目指すゴール
働きがいのある職場と仕事を通じて付加価値を生み出し、生産性向上による持続可能な経済成長を図ります
イノベーションを促進し、社会課題の解決と包摂的な社会作りに貢献します
次世代に地球を引き継ぐため、持続可能な生産と消費を考慮した経済活動とライフスタイルの変革に取り組みます
自社の活動
播州織物のサプライチェーンの経糸に糊をつける工程で、その糊の廃棄量を減らす(糊の付け方の工夫)
請負受注から提案型受注への転換
残糸の廃棄から新たな柄の作成、提案への挑戦
重要課題(マテリアリティ)
働きがいのある職場作り
人材育成制度
評価処遇・配置
業務・組織管理
福利厚生
CO2排出量の削減
エネルギーの利用効率の改善
物の生産・消費の効率化・削減
人・物の移動の削減
環境継続・環境予測
循環型経済(サーキュラー・エコノミー)へ
エネルギーの消費を抑えて温室効果ガスの排出を削減
新たな雇用の創出
資源の利用による環境への影響を削減
当社の取り組み
サイジングの請負受注から提案型受注へ
播州織のサイジング事業を請負型受注から提案型受注へ転換するためには、以下の戦略を実行することが重要だと当社は考えています。
1. マーケットリサーチとニーズ分析
市場のトレンド、顧客ニーズ、競合分析を徹底的に行います。特に、エンドユーザーのライフスタイルや価値観の変化に着目し、それらを満たす製品やデザインを提案できるようにします。
2. デザイン力の強化
独自のデザインチームを強化し、革新的かつ魅力的なデザインを提案できる体制を整えます。また、伝統的な播州織の技術に現代的な感覚を融合させたデザインを開発します。
3. カスタマイズサービスの導入
顧客からの具体的な要望に応じて、オーダーメイドで製品を提供できる体制を構築します。顧客とのコミュニケーションを重視し、細かな要望にも柔軟に対応できるようにします。
4. デジタル技術の活用
オンラインプラットフォームを利用して、新しいデザインや製品の提案を行います。また、バーチャルやAR技術を活用して、製品の魅力をよりリアルに伝えることができるようにします。
5. ストーリーテリングの強化
播州織の歴史や文化、製造過程など、製品にまつわるストーリーを積極的に発信します。製品の背景にあるストーリーを知ることで、顧客の購買意欲を高めることができます。
6. サステナビリティの推進
環境に配慮した素材の選定や製造プロセスの改善を行い、サステナブルな製品作りを心がけます。エコフレンドリーな取り組みは、特に意識の高い顧客層に対して強いアピールポイントとなります。
7. アフターサービスの充実
製品のアフターケアやメンテナンスサービスを提供し、長期的な顧客満足を目指します。また、顧客からのフィードバックを積極的に収集し、製品改善や新たな提案に生かします。
これらの戦略を通じて、単にサイジング技術を提供するだけでなく、顧客のニーズに応じたオーダーメードの提案ができる体制を整えることが、播州織のサイジング事業の転換につながると考え実践しています。
播州織のサイジング工程のカイゼン策
播州織の生産工程において、サイジング(糊付け)工程は非常に重要です。糊付けは経糸に糊を付けることで、織物の強度や光沢感を高める重要な工程です。そのため、この工程のカイゼンは播州織の品質向上に欠かせません。
以下、当社が実践している播州織のサイジング工程のカイゼン策をいくつか具体的に紹介します。
1. 糊剤の最適化
糊剤の種類と配合比の見直し: 従来の糊剤に代わる新しい糊剤の検討や、糊剤の配合比を最適化することで、経糸への付着性や織物の物性を向上させる。
糊剤の温度管理: 糊付け時の糊剤温度を適切に管理し、経糸への均一な付着を実現する。
2. 糊付け工程の自動化
自動糊付け機の導入: 従来の手作業による糊付けから、自動糊付け機を導入することで、作業の効率化と品質の安定化を図る。
工程の標準化: 糊付け工程の作業手順を標準化し、作業者間の技術格差を解消する。
3. 品質管理の強化
糊付け状態の定期的な検査: 経糸の糊付け状態を定期的に検査し、適切な糊付けが行われているかを確認する。
工程管理の徹底: 糊付け工程の温度、時間、速度などの管理を徹底し、安定した品質を維持する。
4. 人材育成
熟練工の技術継承: 長年の経験を持つ熟練工の技術を若手に継承し、高度な技術力を維持する。
教育・研修の実施: 糊付け工程に関する知識や技術を向上させるための教育・研修を実施する。
これらのカイゼン策を組み合わせることで、播州織のサイジング工程の品質と生産性を向上させています。また、これらの取り組みは、播州織の競争力強化にも寄与しています。
今後も、最新の技術動向や市場ニーズを踏まえながら、継続的な改善を行っていくことが重要と考えています。
播州織の残糸を活用したアップサイクルの取り組み
播州織の生産工程では、織物の端切れや残糸が大量に発生します。これらの資源を有効活用し、新しい価値を生み出すアップサイクルの取り組みが注目されています。
以下に、当社が考える播州織の残糸を活用したアップサイクルの具体的な事例を紹介します。
1.新しい織物の製作
残糸を集め、色や質感が似ているもの同士を組み合わせて、新たなデザインの織物を作る。この際、パッチワークやミックス織りなどの技法が活用できます。
2.アクセサリーの製作
繊細な残糸を使って、ブレスレットやネックレス、イヤリングなどのアクセサリーを作成。織りの技術を活用して、独特の質感や模様を表現することが可能です。
3.インテリア製品
クッションカバーやランプシェード、テーブルランナーなど、インテリア製品に残糸を使用。色鮮やかな残糸を利用することで、部屋に彩りを加えることができます。
4.エコバッグや小物入れ
環境意識の高まりと共に、エコバッグや小物入れなどの実用品を残糸で作成。耐久性がある播州織の特性を活かし、長く使える製品を提供する。
5.アート作品
残糸を素材として利用し、アート作品や壁掛けなどを制作。色や質感の違いを生かした独創的な作品を作り出し、展示会やアートイベントで発表する。
6.教育プログラムの開発
残糸を用いた織りやアクセサリー作りのワークショップを開催。地域コミュニティや学校でのプログラムを通じて、播州織の技術とアップサイクルの重要性を伝える。
7.コラボレーション
デザイナーやアーティスト、他の工芸品製作者とコラボレーションし、残糸を用いた新しい商品やアート作品を共同で開発。
当社は、これらのアップサイクルの具体策を通じて、播州織の残糸を有効活用し、環境負荷の軽減に貢献しつつ、新たな価値を創造することが可能だと考えています。
「当社は持続可能な開発目標(SDGs)を支援しています」