東北大学大学院 環境科学研究科

井上・簡研究室

Inoue-Mei Lab, Graduate School of Environmental Studies, Tohoku University 

井上・簡研究室について

井上研究室では、土壌・地下水汚染とその修復、地下資源や廃棄物の有効利用など課題を具体的なターゲットにしながら、地球工学、地球科学、反応速度論、微生物生態学、生物工学といった多岐にわたる学問領域をベースとした新たな環境科学の創出を目指しています。

バイオレメディエーション

微生物が持つ多様な有機物を分解する機能を利用した環境修復技術、バイオレメディエーションが着目されています。微生物が担う反応は常温常圧で行われるため、省エネルギー・低環境負荷プロセスとしての利用が期待できますが、ブラックボックスとされがちな微生物生態系の動態や微生物反応の中身を解き明かし、反応を阻害する要因を取り除いていく必要があります。井上研究室では、石油系炭化水素中の難分解成分の微生物分解、有機塩素化合物からの脱塩素などの研究を行なっています。

ファイトレメディエーション

ファイトレメディエーションは様々な植物を使用し、土壌や水から汚染物を分解・抽出・含有・固定化する進出の技術であり、有害廃棄物サイトで使用され確立されている処理法に対して、画期的で費用効率の良い代替法として注目されています。ファイトレメディエーション(Phyton+remediation)という用語は1991年に新しく造られ、その基礎的な知識は、造成湿地、油の流出、農業植物の重金属の蓄積を含む研究領域等から得られています。

重金属挙動

自然由来重金属類による土壌汚染が大きな問題となっています。この自然由来重金属汚染をもたらすと考えられる代表例が海成堆積物です。一般的に、海成堆積物中には、硫化鉄などの硫化鉱物が含まれており、これが風雨にさらされ酸化することにより硫酸酸性水が生じ、そのことでより一層、重金属類の溶出が促進されます。一方で、海成堆積物より溶出した重金属類は、新たに生成される鉄やマンガンを主体とする水酸化物,酸化物により吸着除去されることで、拡散防止機構がはたらくことも考えられます。海成堆積物中における自然由来有害元素の化学形態、および化学的風化等により予想されるその形態変化を特定し、海成堆積物からの重金属類溶出の中長期的リスク評価法の開発を行っています。

お知らせ

2024/04/17:機械知能・航空工学科の新入生コース施設見学会 (News)

2024/04/09:新年度花見 (News

2024/04/04:機械知能・航空工学科の新入生コース施設見学会 (News)

2023/04/02: 2023年度学位授与式が行われました!(News)

2023/9/25: 東北大学学位伝達式が行われました!(2023)

2023/8/2 : D3の工藤さんの原著論文「Bayesian network highlights the contributing factors for efficient arsenic phytoextraction by Pteris vittata in a contaminated field」が7月20日付で「Science of the Total Environment」誌に掲載されました(Achivement) 

2023/8/2 : D3のRaoさんの原著論文「A porous Co3O4-carbon paper electrode enabling nearly 100% electrocatalytic reduction of nitrate to ammonia」が 7月27日付で「Materials Reports: Energy」誌に掲載されました(Achivement)。

2023/7/26.27: 東北大学オープンキャンパスが開催されました!(2023)

2023/6/9: 環境バイオテクノロジー学会に参加・発表してきました(2023)。

2023/6/6: 共同研究の東北学院大のグループと気仙沼圃場作業してきました(2023)。

2023/5/22: 登米の圃場に、カドミウムの超蓄積植物のハクサンハタザオと土壌試料を収穫・採取してきました。共同研究の企業の方も来てくださいました(2023)

2023/5/19: OBのホルヘさん(現大阪大学D1)が研究発表に東北大に来訪し、研究室によってくれました(2023)

2023/5/12: OBの菅原一輝(現北九州市立大講師)が研究打ち合わせに来て、夜にいっぱいやりました!(2023)

2023/4/19: 新4年生と登米の圃場に出かけました(2023)。

2023/4/17: プチOB会を開催しました(2023)。

2023/4/12: 花見を行いました (2023)。

2023/4/1: メイ先生が准教授に昇任し、井上・メイ(簡)研になりました(2023)。

2023/3/24: 学位記伝達式が行われました2022)。

2022/10/16: OBのTanmoyさんの博士課程の研究内容の第3報として、「コンソーシアム内の種間相互作用による1,4-ジオキサンの効率的な生分解」に関する研究が「Chemosphere」誌に掲載されました。

2022/9/26: 学位記伝達式が行われました(News)。

2022/8/19: D3のSyarifahさんの原著論文「Subcellular localization and chemical speciation of Cd in Arabidopsis halleri ssp. gemmifera to reveal its hyperaccumulating and detoxification strategies」が8月19日付で「Environmental and Experimental Botany」誌に掲載されました。

2022/8/3: D3のRaoさんのレビュー論文「Recent progress in noble metal electrocatalysts for nitrogen-to-ammonia conversion」が8月3日付で「Renewable and Sustainable Energy Reviews」誌に掲載されました。

2022/7/28:井上先生のお誕生日会をしました。

2022/7/27:助教のメイ先生が、東北大学のオープンキャンパス2022において、機械知能・航空工学科のエネルギー環境コースのオープン講義を行いました。当日の動画はこちら

2022/7/15:助教のメイ先生が、第6回バイオインダストリー奨励賞を受賞しました。この賞は、(一財)バイオインダストリー協会が、バイオサイエンス、バイオテクノロジーに関連する応用を指向した研究に携わる有望な若手研究者とその業績を表彰するものとして2017年からスタートしたものです。   

2022/6/30:助教のメイ先生が、第15回「資生堂 女性研究者サイエンスグラント」受賞者に選出されました。

2022/6/29:OBの若狭さんとOGのMariaさんの「ファイトレメディエーション後の廃棄バイオマスのバイオエタノールへの変換」に関する研究成果がFuel誌に掲載されました。

2022/5/30:芋沢圃場での圃場作業を行いました。

2022/5/25:気仙沼、登米圃場での圃場作業を行いました。

2022/4/20:2年ぶりに研究室でお花見をしました!

2022/4/4:当研究室と台湾中央研究院、台湾国立海洋大学、東京大学の共同研究がJournal of Hazardous Materials誌に掲載されました。

2022/3/22:黄田さんの論文がScience of The Total Environment誌に掲載されました。

2022/2/4:D1の韓さんの論文がInternational Journal of Environmental Research and Public Health誌に掲載されました。

2021/11/06:OGのChristineさんの論文がPlant Stressに掲載されました。

2021/10/27:Guido先生の論文がChemosphere誌に掲載されました。

2021/10/18:ホームページをリニューアルしました。