】第7条検査が「初期診断(機能の立ち上がり検査)」であるのに対し、第11条検査は「定期健康診断」という位置づけになります。そのため、検査項目や内容もおおむね近いものとなっています。
【浄化槽維持管理の義務について】
日本国内では、浄化槽法に基づき「保守点検」「清掃」「法定検査」という3つの義務が定められています。
浄化槽は微生物の働きを利用して生活排水をきれいにするため、定期的な管理が欠かせません。
万が一これらを怠ってしまうと、悪臭の発生や水質の悪化、環境汚染につながるだけでなく、罰則の対象となる場合もございます。
1. 保守点検(メンテナンス・点検)
浄化槽の機能を正常に維持するための、日常的な点検・調整作業です。
・主な作業内容: ブロアー(送風機)やタイマー、ポンプなどの機械類が正常に作動しているかの調整、塩素系消毒剤の補充、各機材の異常確認などを行います。また、汚泥やスカム(浮きかす)の蓄積状況を把握し、適切な清掃時期の判定もいたします。
・頻度: 一般的には年に3回程度ですが、浄化槽内の汚泥の量などによっては回数が増える場合もございます。
・委託先: 「浄化槽管理士」の国家資格を持つ、都道府県等に登録された保守点検業者へご依頼ください。
・ご案内: 当社(環境サニタリー)でも承っておりますが、詳細につきましては久留米市役所までお問い合わせください。
2. 清掃
浄化槽の内部に溜まった固形物や汚泥(スラッジ)を吸引・回収する作業です。
・主な作業内容: 水に溶けないトイレットペーパーの残渣、油分、微生物の死骸などが溜まると、処理効率が下がり、悪臭や水質悪化の原因となります。これらをきれいに取り除き、機器の洗浄などを行います。
・頻度: 年に1回以上行うことが義務付けられていますが、使用状況により汚れが著しい場合は、回数が増えることもございます。
・委託先: 市町村の許可を受けた「浄化槽清掃業者」へご依頼ください。
・ご案内: 当社(環境サニタリー)でも清掃を承っております。なお、久留米市の公式ホームページにて、その他の許可業者様の一覧もご確認いただけます。
3. 法定検査
保守点検や清掃が適正に行われ、浄化槽が本来の機能を果たしているかを、知事が指定した第三者機関が客観的にチェックする検査です。
・目的: 浄化槽の設置状況や稼働状態、放流水の水質、悪臭の有無、害虫の発生状況などを総合的に確認します。
・検査の種類: 法定検査には以下の2種類がございます。
⇒第7条検査(設置後等の検査): 浄化槽の使用開始後、3ヶ月を経過した日から5ヶ月以内に受ける初回の水質検査です
⇒第11条検査(定期検査): 第7条検査のあと、毎年1回定期的に受ける検査です。
【浄化槽のばっ気(ばっき)】
浄化槽には、汚水に空気を積極的に送り込んで酸素を溶け込ませる「ばっ気」という重要な工程がございます。
浄化槽は、微生物の働きを利用して汚水を綺麗にするシステムです。その中でも「好気性微生物(酸素を好む微生物)」が汚れ(有機物)を分解するためには、水中に十分な酸素が溶け込んでいる必要があります。
そのため、ブロアー(送風機)を使って槽内に絶えず空気を送り込みます。このとき、空気の泡が上昇する勢いによって槽内の水がしっかりと掻き混ぜられます(撹拌)。
これにより、汚水と微生物が触れ合う機会が増えるだけでなく、酸素が行き届かない場所(死水域)が生まれるのを防いでいます。さらに、この撹拌によって微生物の膜(生物膜)が厚くなりすぎるのを抑える効果もございます。
一般的な家庭用浄化槽では、汚水は主に以下の順番で処理されていきます。
1:嫌気(けんき)ろ床槽
2:接触ばっ気槽
3:沈殿槽
4:消毒槽
このうち「接触ばっ気槽」にブロアーからの酸素が供給され、好気性微生物による本格的な浄化(BOD成分の除去の主軸)が行われます。この槽の中では、プラスチックなどの「接触材」に付着した生物膜を効率よく水中で流動させながら、汚水を綺麗にしています。
【仮設トイレのレンタル】
今回は、仮設トイレのレンタル店を選ぶ際のお客様の心理(検討プロセス)について解説いたします。ぜひこちらを参考にしながら、最適なレンタル店をご検討ください。
1. Attention(注意)
まずは「工事やイベントなどのために、仮設トイレをどう手配するか」を考える段階です。
・インターネットで検索する
・近所の工事現場で見かけた業者を調べる
・地方自治体などの口コミを参考にするといった方法で検討を始めます。この段階では、地元で豊富な実績がある会社や、大手の企業が選ばれやすい傾向にあります。
2. Interest(関心)
次に「この会社は本当に信頼できるか」「サービス内容は十分か」などを深く考える段階です。
・ホームページで料金や対応エリア、設置事例を確認する
・電話や問い合わせフォームから複数の会社へ見積もりを依頼するといった行動を通して、さらに詳しく比較検討します。特に「全自動洗浄機能付き」や「強力な脱臭機能」を備えた仮設トイレは、高く評価される傾向にあります。
3. Desire(欲求)
「この会社なら安心して任せられる」「他社の仮設トイレよりも優れている」と感じ、気持ちが大きく傾く段階です。
・過去の豊富な施工実績
・徹底した衛生管理
・トラブル発生時の迅速な対応
・長期レンタルによる割引などの強みがあると、お客様の心が決まりやすくなります。
4. Memory(記憶)
他社と比較しながら、一度時間をおいて再検討する段階です。
・見やすくて分かりやすい見積書
・メールやLINEでの迅速かつ丁寧なやり取りといった対応の良さが、判断の基準になります。ここでは、お客様の記憶に強く残った会社が最終候補として残ります。
5. Action(行動)
「このお店に決めよう」と最終決定を下す段階です。この最終段階での決め手となるのは、主に以下の要素です。
・納得のいく価格
・素早く丁寧な対応
・地元での確かな実績
・万全な衛生管理
・担当者の高い対応力
【仮設トイレの業者へ依頼するタイミングとニオイ対策】
仮設トイレにおける主なニオイの原因は、尿素が雑菌によって分解されることで発生する「アンモニアガス」です。これは、排泄物の蓄積や尿石の付着によって雑菌が繁殖するために起こります。特に夏場の高温多湿な時期や、利用者が多い場合には状況が悪化しやすくなります。このニオイを効果的に防止するためには、以下の対策が重要です。
1. 定期的な排泄物の処理(業者への依頼)
ニオイの元を断つため、定期的に業者へ排泄物の処理を依頼することが最も効果的です。あわせて、薬剤や消臭剤を適切に使用することもおすすめいたします。
2. 定期的な清掃
仮設トイレの衛生状態を保つためには、日々の清掃が欠かせません。
・便器内の清掃:酸性の洗剤を便器内につけ、ブラシでこすり洗いをしてください。その後は水で洗い流し、乾拭きをして仕上げるのがベストです。なお、漂白剤系の洗剤は尿石に対して効果が薄いため、酸性の洗剤のご使用を推奨いたします。
・その他の清掃:便器以外の床、壁、ドアなどについても、週に1回以上は清掃を行うことが望ましいです。
3. バキューム車による汲み取り(汚泥の回収)
多くのレンタル仮設トイレでは、定期的にバキューム車による汲み取りが必要となります。処理を怠り放置してしまうと、排泄物があふれてしまい、強い悪臭を放つなど重大な衛生問題に発展する恐れがあります。汲み取りの頻度やタイミングに関しては、レンタル業者とのご契約内容によって異なる場合がございます。トラブルを防ぐためにも、まずは一度レンタル業者へ事前にご相談いただくことをおすすめいたします。
【浄化槽管理士が使用する専門用語】
■ BOD(生物化学的酸素要求量)
こちらは、水の中に含まれる有機物の汚れが、好気性微生物によって分解される際に消費される酸素の量を、一定の条件のもとで測定したものです。浄化槽の処理性能を直接的に示す、最も重要な指標と考えられています。有機物による汚染が強い場合はBODの値が高くなりますが、これは言い換えると「微生物が大量の酸素を必要としている状態」と解釈できます。一般的には、BODが10〜20mg/L以下を達成できていれば、良好な処理が行われていると判断されます。
■ DO(溶存酸素量)
こちらは、好気性微生物(活性汚泥の主な成分)が有機物を分解する際、および呼吸や代謝を活発にするために必要な、水中に溶けている酸素の量です。測定の目安としては、曝気槽(ばっきそう)内で「2.0mg/L以上」が望ましいとされています。この数値を適切に維持するための管理ポイントは、ブロアー(送風機)の稼働時間や風量を細かく調整することです。
■ SVI(汚泥容量指標)
こちらは、活性汚泥1gが沈殿した際に占める体積(mL/g)を表した指標です。正常な範囲は「50〜150mL/g程度」とされています。この値が高すぎると「バルキング(汚泥の膨化)」が発生し、糸状菌が異常に増殖したり、汚泥のかさが増して沈殿しにくくなったりします。その結果、処理された汚泥がそのまま流出してしまう恐れがあります。
【家庭用浄化槽とは】
家庭から出る排水は、大きく分けると次の2種類があります。
し尿:トイレから出る汚水のことで、糞尿、有機物、病原菌などが含まれており、BOD(生物化学的酸素要求量)の負荷が比較的高いのが特徴です。
雑排水:台所や洗面所、お風呂、洗濯などから出る排水のことで、実は生活排水全体のBOD負荷の70パーセント以上を占めています。
これらを処理する浄化槽には、大きく2つのタイプがあります。
単独処理浄化槽
トイレの排水(し尿)のみを浄化する装置です。生活排水の一部しか処理できないため、結果として河川の富栄養化や有機汚濁、悪臭、病原菌の流出を招きやすい点が指摘されています。また、装置の老朽化が進んでいることも多く、破損や漏水といった問題も懸念されています。
合併処理浄化槽
トイレの排水と雑排水の両方をまとめて処理できる装置です。装置内は「嫌気処理部」「好気処理部」「沈殿部」「消毒部」で構成されており、家庭から出るすべての生活排水をこの一つのシステムできれいにできます。さらに「高度処理型」と呼ばれるタイプでは、窒素の除去(脱窒)も行えるため、河川や湖沼の富栄養化対策としても非常に高い効果を発揮します。
【嫌気ろ床槽とは】
一般的な嫌気ろ床槽方式(ばっ気型)の浄化槽は、以下のような工程を経て、汚水をきれいに浄化します。
・固液分離槽・沈殿分離槽
まず、生活排水が最初に流れ込む場所です。ここでは、大きなゴミや固形物を沈殿させたり浮かせたりして、大まかな汚れを取り除きます。
・嫌気ろ床槽
次に、嫌気ろ床槽へと進みます。槽内に詰められたプラスチック製の「ろ材」が、取り切れなかった細かい固形物や浮遊物をしっかりとキャッチします。このろ材の表面には「バイオフィルム」と呼ばれる微生物の膜が付着しており、酸素を嫌う微生物(嫌気性微生物)が汚水中の有機物を分解します。なお、この槽が第1室と第2室の2つに分かれているのは、第1室で大きな汚れを確実に処理し、第2室でさらに細かく浄化を行うためです。
・接触ばっ気槽
続いて、接触ばっ気槽へと送られます。ここではブロワー(送風機)を使って槽内に絶えず酸素を送り込みます。酸素を好む微生物(好気性微生物)を活発に働かせることで、残った有機物をさらに分解し、同時に窒素の硝化処理(無害化へのプロセス)も行います。
・沈殿槽・消毒槽
最後に、処理の過程で発生した余分な微生物や汚泥を「沈殿槽」の底に沈めて分離します。その後、きれいになった上澄み水を「消毒槽」にて塩素などで滅菌消毒し、安全な水として河川などへ放流します。
【浄化槽の微生物について】
浄化槽の中には、主に2種類の微生物が存在しています。それは「好気性(こうきせい)微生物」と「嫌気性(けんきせい)微生物」です。
⇒好気性微生物
酸素が豊富な環境で活発に活動し、有機物を分解していきます。この分解によって、有機物は炭酸ガスや水、硝酸塩などに変化します。代表的な例としては、アンモニアを硝酸に変える硝化菌や、各種の好気性バクテリアが挙げられます。
⇒嫌気性微生物
酸素が少ない、あるいは全く無い環境で活動します。有機物を分解する力は持っていますが、分解の効率は好気性細菌よりも低く、メタンガスや硫化水素などのガスが発生しやすいという特徴があります。主な役割は、有機物を揮発性脂肪酸やメタン、二酸化炭素などに変化させることです。代表例としては、メタン生成菌や硫酸還元菌などが挙げられます。
⇒微生物の増殖メカニズム(まとめ)
微生物が増殖する仕組みは以下の通りです。
・分解とエネルギー獲得:微生物が有機物を分解し、活動のためのエネルギーを得ます。
・自己複製:得られたエネルギーを使って、自らを複製(増殖)させます。
・沈殿:最終的に増えた微生物の死骸や残渣(残りかす)は、汚泥として浄化槽の底に沈殿します。
【合併処理浄化槽と単独処理浄化槽】
⇒合併処理浄化槽とは
合併処理浄化槽とは、家庭から出るすべての生活排水をきれいにする、日本の分散型汚水処理施設のことです。
⇒処理能力の違い
従来の「単独処理浄化槽」は、し尿(トイレの排水)のみを浄化するものでした。それに対して「合併処理浄化槽」は、し尿に加えて、台所や浴室、洗濯などの「生活雑排水」も含めたすべての排水を浄化します。
⇒性能とし尿・排水の負荷(BOD)の違い
それぞれの性能を比較すると、以下のような大きな違いがあります。
⇒BOD除去率(汚れを削減する割合)
単独処理浄化槽(前者):55%以上にとどまります。
合併処理浄化槽(後者):90%以上ときわめて高い排水能力を持っています。
⇒放流される汚濁負荷の目安(1人1日あたり)
単独処理浄化槽(前者):32gの汚れが流出してしまいます。
合併処理浄化槽(後者):わずか4gに抑えられ、環境に優しい非常に優秀なシステムです。
⇒単独処理浄化槽が抱える問題点
トイレの排水だけを処理したとしても、台所から出る油分や食べかす、洗剤、そして浴室の皮脂などがそのまま川や側溝に流れ込んでしまいます。その結果、水底にヘドロが蓄積したり、害虫が発生したりする原因となります。これが、身近な河川や湖沼の「富栄養化(水質汚濁)」を引き起こす大きな要因となっています。
【活性汚泥法について】
活性汚泥法は、主に下水や工場排水の処理に用いられる、微生物の働きを利用して有機物を分解する生物学的処理法です。
この処理法の主な目的は、微生物に排水中の有機物を分解させることにあります。大まかな処理の流れは以下の通りです。
⇒有機物の分解
排水に含まれるBOD成分(有機物)を好気性微生物が栄養源(エサ)として取り込み、酸素を使って分解します。
⇒生成物の発生
分解にともない、主に二酸化炭素や水が発生します。
⇒微生物の増殖と沈殿
この過程で微生物自身が増殖し、新しいバイオマス(微生物の集まり)が生まれます。微生物はフロックと呼ばれる塊(凝集体)を作りやすく、沈殿しやすい性質を持っています。その性質を利用して、処理された水と汚泥をきれいに分離します。
なお、この微生物の集まり(微生物群集)には、細菌類だけでなく、原生動物なども含まれています。
【単独処理浄化槽(みなし浄化槽)】
全ばっ気方式は、日本における旧型の「単独処理浄化槽(みなし浄化槽)」の処理方式の一つです。この方式は、台所やお風呂、洗濯などの生活雑排水は処理せずにそのまま川などへ流し、トイレの汚水のみを処理する仕組みになっています。
⇒基本的な仕組みは以下の通りです。
・汚水の移動:トイレからの汚水を主に「曝気(ばっき)槽」へと直接集めます。
・微生物の活性化:エアー(空気)を送り出すブロアを使用し、槽内の好気性微生物を活性化させます。
・有機物の分解:活性化した微生物の働きによって、汚水中の有機物を分解し浄化します。なお、この好気性微生物は「活性汚泥(かっせいおでい)」とも呼ばれます。
⇒この機種のメリットとデメリットは以下の通りです。
≪メリット≫
・シンプルな構造:仕組みが非常に単純です。
・低コスト:比較的安価で製造も容易であったため、昭和時代には広く普及しました。
≪デメリット≫
・不安定な処理能力:沈殿分離の機能が不十分なため、汚水の質や量の変動が曝気槽へ直接影響してしまいます。その結果、微生物の活動が不安定になりやすいという弱点があります。
・早い汚泥の蓄積:固形物や分解されない不活性物質が溜まりやすいため、汚泥の蓄積スピードが早くなります。
【浄化槽管理士が用いる指標】
浄化槽管理士は、浄化槽の保守点検や維持管理において、BOD(生物化学的酸素要求量)以外にも複数の指標を用いて、家庭用浄化槽の放流水の処理状況や微生物の状態を把握しています。今回はそのうちのいくつかをご紹介します。
⇒pH(水素イオン濃度)
これは、水の酸性やアルカリ性の度合いを示す指標です。浄化槽内の微生物は中性を好む傾向があるため、この指標を確認します。pHの異常は、微生物の生活環境の悪化や、処理機能の低下を意味します。
⇒透視度
これは、水の濁りの程度を測る簡易的な指標です。浮遊物質(SS)との相関性が高く、BODの処理状況を現場で素早く確認できます。この透視度が低い(=濁っている)場合は、固液分離の不良や汚泥の流出が示唆されていることになります。
⇒残留塩素
消毒槽に投入された塩素がどれくらい残っているかを調べるための指標です。これにより、大腸菌群などの病原性微生物に対する殺菌効果を把握できます。ただし、塩素が残りすぎている場合は過剰消毒となり、環境に負荷がかかってしまいます。
【仮設トイレの清掃方法】
仮設トイレは、一般的な家庭用トイレ(陶器製)とは異なり、プラスチック製のものが多く見られます。そのため、強く擦りすぎたり、化学薬品の洗剤を混ぜて使用したりしないよう、十分な注意が必要です。
使用する洗剤は、壁や床には中性洗剤を、便器の尿石や黄ばみ落としには酸性洗剤を用いるのが最適です。
基本的な清掃手順
1. 換気と事前のゴミ清掃
ドアを全開にします。
内部に十分な空気を入れて換気を行ってください。
床や壁のゴミをホウキで掃き出します。
その後、水を使って軽く洗い流してください。
2. 壁・床・外側の拭き掃除
中性洗剤を水で薄めます。
薄めた液体を雑巾やモップに含ませます。
壁、床、および本体の外側を丁寧に拭き上げてください。
3. 便器内の清掃と便座の除菌
酸性洗剤を便器の内側やフチの裏側に塗布します。
洗剤が浸透するまで数分間そのまま置いてください。
柔らかいブラシを使い、汚れを優しくこすり落とします。
便座はアルコール除菌シートなどを用いて清掃してください。